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ついに11月10日にリリースされる「Xbox Series X/S」が編集部にやってきた。発売前の製品リポートをお届け

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 11月10日(火)、Microsoftは「Xbox Series X」「Xbox Series S」を発売する。価格はいずれも税別で4万9980円、2 万9980円。2013年11月にXbox Oneが発売されてから約7年、いよいよXboxの次世代機が登場する。

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 電ファミニコゲーマー編集部では幸運にもレビュープログラムの一環として、「Xbox Series X」と「Xbox Series S」を手に入れることができた。今回はこの「Xbox Series」のリポートをお届けしよう。

文・撮影/ishigenn

セットアップ:落ち着いた製品デザイン、排気音は“異常なほど静か”

 まず、それぞれの製品に同梱されているものを簡単に見ていこう。

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 「Xbox Series X」にはカーボンブラックのワイヤレスコントローラーウルトラハイスピードHDMIケーブル、「Xbox Series S」にはロボットホワイトのワイヤレスコントローラーハイスピードHDMIケーブルが付属。さらにそれぞれに電源ケーブルが同梱されているほか、ワイヤレスコントローラー用の単3電池2本が付いている。

 現行機であるXbox Oneと同様に、「Xbox Series X/S」は無線LANでの接続に対応しているため、Wi-Fi環境さえあれば追加のLANケーブルなどを購入する必要なく本体をセットアップしゲームをプレイすることができる(もちろん、より速く安定した接続を求める場合には有線での接続が推奨される)。

 デザインに目を向けると、「Xbox Series X」と「Xbox Series S」はどちらも「いかにもゲーム機」という製品デザインではなく、落ち着いたフォルムでシックな印象を与えるものとなっている。ざらついた機体の表面仕上げには高級感があり、指紋も完全とは言わないまでも残りづらい。

 またそのシックな外見と相まって、購入者は排気音が非常に小さい点にも驚くことになるだろう。セットアップ時に筆者は本当に排気されているのか不思議に思い手をかざしてみたほどだ。少なくともメニュー画面やゲームの負荷がそれほど高くないと思われる場面では、筆者のデスクトップPCの排気音の方がうるさい状況だった。

 コントローラーはXbox系統の伝統を残したマイナーアップバージョンとなっているが、持ち手部分の滑り止め防止加工など嬉しい改善も。他機種でよく見られる初の「シェアボタン」が搭載された点も見逃せない。もはやおなじみの機能ではるが、撮影したスクリーンショットや映像をワンボタンで撮影できるようになるのは、Xboxでは今回が初である。

 このようにセットアップ中に感じたハードウェアへの感触は好印象で、購入したユーザーはこれまでのXboxシリーズでは見られなかったデザインや特徴にわくわくしながら開封することになるのではないだろうか。

 なお本体のセットアップでは、スマートフォン向けのXboxアプリを導入しておくことで、「Xbox Series X/S」上で最初に表示されるコードを入力すればアカウントのログイン情報をいちいちパッドで記入せずに済むような仕様となっている。
 このほか、本体ではなくコントローラーにプロフィールをリンクさせ、コントローラーから本体を起動すると自動でそのプロフィールでログインすることが可能といった仕様もセットアップ中には見ることができた。

とにかく快適なホーム画面、ゲームの中断&再開はいつでも即座に

 ホーム画面は2020年10月にXboxシリーズでUIを統一するアップデートが実施されたばかりとなっているため、現状のXbox Oneと同じデザインとなっている。そのため「Xbox Series X/S」独自のホーム画面の評価とはならないのだが、そのレスポンスの良さやカスタマイズ性の高さは触れておかなければならない点のひとつだろう。

 前世代のホーム画面と比較すると圧倒的にレスポンスが良いように感じられ、少なくともホーム画面上でアプリの選択を高速で移動させても引っかかりを感じるようなことはなかった。

 デザインも非常にわかりやすく、用意された大カテゴリを縦方向で移動し、それぞれのページでライブラリの一覧や最新情報を見る構成となっている。これらはコントローラーのカスタマイズボタン(いわゆるセレクトボタンの位置)でいつでも自分なりに調整可能で、たとえばいつも遊ぶマルチプレイゲームやGame Passをすぐに選択するような構成のホーム画面にすることも可能だ。

 また「Xbox One Series X/S」で大きな機能としてMicrosoftがアピールしているのが「クイックレジューム」だ。これはプレイしているゲームを中断して一時的に情報をSSDに保存するというもので、ほかのゲームやアプリを複数動作させて自由に切り替えることが可能な機能となっている。

 実際に使用してみたところ、「Xbox Series X」と「Xbox Series S」どちらとも数秒の待ち時間はあるものの、長時間を待つことなくゲームを切り替えてプレイすることができた。フレンドとの待ち合わせまでにプレイしていたゲームを中断したり、あるいはRPGなどを長時間プレイしてリフレッシュのために別のゲームをプレイしたりと、いくつかの場面で有用な機能となるだろう。
 これらの点も含めて「Xbox Series X/S」では、ゲームをプレイするまでのストレスは極力排除されたUIや機能が用意されている。

「Xbox Series X」と「Xbox Series S」どっちを買う?

 「Xbox Series X」と「Xbox Series S」の違いだが、まず目につくのは価格と光学ドライブの有無になるだろう。4万9980円と2万9980円には2万円もの価格差がある。ただし「Xbox Series S」には光学ドライブが搭載されておらず、パッケージ版のゲームを購入してプレイしたりブルーレイディスクで映画を見たいなら、光学ドライブを搭載している「Xbox Series X」を選ばなければならない。

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 つぎに大きなポイントとして性能面でも違いがあり、「Xbox Sreies X」が「ネイティブ4K、最大120FPS、12TFLOPS」となっているのに対し、「Xbox Series S」は「1440p、最大120FPS、4TFLOPS」を掲げている。ここで注目すべきなのは、解像度と処理性能を示すTFLOPSを除けばFPSに変化はないという点だ。DirectX レイトレーシング、可変レート シェーディング、立体音響といった最新技術にはどちらのハードも対応する。

 このほか大きな要素としては、「Xbox Series X」のストレージは1TBの容量があるのに対し、「Xbox Series S」は512GBとなっている。
 たとえばここ最近の大型ゲームを例に挙げれば、『Apex Legends』は85.7GB、『Gears 5』は76.4GB、『DiRT 5』は87GB、『アサシンクリード ヴァルアハラ』は57GBのストレージ容量が必要だ(いずれもMicrosoft Store上での表記)。常駐でプレイするゲームが数本あるゲーマーの方は、「Xbox Series X」の方がストレージの残り容量を気にせずに済むだろう【※】

※なおストレージに関しては、1TBの拡張カードを各ハードの背面の専用ストレージ拡張ポートから接続できるほか、USB 3.2の外付けHDDを追加することも可能となっている。

 このように「Xbox Series X」と「Xbox Series S」にはおもに4点の大きな違いがある。2万円の価格差に加え、光学ドライブ解像度とスペックストレージ容量だ。また、個人的に注目したいもう1点が「サイズと重量」の違いである。

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 「Xbox Series X」のサイズは「15.1cm × 15.1cm × 30.1cm」、「Xbox Series S」のサイズは「6.5cm × 15.1cm × 27.5cm」となっている。並べると意外とサイズ差をそこまで感じないのだが、見た目以上に「Xbox Series S」の方が取り回しのよさを感じる。その差を大きく生んでいるのが「縦幅」だ。

 「Xbox Series S」は15.1cmに対して半分以下となる6.5cmとなっており、両手で掴んで設置することが必須の「Xbox Series X」と比較すると、推奨はしないが片手で掴むことができるようなサイズ感となっている。「Xbox Series S」は機体の設置や移動がとても簡単だ。
 重量を見ても、「Xbox Series X」が約4.45kgであるのに対し、「Xbox Series S」は約2.9kgと1.5倍ほどの差がついている。

 数日間にわたり部屋に設置して使用してみた感覚としては、重厚感がありいかにも据え置きという雰囲気で鎮座する「Xbox Series X」に対して、「Xbox Series S」は小柄で扱いやすく手軽にさまざまなディスプレイに接続したくなるような簡易さを感じた。Microsoftから「史上最小のXbox」と呼ばれているのは伊達ではない。

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 さて、そういった違いも考慮した上で、「Xbox Series X」と「Xbox Series S」は単純に価格の差だけでなく、使用目的や現在の自身のゲームプレイ環境にあわせて購入を考えてみるとよいだろう。

 当たり前のことではあるが、やはり「Xbox Series X」は性能面で強く、4Kに対応した大画面の高性能ディスプレイとラグジュアリーな環境でのプレイでこそ真価を発揮する。またみみっちい話かもしれないが、Xbox Series Xは形状が従来のゲーム機と異なることもあり、ある程度広いスペースや配置を受け入れるような形の棚がないと設置場所に悩むことになるだろう。
 ただし、次世代ゲームの標準スペックと成りうる4Kを楽しむ環境を今後構築するつもりであったり、パッケージでの購入も捨てきれない方は、「Xbox Series X」の購入を検討する方がよいだろう。

 一方で「Xbox Series S」は、そういったラグジュアリーなゲームプレイを楽しみたいのではなく、より安価で気軽にゲームを遊びたいということにフォーカスした人にオススメだ。光学ディスプレイこそないものの、100本以上のゲームやMicrosoftのファーストパーティータイトルが定額で遊び放題となる「Xbox Game Pass」との連携がやはり強く、むしろ「Xbox Game Pass」重視であれば「Xbox Series S」を購入するのも一手だ。PCディスプレイやテレビの側に簡単に配置して、Xbox Gameを手軽に遊ぶのに最適だろう。

 まったく異なる顔を見せる「Xbox Series X」と「Xbox Series S」は、ついに11月10日に発売予定だ。


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