自分自身で納得できるコラボを作り込んだことで、セールスランキングが大幅アップ
──先ほど「『ポーカーチェイス』を“今遊ぶべき理由を作る”」というお話がありましたが、それがコラボなんですね。
横田氏:
そのとおりです。でも、今回『ポーカーチェイス』で選んだコラボのやり方は、けっこうトリッキーなんですよ。コラボの対象となったライバーさんは、じつは男性しかいないんです。
僕が知る限り、にじさんじさんとゲームがコラボしている場合には必ず、女性のライバーさんが入っていて。実際、「VTuberのゲームコラボ」といえれば女性のライバーさんみたいな風潮もあるわけですよ。でも僕はそこで真逆をいって、男性だけにしたんです。
なぜかというと、「まずはポーカーに本気でハマってやっている人を起用しないと、絶対に意味がない」と思ったからなんですね。男性ライバー3人とコラボした中で、うちふたりはもともとポーカーをやっていましたから。
もうひとりはポーカーをぜんぜんやったことがないんです。でも、こう言うとアレですけど、僕がすごく好きなライバーさんで。配信内容もすごく面白いので、『ポーカーチェイス』の初期の企画からずっと起用していた方だったんです。
だから、その方自身はポーカーにすごく詳しいわけではないけれど、僕自身が今回のコラボの台本を書いたりする上で書きやすいところもあるので、その方も起用したという流れがあって。
結果的に男性3人だけれども、自分の中の文脈としてはすごく自然だし、自然なことをやらないと絶対に受け入れてもらえないし。なによりも僕自身がいわゆる「雑なコラボ」が嫌いなところがあって(笑)。
要は「解釈違い」みたいな、「このキャラはこんなセリフ言わねぇし」みたいなのがあると、僕はすごくイラッとしちゃうタイプなんですよ。
そういう意味で、自分自身も納得できるクオリティでアウトプットを出せるライバーさんじゃないと、そもそもできないなというのもあって。それで男性3人を選んで、お願いして、諸々の準備をしていきました。
──準備期間はどれぐらいだったのですか?
横田氏:
大会を開催したのが、2022年1月2日です。2021年の11月には地を這う状態になって、そこでコラボを意志決定して、準備をガッと進めました。それで年末ぐらいから大会の告知を出して、年始早々に起死回生の一発が打てるようにしたんです。
なので準備期間は2カ月しかなかったですね。毎日制作して監修して台本書いて、みたいなことをわーっとやって、なんとか間に合わせて。
本当に少人数で運営しているので、運営元であるC-betのメンバーも正直肉体的にも精神的にもギリギリの状態で走り抜いた感じでした。とはいえ、コラボを持ちかけたのも、そんな大変な状況に持ち込んでしまったのも自分なので、信じて一緒に走っていただいたC-betの皆さんには本当に感謝しています。
──それで大会を開催してコラボを実施した結果、どういう変化が起きたのでしょうか?
横田氏:
大会の告知をしたあたりで、地を這うような状態から少し上向き始めて、大会当日にワーッと上がっていったんですね。大会の中でコラボの発表をさせていただいて、その中で視聴者の反応としても「これならやってみたい」という雰囲気だったので、受け入れてもらえるかなという予感はありました。
そこからコラボ当日に向けて、どう見てもふだんよりも多くの人がずーっと入ってきてくれていて。大会からコラボ開始まで11日間、1月2日に大会があって、13日からコラボを開始したんですけど、10日以上日数が経っているんですよ。そこも自分の中ではけっこうリスクだなと思いつつも、アップルの審査の問題とか諸々を考えると、そこしかないなというのがあって。
普通だったらコラボがスタートしたそのタイミングで広告を打つじゃないですか。コラボでめっちゃ取りに行くぞ、となるのが普通だと思うんですけど、ジリ貧の中で倍プッシュしているという予算事情と、「そもそも届いてほしい人たちに届ける努力は十二分にしたはずだ」という確信があって。
大会もそうだし、ライバーさんたちご本人にも気に入っていただけるようなコンテンツのアウトプットとかも含めて、自分がやれることは全部やったはずだという確信があったので、余計なことはしないと決めたんです。
それで結果的に、コラボを開始したら人がめちゃくちゃ増えて、セールスの数字とかも見たことがない状況になって。一時はApp Storeでセルランが8位まで上がったこともありました。このあいだまで「サービス終了するしかない」と言っていたのに(笑)。
──それはスゴイですね!
横田氏:
もちろん「にじさんじのライバーさんたちの人気がスゴイ」という大前提のおかげではあります。ただ、その人気にただ頼るだけの雑なコラボをしていたら、いったんはバーンと上がっても、すぐにヒューッと落ちるはずなんですよ。でも僕は、そうならない確信があって。
というのも、手前味噌ですが「今回のコラボはいい出来にできたぞ」という手応えがあったからなんです。ライバーの方に、キャラクターとしてゲームに登場してもらって、セリフとかも言っていただいているんですけど、それが自分の中ですごくしっくりきて。「これは普通にユーザーとしてほしくなるヤツ、のはず」というのがあったので。
Twitterの反応とかを見ていても「ライバーに対しての解像度がすごく高い」「これを作った人はすごく配信を見ているはず」みたいなことを言ってくださる方がいたり、あるいはお問い合わせとかで感謝のメールをいただいたりして、本当に涙が出るほど嬉しかったです。受け入れてもらえたというのと、自分が魂を込めてやったことがちゃんと届いた、みたいな気持ちで。
その結果……であってほしいんですけど、やっぱり、いったん上がったランキングがすぐには落ちなかったんですね。コラボ開始から2週間経過した時点でも、もともと『ポーカーチェイス』が置かれていたシチュエーションから考えると、信じられないぐらい良い位置にずっといるんです。
もちろん、本当の戦いはこれからです。コラボが終わった後にどうなるか、ですから。
「コラボがあるから遊んでいる」という人も大勢いて、そういう人たちは次に何か好きになってもらえるタイミングが来るまでは、いったん離れたりもすると思うんですけど。そうは言ってもDAUの推移とか、プレイされている回数とかを見ると、なかにはポーカー自体が楽しいと思ってもらえた人も、おそらくいるだろうなと感じるような数字の動きではあるんですよ。
そういう意味で、ここからが真の戦いではありつつも、いったん死にかけていたアプリとしては、最大限の賭けに出て最大限の結果にはなったかなというところですね、今日現在は。
案件企画ではなくVTuber同士の日常的なコラボで、遊んでもらえる枠に入れるかどうかを考えた
──先ほど『ポーカーチェイス』の話で「これにはYouTuberではなくてVTuberが合っている」とおっしゃっていましたよね。YouTuberとVTuberの違いを詳しく伺ったところで改めて、横田さんがどういった判断を行ったのか、詳しく教えてほしいんです。
横田氏:
いくつか要素があるんですけど、僕らの『ポーカーチェイス』で言うと、もちろんランクマッチに潜って顔の見えない相手と遊ぶのも面白いんですけど、いちばん面白いのはそれこそ通話しながら友達同士で遊ぶことなんですよ。麻雀とかと同じですよね。
そうなると、いわゆるインフルエンサー同士がお互いをよく知っていて、コラボを頻繁にやっているクラスタが最適ですよね。それを考えると、VTuber一択なんです。
──なるほど、VTuber同士の関係性がそこで活きてくるんですね。
横田氏:
そうです。ストリーマー的なゲーム実況者さんだと、もちろん同じチームで通話をつなぎつつというのもあるんですけど、そうじゃないゲームを「みんなで集まって麻雀しようぜ」とか、あるいはゲームじゃなくても「雑談配信しようぜ」とか、そんなにないじゃないですか。ストリーマーとかYouTuberの界隈だと、ある種の個人商店感が基本になっているので。
それがVTuberだと、それこそ事務所の垣根を超えて、仲の良い人同士が雑談やゲームをやるとか、よく分からない企画をやるとか、そういったことが日常茶飯事なので。
そういうコミュニティがある環境に、そのコミュニティの中で遊ばれる可能性のあるゲームとして投下しないと、僕が伝えたかった「このゲームってこういうふうに遊んだら面白いんだぜ」というのを伝えられないと思ったんです。それを伝えられるのはVTuberしかいない。
VTuberは今のコラボみたいな話と、あとは雑談ですよね。複数人がただトークしているだけで、それがコンテンツになるという。VTuberは芸能人でもないのにそれが成立する、希有な人たちなので。そういうところなら『ポーカーチェイス』が合うはずだと。
──その界隈みたいなものを巻き込める可能性があるものは、VTuberしかないと。
横田氏:
その側面もあるんですけど、どちらかというと視聴者側の目線として、「誰かとコラボしながらゲームをする」「誰かと雑談しながら何かをする」ことが“ものすごく普通”なのって、唯一VTuberだけなんですよ。それ以外の界隈だと、それは“特別なこと”になっちゃうので。
──たしかに。企画だったり、それこそ案件だったり、何かしらのきっかけがありますよね。
横田氏:
そうなんですよ。でもVTuberってそういうことを案件であろうがなかろうが、日常的にやっているわけですね。その、すごく普通にやっている中に溶け込めるかどうかって、僕はスゴく大事だと思っていて。
もちろん案件で、擬似的に楽しそうに遊んでいる姿を見てもらう。もちろん本気で楽しんでもらえるように努力はしますけど。
でも理想としては、野良で集まって「じゃあ今日は『ポーカーチェイス』でもみんなでやろうぜ」となった時に、普通に楽しく見ていられるか、もしくは本人たちが楽しんでいられるかどうかじゃないですか。それが叶えられるのは、本当にVTuberだけかなぁって感じですね。
──ふだんのコラボ配信とか雑談で、「これを遊ぼうぜ」という枠に入れることを狙ったと?
横田氏:
そうですね。「今日は麻雀やる? 『APEX』やる? それとも『ポーカーチェイス』やる?」みたいな枠に入れる余地があるかな、ということでそこに狙いを定めたって感じですかね。
受け手の感情を動かす「深み」にまで達するようなモノ作りをしないといけない
──ちなみに『ポーカーチェイス』でのコラボなんですけど、あれは横田さんが全部、ディレクションや監修を担当していたんですか?
横田氏:
監修はもちろん事務所側が行っていますけど、それに至るまでの全体的な設計は自分が担当しました。制作物の管理やどういうイラストにするかのアートディレクションもそうですし、台本の執筆もそうですし。
どういうタイミングで何をやって、どういうツイートをするかというところも含めて、全部自分でやってましたね。外部のステークスホルダー以外は意志決定者が自分しかいなかったので、自分で決めて全部やる、みたいな(笑)。
──そうやってひとりでやることは、他のゲームでも多いんですか?
横田氏:
普通は分業しますよね。今回は貧弱な体制で、物理的な人数もいないので。
──でもコラボが上手くいったのは間違いなく、横田さんの愛があったからですよね?
横田氏:
そう思いたいですけどね(笑)。
──お話を聞いている限り、コンテンツの作り方がもはや作家的だなと思いました。
市場がどうとかじゃなくて自分が好きなことをやるというのは、要は自分がいちばん解像度の高いことをやる、つまり自分の強みを活かすという話じゃないですか。『少年ジャンプ』元編集長の鳥嶋和彦さんが言っている「マンガ家は自分が描きたいものではなく、自分が描けるものを描くべきだ」という話と、まったく同じで。「自分がいちばん知っているもの、自分がやれることで戦うしかない」というのを広告の世界で実践しているのがスゴイなと。
横田氏:
そう言われるてみると、たしかに僕は、明確に自分の興味の湧くものじゃないと、筆というかキーボードも動かないところはありますね(笑)。
でもそれは、コンプレックスでもあったんです。「世の中のクリエイターの人たちは、どんなものでもちゃんとアウトプットできるだろうに、なんで自分は興味あることしかできないんだろう」と、リアルに悩んでいましたから。
──横田さんの会社であるスワンプマンは、他にスタッフとかもいないんですか?
横田氏:
まったくいないです。ずっと個人商店ですね。
──アドウェイズが親会社なんですか?
横田氏:
はい。厳密に言うと孫会社ですね。だからヘンな感じなんですけど、独立したようでしてないんですね。実質サラリーマンなんですけど、「ひとり部署」みたいな感じで。
アドウェイズでは当時、本部長職に就いていたんですがキャリアのイメージがぜんぜん沸かなくて。もちろん選択肢としては転職や本格的に独立するとかもあったんですけど、僕自身アドウェイズはすごく好きだったし、好きな人もいっぱいいるので、辞めたくはないなと。
かといってこのまま組織の中にいるのも、それは自分にとっても、一緒にいる組織の他の人にとっても微妙かもしれん、と思い始めて。
どうやったら自分が思うような仕掛けとか、働き方を選択しつつ、アドウェイズからも離れずにいられるかという選択肢のひとつに、「じゃあ会社を作っちゃおう」というので、こうなったという感じですね。
僕は「籠の中の自由」と呼んでますよ(笑)。ほとんどの意志決定は自分でできちゃうので、実質独立しているのと変わらない働き方はしつつも、何か困った時には組織の力を借りたりもできたりはするので。
──ということは本当に、職業プロデューサーというか、プロデュース専門家という感じなんですね。
横田氏:
確かに、プロデュースの専門家を目指している感覚はありますね。僕の中の最強のロールモデルは、秋元康さんなので。
あの人みたいなアウトプットをこれからの人生でできたら、幸せなんじゃないかというのはありますね。
──いわゆる普通の広告とか、旧来のマスマーケティングって、大量に認知を取るみたいな発想じゃないですか。それこそ100万人に仕掛けて、そのうちの0.3パーセントとかに落とし込まれる、みたいな方程式で考えられていますよね。
そういうマスマーケティング的な発想って、もちろん有効なものもある一方で、ネットの世界ではちょっと違うんだよなという感覚が、僕にはあって。
たとえば旧来のマーケティングであれば、捕まえたお客さんが1万人いても、その温度感は低いじゃないですか。ダウンロードはするかもしれないけど、実際に遊んで友達にまで薦めるところにまで進むかどうか。
それに対して横田さんがやっているのは「温度が高くなること」なんだろうなと。それがストーリーだったり文脈だったりドラマだったりというのも含めて、受け取ったお客さんの温度がすごく上がって、「自分も遊んでみよう」「友達も誘おう」となるという。
横田氏:
たぶん概念としてはそういうことだろうなと思います。マーケティング理論的な話でも、要はだんだんナラティブな方向性へ向かっているわけじゃないですか。
いちばん最初は「Spray & Pray」、とりあえず大量の広告をバーンと出して、あとは祈るという(笑)。もちろん消費財の宣伝で、ものすごい量の広告を投下してというのには、メチャクチャ意味があると思うんです。それって一般論ですけど「棚を取るためにやってます」みたいな話もあるので。
でもゲームコンテンツ、特に無料のアプリコンテンツなんて、概念的なオシャレCMをただ漠然と流しても、僕はぶっちゃけ意味がないと思うんですよ。
そのCMが「ゲームとして面白そう」というシズル感をちゃんと表現できていたりとか、あるいは分かりやすく「今、◯◯とコラボ開催中!」とかを伝えていたら、それで気持ちが動くことは普通にあるので、そういったものはすごく意味があると思うんです。でも『ポーカーチェイス』のフェイズで言ったら、「ポーカーやろうぜ!」と言われてもさぁ、みたいなところがあるので。
そこで必要なのは、今まさに平さんが言われたように、熱量を上げるような「ナラティブ」ですよね。自分が遊んで楽しいと思ったことをTwitterとかで発信するのもそうだし、友達とか家族に「これ面白いからやろうぜ」と言ってくれるまで仕掛けられることを考えられたのって、今の『ポーカーチェイス』のフェイズでは、CMでは絶対に無理だっただろうし。YouTuberさんの動画コンテンツでもちょっと厳しかっただろうし。
やっぱり唯一やれたのは、VTuberさんを使って、実際に配信の中で遊んでいるさまを見てもらうこと。それを見るコンテンツとして視聴者に楽しんでもらうなかで、「こんな感じで自分も誰かと遊びたい」と思ってもらえるかどうかは、すごく重視していたので。
その瞬間をおそらく作れていたから、結果として受け入れられたのかなという自己認識みたいなものはありますね。
──今お話を聞いていて、なんで時代がそう変わってきたんだろうというのを考えていたんですけど、昔は商品を知ること自体に価値があったじゃないですか。「こんな傷薬があって、めちゃ効くよ」とか。物も少なくて情報も少ないなかで、知るということに価値があったから、広告はそれを知らせるだけで価値を生んでいた。
でも今は、モノも膨大にあれば情報も膨大にあるなかで、知るだけでは価値として弱くて。知ってもらって興味を持って、前のめりになってもらってようやく、有機的な広告として機能し得る。そういう環境の変化みたいなものがあるんだろうなというのは思いました。
横田氏:
自分が仕掛けるマーケティングを「VTuberを使って宣伝してるな」「人気だからこのライバーを使ってるのね」としか思わない人がいてもぜんぜんいいんです。
でも、もともとVTuberが好きな人や、ファンの人がそのコンテンツを見てくれた時に「このセリフって、あの配信が元ネタじゃないか」とか、「これはたしかにめっちゃ言いそう」とか、そういう深いところにまで気づいてくれるんですよ。
『ポーカーチェイス』には好感度を上げるアイテムがあるんですけど、あるにじさんじのライバーさんに関しては、「小説」が好感度アイテムなんですね。
そのライバーさんが小説好きだというのは熱心なファンじゃないと知らない感じだったんですけど、僕は知っていたので「この方なら小説だろう」と好感度アイテムに設定したら、ファンの人がすごく評価してくれて。やっぱり気づく人はちゃんと理解してくれるんだなって。
──それも、なんでそこまで深い必要があるのかって話じゃないですか。でも受け手のリアクションを引き出すためには、それが必要なんですよ。さっきの熱量の話で言うと、リアクションを引き出すところまでいけるかどうか。「深い」というのは、感情を動かすためのひとつの方法なんだなと。
横田氏:
でも、それぐらいの深みにいけるまでモノ作りをしなきゃいけないんだなというのは今回、改めて実感しましたね。自分で仕掛けて、自分でくらったというか(笑)。(了)
ここまでの記事を読まれた方なら、『ポーカーチェイス』の大逆転を生んだのは、VTuberの起用にこだわり、コラボのディテールにまでこだわり抜いた、横田氏の情熱の力だと実感できたはずだ。結局のところ、受け手の心を動かすだけのクオリティにこだわることが、関わる人すべてにメリットのある結果につながるというのがよく分かる。
今回の場合、横田氏個人が存分に力を奮えるだけの体制になっていたからこそ、それを実現できたとも言えるだろう。だが横田氏の言葉からは、自分自身でそうした体制を模索して、年月をかけてそれを準備してきた様子も窺える。
『ポーカーチェイス』の例からも分かるとおり、TPOや文脈をきちんと把握して、本当に「意味のある」ものにすることによって、受け手である消費者や広告主、そして広告を媒介する代理店やインフルエンサーといった、すべての人にとってメリットのある広告は、現在でも十分に実現可能だ。
そしてそれは広告だけでなく、我々のようなWebコンテンツも含めた、あらゆるメディアにとって共通の課題だと言えるだろう。すべての人にとってメリットのある記事を提供できるよう、我々も改めて肝に銘じたい。