任天堂が5月12日(金)に発売した『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が世界中の主要メディアから高い評価を受けており、発売前からのプレイで多くのレビュースコアで100点満点を記録して大きな注目を集めている。
その年を代表するゲームに各アワードで与えられる「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」の候補としてゲーマーの間で早くも名が挙がっている状況だ。
英語圏ではMetacriticとOpencriticと呼ばれるレビュー集積サイトがゲームレビューの評価を知る上で重宝されており、それぞれで示される平均レビュースコアは参考数値ではあるものの、ゲーマーからその作品の評価指数として用いられることが多々ある。
記事執筆時点でMetacriticにおける平均スコアは「96/100」、Opencriticでは「97/100」となっており、いずれも非常に高いレビュー点数であることが明らかとなった。
Metacriticにおける「96/100」は、フロム・ソフトウェアの『Elden Ring』や現代3Dオープンワールドゲームの決定版『グランド・セフト・オートV』、バットマンの傑作オープンワールドゲーム『Batman: Arkham City』や名作『The Elder Scrolls V: Skyrim』などに並ぶレビュースコアとなっている(ただし今作の平均スコアは今後新たなレビューが投稿され変動する可能性もあるため注意したい)。
Metacriticにて個別のレビューを見ていくと、レビュースコアを付けた86メディアのうち、前作『ブレス オブ ザ ワイルド』からの再利用が多いとして60点を付けた「Gfinity」以外の85メディアが80点以上のポジティブなスコアを付けており、そのうち50メディアが100点満点を付けている。
「ワシントン・ポスト紙」や「ガーディアン」といった著名メディアから、「IGN」米国本家に「GameSpot」といった主要ゲームメディアも満点を付ける結果となった。
ワシントン・ポスト紙のレビューは「本作はクリエイティブの天才になった気分にさせてくれる」と題されており、人々がそれぞれ独自の方法でアイディアや思いを伝える“クリエイター型の現代メディア環境”において、本作はプレイヤーに独自の解決法を推奨するすばらしいゲームだと評している。
ガーディアンは本作は「真の魔法だ(ピュアマジック)」とし、大人の人生になってからは楽しみを見つけることを忘れてしまうが、本作のようなゲームは物事を正しく見れば面白いことはどこにでもあると教えてくれると力説した。
ゲームメディアの世界的最大手IGNにおける100点満点は、「マスターピース」と呼ばれる歴史上で揺るぎない名作に与えられるスコアだ。同メディアは「ブレス オブ ザ ワイルドが本当に広かったのかと(疑問に)思える」ほど本作には広大なエリアや謎やチャレンジが存在しており、本作がビデオゲームの基準を“雲の上まで”引き上げたと絶賛している。
TwitterなどのSNS上で「Game of the Year」を検索すると、多くのユーザーが本作を候補として挙げている状況となっている。2023年は多数のビデオゲームが今後もリリースされる予定だが、今年最高の一本として『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』がどのアワードでも名が挙がるのは間違いなさそうだ。