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『プロセカ』の月間アクティブユーザーは200万人超え!e-Sports展開も本腰を入れた展開に?3DCGの表現レベルの向上など、プロデューサー陣に“攻めの開発姿勢”を訊いた

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 2020年9月30日よりサービスを開始した『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』はこのたび、1周年の記念日を迎えた。

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 この『プロセカ』は初音ミクをはじめとするバーチャル・シンガーと、ゲームオリジナルの男女キャラクターたちがユニットを組んで活躍するということで、発表当初は驚きの声も多かった。ところがサービス開始後は、ボカロ曲の名曲の数々を楽しめるリズムゲームとドラマチックなストーリーが、10代から20代を中心とした若いユーザー層を魅了。大作や話題作がひしめくiOS/Android向けゲームの中にあって、ストアランキングの上位を常に確保し続けている

 電ファミニコゲーマーでも1年間に渡って『プロセカ』の動向を追ってきたが、今回は1周年を記念して、ゲームの開発・運営を担当しているColorful Palette代表取締役社長であり本作のプロデューサー・近藤裕一郎氏と、セガのプロデューサーである小菅慎吾氏に、改めてお話を伺った。そのうちゲームのストーリーに関しては、開発スタッフに別途取材を行っているため、ここではゲームの外側での展開も含めた、2年目以降の『プロセカ』がどうなるかを中心に聞いている。

 1周年に合わせて『プロセカ』には、今後の展開にも関わる大きな発表が相次いで行われている。その内容も踏まえた上で、今後の『プロセカ』が目指す方向を明らかにしていこう。

取材・文/伊藤誠之介
編集/クリモトコウダイ
カメラマン/佐々木秀二

※取材に際し、写真撮影時以外はマスク着用、換気とパーテーションの設置等、感染症対策を徹底したうえで実施しています。

開発スタッフが意識していないところでも、ゲームが口コミで広がっている

──『プロジェクトセカイ』1周年、おめでとうございます。まずはサービス開始からの1年間を振り返ってみて、いかがでしょうか?

小菅氏:
 ありがとうございます。おかげさまでMAU(マンスリー・アクティブ・ユーザー)が、1年経った今も徐々に上がっている状況でして、毎月200万人を超えるお客様に遊ばれています。ゲームの端から端までちゃんと遊んでくれている方たちがいて、それが積み上がって広がっている状況を、肌感として実感することがとても多いです。SNSだけじゃなくて、普通に生活していても遊んでいる方を見かけることもあり、「本当に支えられているな」と思います。ここまで来られて良かったなと、改めて思いますね。

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左から小菅近藤氏

近藤氏:
 iOS/Android向けゲームって、はかない命のものが多いじゃないですか。最初は調子が良くても、3カ月後にはどうなっているか分からない。1年続けばそれだけでスゴイよね、と。そんな状況の中で現状維持どころか、さっき小菅さんがおっしゃったように、支持してくれる方が今なお増えている状況だというのは、本当に良かったなと思います。

 とはいえ、そうやって良さを感じているというよりは、今現在も走り続けているので。そういう意味では僕としては、とにかく駆け抜けた1年間だったなぁ、と。マラソンの途中で給水ポイントがあったから、とりあえず水は取ったけど、まだまだ走り続けている感じですね。

──ということは、1周年だから一区切りがついたというような想いは?

小菅氏:
 それはないです。

近藤氏:
 まったくないですね。

──この1年間で「これは特に忘れられない」と印象に残ったことはありますか?

小菅氏:
 僕は秋葉原のアニメイトによく行くんですけど、『プロジェクトセカイ』のキャラクターグッズを、お客さんが熱心に手に取ってくれていたのが印象に残っています。友達同士でグッズを買ったり、小学生がお母さんにねだったりしているのを見た時は、ゲームを遊んでファンになってくれたんだなというのを目の前で実感できたので、すごく良かったですね。

 僕は昔、家庭用ゲームを作っていたんですけど、iOS/Android向けゲームを作るようになってからは、そういった経験はよほど大きなタイトルじゃないと味わえないので。だから自分としてはすごく久しぶりで、嬉しかったですね。

──特にアニメイトさんのようなショップだと、お店の場所によっては女性のユーザーさんも多いですからね。

近藤氏:
 以前にもお話ししましたけど、女性ユーザーさんの比率が事前の予想よりも多いというのがありますから。ハーフアニバーサリーの時に開催したイラスト展でも、行列に並ばれている方がほとんど女性だったので。とはいえ、『プロセカ』のファンにはもちろん男性の方もいらっしゃるので、少ないほうの側が参加しにくい感じにならないようにしないとね、という話はしています。

──近藤さんはこの1年間、開発スタッフの代表として『プロセカ』のオンライン生放送番組にも出演されていましたが?

近藤氏:
 生放送番組の同時接続数も、サービス開始当初は2万人ぐらいだったんですが、最近は4万人ぐらいになっていて。本当にユーザーさんが広がっているんだなと。

 ユーザーさんにしてみれば、運営がどういうことを考えているか、なかなか分からないじゃないですか。特に最近のiOS/Android向けゲームを遊んでいると、運営に対する信頼値がすごく大事だと思っていて。もしゲームに何か問題が起こったとしても、ちゃんと対応してくれると、ユーザーさんに思ってもらえるようになりたい。そのために番組に出ているんです。

 ただ、『プロセカ』というコンテンツに関しては僕らスタッフよりも、キャラクターたちだったり、ボカロシーンを支えているクリエイターやイラストレーターの方々にスポットライトが当たるべきなので。だから僕が顔を出すのは、必要最低限にしたいなと。生放送に出るのも、できるだけ減らしたいんですよ(笑)。

──ユーザーさんの年齢層だとか男女比というのは、これまでのインタビューでも何度か伺いましたが、この1年間で何か具体的な変化はあったのでしょうか?

近藤氏:
 ハーフアニバーサリーぐらいから、ユーザーさんの層がさらに広がった感覚はありましたね。

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 サイバーエージェントのゲーム事業部を統括しているトップの人間がいるんですけど、その娘さんが『プロセカ』をやっているらしくて。その娘さんはふだんあまりゲームを遊ばないので、「なんでそのゲームをやっているの?」と聞いたら、「TikTokで聴いた曲を遊べるから」という返事が返ってきたそうなんです。だから、僕らが考えていた切り口とはまた違う層のユーザーさんも、興味を持ってくれるようになったというか。

 あとは、7月の下旬から夏休みに入ったじゃないですか。僕らはそこに合わせて特に何の宣伝施策もやっていなかったんですが、AppStoreのランキング上位にずっと『プロセカ』が入っていて。そんなふうに僕らが意識していないところでも、口コミで広がっているんだろうなと思います。

ボカロカルチャーがメジャーに広がっていくタイミングと、『プロセカ』の登場が重なった

──そうやってユーザーの人数が拡大しているなかで、ゲーム内におけるユーザー動向の変化みたいなものはあるのですか?

近藤氏:
 うーん、大局的なものはあるのかもしれませんけど。僕らの場合の運用って、いちばん大事にすべきはこの『プロセカ』を好きで、ずっと遊び続けてくれている人たちに向けてゲームをデザインしたりチューニングしたりしているので。そういう観点で言えば、その人たちの行動が何か変わったりするわけではないですから。あまり変わらないですね。

小菅氏:
 ただ、お客さんの目利きはより厳しくなっているかもしれないですね。

近藤氏:
 それはそうですね。

小菅氏:
 お客さんがある意味僕ら以上にキャラクターを理解して、「このキャラはこういうものだ」というイメージを持っているので。そういう意味では、僕らが作るものに対する視座が上がっているんだろうなと思います。

──それを具体的に感じることはありましたか?

小菅氏:
 MVを作っていても、「こういう仕草ってどう思われるかな?」「この歌詞の時にこのカット割りだとヘンな意図が伝わって誤解されないかな?」と、非常に気にするようになっていて。最初の頃はまず曲のイメージを活かしていて、そこにユニットの色を合わせようという感じだったんです。でも今は、お客さんがさっき言ったようなところをちゃんと見ているので気が抜けないと、演出班は言っていますね。

近藤氏:
 言い方が難しいんですけど、一度レベルの高いものを出すと、そのレベルが次の基準になるじゃないですか。レベルを下げるわけには決していかないので、そこはしょうがないところではあるんですけど。

──でも逆にお客さんの反応によって、作り手の側も自分自身をより高めていくことができるのでは?

小菅氏:
 そうですね。そこはめっちゃポジティブです。
 ユーザーの皆さんと一緒に作っていけるので、良い刺激を貰いながら開発を行っています。

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──ボカロPのみなさんやイラストレーターさんといった、ボカロコミュニティの方々の反応は、この1年間で変わりましたか?

近藤氏:
 1年間のスパンで言うと、サービス開始の頃からは大きく変わりましたね。ハーフアニバーサリーの時にもお話ししましたけど、最初は「人間とボカロが一緒に歌うってどういうこと?」みたいな反応でしたから。

 今は「『プロジェクトセカイ』の音楽はこういうもの」と、みなさん理解してくださっていますし、多くのユーザーさんが『プロセカ』を遊んでくださっていることで、そこに楽曲を提供することがお互いにWIN-WINの関係になると考えていただける方が増えてきて、良かったなと思っています。

──近年、ボカロP出身のアーティストの楽曲がヒットチャートの上位に登場したり、歌い手出身のボーカリストが大活躍されたりしていることで、特にここ半年はそういった文脈の中で、TVなどに『プロセカ』が採り上げられることも多くなってきた気がしますが?

近藤氏:
 でもそれは『プロセカ』がどうこうというよりも、そういった時流があった中に、たまたま『プロセカ』が出てきたという理解のほうが正しいのかなと思います。最初に『プロセカ』を企画した時には、まだそこまでの流れにはなっていなくて。

 「うっせぇわ」を作詞作曲したsyudou【※】さんも、僕らがお声がけした時には「ビターチョコデコレーション」がけっこう聴かれていて、というぐらいのタイミングだったので。だからボカロシーンとメジャーシーンの壁が曖昧になってきたところと、『プロセカ』が出てきた時期が偶然重なったというだけですね。結果として、双方で良い影響を与えあっているかもしれないですけど、狙ってやっていることではぜんぜんなくて。

※syudou
2012年よりボカロPとしての活動を開始。「邪魔」「ビターチョコデコレーション」「コールボーイ」など、ダークな歌詞とキャッチーなメロディの楽曲で高い人気を獲得。ボーカリストのAdoに提供した「うっせぇわ」は、2021年のJ-POPを代表するヒット曲となった。『プロジェクトセカイ』には、「25時、ナイトコードで。」への書き下ろし楽曲として「ジャックポットサッドガール」を提供している。

──意図したわけではないんでしょうけど、ボカロのカルチャーがより外側へと広がっていくタイミングと、『プロセカ』の出てくるタイミングがちょうど重なったのかな、という気がするんですよね。

小菅氏:
 「ボカロシーンを盛り上げる一端になれたらいいな…」とは考えておりましたし、実際に「匂い」みたいなものはあったかなと思います。世の中的に音楽もプロから個人へと移っていく中で、こういった動きが大きくなるだろうなという感覚はありました。でも近藤さんも言うように何か戦略立てて動いていたというよりは、本当にタイミングが重なったというのが大きいですね。

──たとえば『プロセカ』で声優さんたちとミクさんたちが一緒に歌うというのと、それこそ「うっせぇわ」のAdoさんみたいな方がボカロでしか歌えないようなキーの楽曲を地声で歌うというのが、上手くシンクロした気がして。

近藤氏:
 個人的な感覚としては小菅さんがおっしゃったように、その雰囲気があったのがまず先かなと思います。これまでのようにボカロシーンとメジャーシーンの音楽がパッキリ分かれていた中に『プロセカ』という企画が入ってきたら、正直、異物扱いされていた可能性も高かっただろうなと。

 昔だったら絶対に無理な企画だなというのは、大前提として思っていて。長い年月が経つなかで、「こういうものもあってもよいのでは」という空気ができるかできないか、ちょうど境目の時期だったので、上手く『プロセカ』が活きたという感覚があるので。僕らとしてはそういう時流に乗ることができたという表現が、いちばん近いかなと思います。

──ボカロシーン全体が広がっていく大きな流れがあって、その中に『プロセカ』もあったということですか?

近藤氏:
 そうですね、感覚的にはそっちが近いですね。

小菅氏:
 なにしろゲームの開発が遅れましたから(笑)。その時点でぜんぜん計画的じゃないですね(笑)。

キャラクターを好きになってもらいつつ、コミュニティを広げていきたい

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プロジェクトセカイChampionship 2021 Autumn。実際の映像はこちら

──個人的には驚いているのですが、『プロセカ』のe-Sports的な展開も、この1年間でかなり定着してきましたね。2020年11月に国内最大級のe-Sportsイベント「RAGE」に初参加して以来、「RAGE」でのエキシビションマッチは毎回盛り上がりを見せているほか、9月26日には公式大会「プロジェクトセカイ Championship 2021 Autumn」の決勝も開催されました。

近藤氏:
 これも想定外で。もともとは「やってもいいんじゃない」「1回やってみるか」ぐらいの企画だったんですよね。それで「RAGE」の大会に『プロセカ』が出るということになったんですけど。でもやってみると、とても盛り上がったというのと。

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 あとは『プロセカ』って主としてはキャラクターゲームなので。キャラクターを好きになってもらえないと、お金を使ってもらえる場所がほとんどないんです。音ゲーをずっとプレイするだけなら、無料で遊べるので。ところがサービス開始半年後ぐらいの調査で、音ゲーマーの人でもちゃんとキャラクターを好きになってくれていることが分かって。それなら、そうした遊び方を求めている人へのアプローチもちゃんとやっていけば、良い広がり方をするんじゃないかと思ったんです。

 それで今は、e-Sports的な展開もけっこう本腰を入れてやっていこうということになっていますね。

──ということは、音ゲーが好きな方が『プロセカ』を始める割合も増えているのですか?

近藤氏:
 増えたというか、サービス開始前にベータテストをやった時に、けっこう難しいモードを披露していたので、その難易度のおかげで音ゲーの好きな方に『プロセカ』が認知されたというのがあって。そこからじわじわ伸びている感じですね。一気にガッと増えたわけではなくて。

──もちろん、そんなに難しくないモードでキャラクターゲームとして楽しまれている方もいれば、音ゲーの好きな方は高難易度のモードにチャレンジしているという、楽しみ方の幅が広がっているわけですよね?

近藤氏:
 そうですね。

──楽しみ方の幅が広がったといえば、ハーフアニバーサリーの際にお話を伺った時がちょうど、CDのリリースが発表されるタイミングだったのですが。それ以降の半年間で、CDだけでなく先ほどお話しに出たキャラクターグッズなど、ゲームの外側での展開も一気に広がってきましたね。

近藤氏:
 たしかにハーフアニバーサリーからは、周辺の展開が増えた感じですね。

 僕らは「コミュニティを作る」ということを常に意識していて。自分の好きなものを他にも好きな人がいるということは、やっぱり嬉しいことですし、それはこの作品を今後も応援していこうというきっかけにもなるはずなので。そこからつながって友達になれたらなお楽しい、という設計は今後もずっとやっていきたいと思っています。

小菅氏:
 グッズの着手はけっこう遅かったんですけど、今はかなり広がってきましたね。といってもまだまだこれからですし。それぞれの会社で考えるものもあれば、みんなで考えるものもあって、そこはいろんな会社が集まっている強みですね。

──そして、この取材の時点ではまだ開催前ですが、9月25日~26日には『プロセカ』初の大型リアルイベントとなる「プロジェクトセカイ アニバーサリーフェスタ 2021」が開催されました。サービス開始前にお話を伺った時から「バーチャルライブもあるけれど、リアルはリアルで大切にしたい」とおっしゃっていたので、ある意味この規模のリアルイベントは念願だったと思いますが?

近藤氏:
 もちろん、今は世の中の状況がかなり厳しいんですけど、国が定めた規定を厳格に守りながらやっていく形になっています。正直を言うと、このイベントってメチャメチャ赤字なんですよ(笑)。

──それは感染症対策で座席数の制限などがあるためにそうなったのですか?

小菅氏:
 でも、そもそもの思想として、このイベントでお金を稼ごうとかは一切思っていないので。

近藤氏:
 なので、コロナ禍じゃなかったとしても、たぶん赤字かな……みたいな感じですね(笑)。ユーザーのみなさんとこの1年間を駆け抜けてきたので、みなさんと一緒にお祝いをしたいし、もし可能ならある程度は還元したい、という気持ちで開催をするので。だからこそ、この状況下だけど規定を守りつつやりたいと。

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──ゲームの外側での展開では、各ユニットごとにボイスドラマなどの配信も積極的に行われていますよね。なかでも個人的にすごく印象深かったのは、じつはニーゴ(「25時、ナイトコードで。」)の作業風景を24時間公開した、YouTubeの生配信なんです。

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25時、ナイトコードで行われるメンバーの作業風景を公開!#1。実際の映像はこちら

近藤氏:
 あれはけっこう大変だったんですよ。最初はDiscordで作業風景を配信しようという企画だったんですけど、いろんな都合で実現できなかったんですよ。それでYouTubeで作業風景を配信することになったんです。それも最初は1時間という話が出ていたのを、「1時間じゃつまんないでしょ」と24時間にして。おかげで未知の領域を駆け抜ける羽目になりました(笑)。

──先ほど言われたように、キャラクターゲームの『プロセカ』が行う生配信なのに、ずっとPCの画面だけが映っていて、ほとんどの時間はキャラクターの声さえも聞こえずに、ただキーボードがカチャカチャという音だけが流れるっていう、かなりインパクトの強い企画でしたよね。

近藤氏:
 他のユニットでやってもしょうがない、ニーゴだからできる企画だなと思います。

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「25時、ナイトコードで。」

──こうした配信もそうですけど、ゲームだけではなく、ユーザーさんが楽しめる企画やコンテンツを常に発信していこうという考え方なのでしょうか?

近藤氏:
 そうですね。同じことばっかりやっていてもしょうがないので。

 根底にあるのは「キャラクターの魅力を伝えていくこと」と「コミュニティを作っていくこと」ですね。ゲームの外でやることの目的は、だいたいこの2点です。なので、それをできる企画で、ユーザーさんに驚いてもらえるようなものを、ずっと考えています。

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ライター
過去には『電撃王』『電撃姫』『電撃オンライン』などで、クリエイターインタビューや業界分析記事を担当。また、アニメに関する著作も。現在は電ファミニコゲーマーで企画記事を執筆中。
Twitter:@ito_seinosuke
編集
新聞配達中にトラックに跳ね飛ばされたことがきっかけで編集者になる。過去に「ロックマンエグゼ 15周年特別スタッフ座談会」「マフィア梶田がフリーライターになるまでの軌跡」などを担当し、2017年4月より電ファミニコゲーマー編集部のメンバーに。ゲームと同じぐらいアニメや漫画も好き。
Twitter:@ed_koudai

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