ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が中国のテクノロジー副業企業・テンセントを著作権および商標権侵害で提訴していた件について、当事者間での和解にいたった模様だ。海外メディア・The Vergeなどが報じている。
該当するタイトルはテンセント傘下のPolaris Questが手がけるゲーム『LIGHT OF MOTIRAM』である。本作は機械の動物「メカニマル」が存在する世界で生き延びていくという内容で、SIEはこれが同社のオープンワールドゲーム『ホライゾン』シリーズを模倣しているとして、裁判所に損害賠償や『LIGHT OF MOTIRAM』の開発・販売の差し止めを求める訴えを出していた。
SEI側は当時提出した訴状の中で、『LIGHT OF MOTIRAM』が『ホライゾン』の“クローン”であると主張。特徴的な要素をいくつか模倣しているため、購入者を混乱させる恐れがあるとした。同時にゲームファン、ゲームジャーナリストが『LIGHT OF MOTIRAM』をクローン、模造品と呼ぶといった反応も記されていた。
The Vergeの報道によれば、両社は「秘密裏の和解」に達し、訴訟は棄却されたという。これは訴訟とは別に、非公開ながら当事者間で何かしらの条件のもと、和解が成立したものと考えられる。
現地時間の12月27日に裁判所へ提出されたとみられる文書(参考資料)を確認すると、本件訴訟にて主張されたすべての請求は取り下げ。各当事者は弁護士費用や裁判費用など、本件訴訟で発生したすべての費用を各自で負担する形で決着したようだ。
なお、テンセントのアメリカ法人の広報責任者・Sean Durkin氏はThe Vergeに対し、「SIEとテンセントが将来的に、ともに仕事ができることを楽しみにしています」とコメントしたという。記事執筆時点(2025/12/18 17:00)では『LIGHT OF MOTIRAM』のSteam、Epic Games Storeのストアページは非公開となっている。
