大ヒット中の人気ゲーム『Schedule 1』に対して、同様のジャンルのゲームを販売する会社が「著作権侵害の疑いがある」と表明していることが明らかとなった。4月3日(木)付のポーランドのプレスリリースをもとに多数の海外メディアが報じている。
『Schedule 1』はオーストラリアに拠点を置くTVGS(個人開発者Tyler氏)によるオープンワールドで麻薬の密造・密売を行うシミュレーションゲームだ。今回著作権侵害を表明したのはMovie Games S.A.という、同様の麻薬密造・密売シミュレーション『Drug Dealer Simulator』シリーズなどのゲームを販売するポーランドの会社である。
上記のプレスリリースによると、Movie Games S.A.側は『Schedule 1』のクリエイターに対して「IPの侵害および不正競争行為を行ったことに関する申し立てに関して調査を開始する」としている。『Schedule 1』のリリース当初(3月24日)から同社の『Drug Dealer Simulator』および『Drug Dealer Simulator 2』と比較分析を行い、著作権で保護された要素の使用の可能性が認定されたという。
『Schedule 1』は麻薬の密造・密売を行って一大帝国を築いてゆくというシミュレーションゲーム。日本時間3月25日にリリースされて以来、非公式データベースSteamDBによるデータでは最大同時接続数が45万人を突破、Steamレビューでは本記事執筆時点で約6万9000件中98%が好評の「圧倒的に好評」と、記録的なヒット作となっている作品だ。
『Drug Dealer Simulator』は2020年にリリースされたゲームで、同じく麻薬の密造や密売を行いつつビジネスを成長させて成り上がってゆくというゲームだ。こちらは2024年に続編である『Drug Dealer Simulator 2』もリリースされている。
『Drug Dealer Simulator』は『Schedule 1』ほどのヒット作ではないが、Steamレビューは全期間で「非常に好評」と、ファンには支持されていた作品であることがうかがえる。しかし、最近のレビューでは「圧倒的に不評」となっている。これは今回のニュースを受けて販売元であるMovie Games S.A.を批判するレビューが集まったことによるもの。いわゆる「レビュー爆撃」と呼ばれる現象だ。
同ジャンルの人気作を巡る著作権違反の疑いという事例に対して、TVGSおよびMovie Games S.A.がどのような対応を見せるのか、今後の展開が気になるところである。