ランダム生成される小島をバイキングの手から守る「ローグライクRTS」のスマホ版が登場【レビュー:Bad North】

 ローグライクRPGだけでなく、ローグライク・アクションやローグライク・カードゲームなど、マップやアイテムがランダムに変化するローグライクのゲーム性を取り込んだ作品が多数公開されている昨今。
 今度は“ローグライクのRTS”が登場しました。
 『Bad North』です。

 2018年の夏にSteam(PC)やNintendo Switch、PS4などで公開されていたゲームで、それが先日、iOS/Androidにも移植されました。

 小島に押し寄せてくるバイキングを撃退する、5分ほどで決着する短いステージを攻略していくRTS(リアルタイム制の戦略シミュレーションゲーム)で、ワールドマップとステージマップ、共にランダム生成。
 繰り返し遊べるようになっています。

 システムはシンプルですが、次々やってくる敵への対応が忙しく、ちょっとしたミスや油断で部隊が壊滅してしまうシビアなゲームでもあります。
 ミニマルでセンスの良いデザインも特徴ですね。

 価格はiOS版610円、Android版560円
 (Steam1520円、Switch1690円、PS4は1722円)
 スウェーデンの小メーカーの作品ですが、『Kingdom: New Lands』の公開で知られるRaw Furyがパブリッシュとサポートを行っています。
 メッセージは日本語化されています。

 戦いの舞台は、いくつかの建物がある小さな島。
 島は3Dで描かれており、スライドで自由に回転させられ、ズームも可能。
 配置されている味方部隊はタップで好きな場所に動かせます。

 ほどなくして船に乗ったバイキングの皆さんがワラワラとやって来るので、撃退して島を守ります。
 最初は「民兵」しかおらず、弱くて特徴もないのですが、コインを使ってアップグレードすることで、盾を持つ「歩兵」、矢を撃てる「弓兵」、槍で守りを固める「槍兵」に強化できます。

 敵にも弓兵や盾兵がいますが、弓兵は歩兵で接近戦に持ち込めば、盾兵は槍兵で近付かせずにチクチク刺せば、容易に撃破することができるでしょう。
 弓は遠くから攻撃できるという点で、どんな状況でも有用。
 ”3すくみ”という訳ではありませんが、効果的な兵科で、有利な場所に陣取って戦えば、どんな大軍が来ても撃退できるはずです。

 ただ、敵はどんどん来るし、リアルタイム制なので対応が遅れ、近付かれてしまうこともあるはず。
 弓兵は敵に接近されると逃げるしかなく、槍兵も槍を構えていない状態で近付かれたり、乱戦に巻き込まれると戦えなくなります。
 歩兵はどんな状況でも戦えますが、敵の方が多いので徐々に疲弊していきます。

 人数が減った部隊は建物(僧院)で休憩すれば回復できますが、時間がかかるし、敵は建物に近付くと火を放って破壊しようとします。

 もし部隊が全滅してしまうと…… 隊長は“死亡”。特殊なアイテムが手に入らない限り、復活はできません。
 少し対応が遅れるだけで取り返しの付かないことになるため、気の抜けない戦いが続きます。

 バイキングを全滅させればステージクリア。
 残った建物の分だけコインを得られ、次の島へと向かいます。
 どうしてもヤバいときは敵の船を奪って逃げることができますが、”敵の船”なのである程度の敵を撃退していないと無理だし、何人か死んで1人だけ逃げてもジリ貧です……。

敵の通り道に槍兵を置き、その後ろに弓兵を配置。状況に合わせて歩兵で遊撃するのが基本。
弓矢は高いところにいれば射程が伸びます。
建物(僧院)はできるだけ守りたいですが、守るのが辛いなら、見捨てて有利な場所に陣取るのを優先しましょう。
忙しいときはどれでも良いので部隊をタップすること。部隊の選択中はゲームがスローになります。
中盤から登場する白い顔の巨人兵には注意。歩兵を軽々と吹っ飛ばす怪力の持ち主です。
槍兵なら撃退できますが、槍は飛び道具に弱く、飛び込まれても危険。
また、終盤になると貫通弾を撃ち出してくる巨人弓兵も……。

 戦いを終えると、小さな島がたくさん並んでいる全体マップに。
 となりの島へと進むことができ、これを繰り返して最終目的地へと向かっていきます。

 軍旗がある島では新しい部隊を仲間にすることができ、白い「?」マークのある島ではアイテムを入手できます。
 仲間が増えれば最大4部隊まで出撃可能。
 アイテムには兵士を素早く回復できたり、爆弾や地雷などの特殊武器を使えるものがあります。

 そして貯めたコインで部隊の強化や、攻撃スキルの修得を行えます。
 限られたコインを何に使うかは攻略のポイントです。

 序盤は敵が弱いので、多くの島を巡ってコインを稼ぎたいところですが、後方からは敵の勢力圏が迫ってきます。
 これに飲み込まれた島には進攻できなくなるため、あまり寄り道することはできません。
 敵の勢力圏に追われながら、戦いとパワーアップを繰り返しつつ移動していく様子は『FTL』を思い起こさせます。

マップ画面。島の地形と出現する敵の種類を確認できます。ゴールは40ターン先。
仲間とアイテムの回収を優先したいですが、敵が多くて戦いにくそうな島はスルーした方が無難。
途中に2つの「チェックポイント」の寺院があり、ここをクリアするとゲームオーバーになっても、その時点のデータから再開することができます。
パワーアップ画面。兵士は3段階目まで強化可能。アイテムの効果も強くできます。
スキルは歩兵の飛びかかり、槍兵の突進などがありますが、うまく使うのは難しいです。
飛びかかりは高所にいないとダメだし、弓の一斉射撃は相手が動いていると当て辛い。
無駄なものは修得せず、まずは兵士を強くしましょう。

 オシャレですっきりまとまったRTSで、元はPCとコンシューマーのゲームですが、タッチパネルとの親和性が高く、最初からスマホやタブレットを視野に入れていたような作品です。
 序盤は簡単でサクサク進みますが、中盤から急に壊滅の危機に陥ったりする、歯応えのある難易度も良いですね。

 倒れた兵士の流す血で大地が真っ赤に染まっていく様子が少し凄惨ですが、流血表現はOFFにすることも可能
 iOS/Android版は最初から難易度「イージー」が用意されていて、万人が楽しめるゲームだと思います。

 遊びやすい秀作のRTSにして、変わり種のローグライクとしてオススメです。

Bad North

ランダム生成の小島を守護するローグライクRTS

(画像はBad North – AppStoreより)

・RTS、ローグライク
・開発:Plausible Concept(スウェーデン)
・公開:Raw Fury(スウェーデン)
・iOS610円、Android560円、Steam1520円

文/カムライターオ

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『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。
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