【更新 2021/12/1 12:00】以前公開した記事に「洞窟と崖」アップデート第2弾の先行プレイや今どきのさまざまな遊び方、10月の「Minecraft Live」で発表された2022年のアップデート情報を追加しました。
現在、世界で最も売れているゲームのひとつである『Minecraft』(以下、『マイクラ』)。日本国内でも10年前から爆発的な人気を博し、多くの根強いファンを獲得している本作だが、長年アップデートが続いているゲームだけあって、昔遊んでいたけど途中から新要素についていけなくなった、あるいは興味はあるけど始めるタイミングを見失っている……という方も多いのではないだろうか。
しかし、『マイクラ』を初期から長年遊び続けている筆者としては、「そのままではもったいない!」と思わずにはいられない。
なぜなら、豊富な追加要素によってバージョンアップした現在の『マイクラ』は、システム面でもさまざまな改善が施されており、昔に比べてはるかに快適に、そしてさらに面白い進化を遂げているからだ。
本作で冒険する世界では「サンゴ礁」や「アメジストジオード」など新たな地形がいくつも登場し、貴重なアイテムや建材、素晴らしい地形そのものを求めるプレイスタイルにも奥行きが増した。
遠くからでもわかる目印を手軽に設置できる「のろし」が追加されたり、水中でもトロッコやレールを設置できるようになったりと、移動や荷物の運搬も以前と比べ快適になり、今や「エリトラ」というレア装備を入手できれば自由に空を飛ぶことすら可能になっている。
畑を耕して入手したアイテムをダイヤ装備と交換したり、さらにワンランク上の最強装備を手に入れるといった目標も加わるなど、変更点は数えきれない。
さらに来年のアップデートでは『マイクラ』史上もっとも恐怖を感じる要素が追加される予定だ。
そこで本記事では、前半にこれまでの『マイクラ』がいかに進化を遂げてきたかを語り、後半に今後の発展の予定とMod制作などを使って冒険や建築にとどまらない、もはやゲームの枠を超えた今の『マイクラ』の遊び方の一例を紹介する。
地球8個分【※】の広さに相当する「マイクラワールド」の醍醐味をぜひ感じてほしい。
※ 現在のJava版『マイクラ』の通常世界(オーバーワールド)の広さは「36億平方㎞」。約5.1億平方kmとなる地球の表面積に換算すると実に7個分以上だ。「ネザー」や「エンド」を含めるとさらに広い計算になるので、ここでは8個分としておく。
文/ShoyoFILMS
編集/実存、dashimaru
※本稿ではPCで遊べるJava版を元に執筆しています。仕様はほぼ同じですが、家庭用ゲーム機が対応しているBedrock版(統合版)とは異なる点があるのでご注意ください。また、視認性の向上のため一部の画像は明るさを調整しています。
美しく、同時に牙をむく世界
かつてのβ時代の『マイクラ』といえば、果てしなく広がる地形で遭遇するウシやブタ、オオカミといった家畜のイメージではないだろうか。
しかし現在では、友好的だったり中立の立場のMob(キャラクター)だけでも30を超える生物種が150種以上のバイオーム(地域)に生息しており、以前と比べはるかに豊かな世界となっている。レアな生物Mobやバイオームを求めて冒険したり、気に入った地形に拠点を構えるのも楽しいだろう。
だが豊かとはいえ待ち受けているのは、むき出しの野生の世界。プレイヤーは常に危険に晒されている。経験者の方には釈迦に説法となってしまうが、『マイクラ』をプレイするにあたり抑えておきたい基礎的な情報をおさらいしておこう。
本作には体力をはじめ、満腹度や酸素の残量、経験値といったパラメーターが存在する。炎に触れたり一定以上の高さから落下したりするとダメージを負って体力が減る。暗がりから無数に出現する敵の攻撃を受けた場合も同様だ。
食料がなければ飢えから、水中では窒息状態が続くことで次第に体力が減少。ゲージが尽きると死亡し、所持アイテムと生存時の経験値が詰まったオーブを(少し量が減った状態で)その場にばら撒き、定められたリスポーン地点から復活する。ばら撒かれたオーブやアイテムは基本的には5分以内に回収できないと消えてしまう。慈悲はない。
上記を踏まえて現在の『マイクラ』の世界を見ると、危険が増えているのは明らかだ。地上の表面や地中には渓谷が生成されるようになり、油断していると突然地割れに落ちてしまう可能性がある。うっかり地面を真下に掘ろうものなら穴の底まで一気に落下することも。
たとえば筆者が出会ったケースでは、一見バグに思えるほど深い渓谷が地下に生成されていた。検証すべく落ちてみると確かに底は存在したが、その先には無数の敵が蠢いており、あっけなく死んでしまった。
渓谷の底は敵が出現するだけでなく、上層の敵が頭上からも降ってくる。安全に進む方法はプレイヤーによって異なるが、筆者は洞窟の壁沿いに足場を作りつつ奥へ進んでいくようにしている。
こうした割れ目は海底にも出現し、自然に生成されたマグマブロックから生じる気泡柱がプレイヤーを海底に引きずり込もうとする。対策を怠ると乗っている船が破壊され、そのまま沈没して死に至るパターンも。
敵の種類も増えている。クリーパーやゾンビ、スケルトンといったおなじみのエネミーも健在だが、現在ではバイオームなどの環境に応じて特殊な攻撃を行う派生種が登場。おなじみのゾンビも水中では「ドラウンド」となり、砂漠では「ハスク」という名のより強力な敵に変化する。
また、村で生活していると大人数で襲撃を仕掛けてくるピリジャーや、3日間以上寝ていないと襲ってくるファントムなど、ユニークな条件で発生する敵も追加された。
ダンジョンも廃坑や要塞をはじめ、ネザー要塞、エンドシティ、海底神殿、森の洋館、ピリジャーの前哨基地、ピグリン要塞とバリエーションは大幅に増加。ダンジョンが不規則に生成される『マイクラ』では、あっという間に敵に囲まれてしまうような形状のマップが出現することもあり、時には歴戦のゲーマーすら苦戦するほどの試練が課されることになる。
もちろん冒険は辛いことばかりではない。レアなバイオームに遭遇したり、宝箱が眠る難破船などから貴重なアイテムを獲得できるチャンスもある。探索の際はインベントリの枠を少し空けておこう。
今の『マイクラ』でもっとも恐ろしい場所はネザーかもしれない。以前は単調なマップだったネザーは2020年6月のアップデートでバイオームが追加され、エリアによって異なる姿を見せるように。新たに実装された環境音も不気味な演出効果を高め、恐怖を感じながら探索する楽しみを久しぶりに得られた。
ちなみに本作の他のエリアに比べ生育は遅いものの、ネザーでも農業や林業は営める。その気になればこの地で永遠に暮らすことも可能かもしれない。
バージョン1.17時点での『マイクラ』の世界の美しさと危険性については以上となる。当然だが、危険に関しては回避する方法も存在し、拠点から外に出さえしなければリスクも少ない。また、そういったスリルが不要なら「ピースフル」という比較的安全なプレイが楽しめるモードも用意されているので心配は無用だ。
快適さとリスクは表裏一体
こうしたさまざまな美しい地形と高難易度のダンジョンを数多く迎えた現在の『マイクラ』だが、冒険を快適にしてくれる機能やアイテムも大幅に進化している。
かつてはリスポーン地点を設定するのに一度ベッドで眠らなければならなかったが、今ではベッドを置くだけで、昼夜を問わずクリックひとつで設定が可能になった。
ベッドを設置できないネザーにも、復活位置を設定するためのリスポーンアンカーやコンパスの方角を指し示すロードストーンが追加。探索に夢中になりすぎて、帰り道がわからなくなった……ということになっても今の『マイクラ』なら多少は安心できる(それでも迷うときは迷うが)。
また、離れた場所からでも見える目印を作るには、かつてはブロックを積み上げるぐらいしか手段がなかったが、今では焚き火で狼煙(のろし)を上げれば一目瞭然に。もう土ブロックをやたらと積み上げたのち、飛び降りて傷を負わなくてもよくなったのだ。そのうえ、この狼煙ブロックは肉や魚を焼いたりもできる優れもの。もはや冒険の必須アイテムだ。
さらに、収納したアイテムを他の地点と共有できるエンダーチェストや、アイテムを入れて持ち運べるシュルカーボックスが追加され、持ち物の容量と運ぶ際の安全性が大幅にアップした。いずれも破壊時に中身が失われないため、シュルカーボックスをエンダーチェストに収納すれば、後者を持ち運ぶだけで大量のアイテムが安全に携帯されている形となる。
移動の快適さも、装備すると空中を滑空できるエリトラの登場で各段に増した。加えてバージョン1.17では、トロッコが水中でも利用可能に。地味に見えるかもしれないが嬉しい仕様変更である。
こうして並べると便利なアップデートばかりに思えるが、プレイヤーのミスに対しては無慈悲なのが『マイクラ』だ。
たとえばリスポーン地点を設定した後にベッドを撤去した状態で死亡した場合、ゲームの再序盤に放り出される初期の復活位置から再びやり直すハメになる。労力を注いだ地図も複製を怠れば紛失し、高速で移動できるエリトラも、数十時間かけて集めたアイテムを飛行中の激突死で丸ごと失ってしまう危うさを持つ。
同作は現在、開発チーフのJebことJens Bergensten氏によって「プレイヤーの過失なく悪いことが起きるようになってはいけない」という開発方針が取られている。何か不幸があればそれはプレイヤー(あるいはバグ)のせい。快適さとリスクは常に表裏一体なのだ。
農業で強くなれ!
あなたは少し前まで、『マイクラ』で最強装備を手に入れる方法のひとつが農業だった事実をご存知だろうか。昔をよく知る方は「地下で掘ったダイヤモンドで作る装備が最強でしょ」と思われるかもしれないが、時代は変化している。
2019年の大型アップデート「村と略奪」を機に村人に職業が与えられ、取引で入手可能なアイテムの種類が格段に増えている。その結果、スイカなどの農作物と交換して得たエメラルドでダイヤの防具やエンチャント用のアイテムが手に入るようになり、実質「畑で最強ダイヤ装備が量産できる」状態となった。冒険の準備に向け、資源の採取場と一緒に農場を運営する楽しみもまた、さらなる拡張を遂げたのだ。
なお本セクションの冒頭で「少し前」と書いたのは、先に触れたネザーのアップデートでネザライト装備が登場したためだ。同装備はダイヤ以上の高い性能を持ち、エンチャントを付与せずとも爆発や火炎、ノックバックへの耐性を持つ。
ネザライト装備を作成するためにはネザーで「古代の残骸(がれき)」を入手する必要があり、ゲームのタイトルにも名を冠する「mine(採掘)」の重要性が浮き上がる。しかしながら同装備を作る過程ではダイヤ装備も必要となるので、やはり農業は冒険者に不可欠な要素なのかもしれない。
「洞窟と崖」アップデート第2弾で冒険がより楽しくなる!
2021年6月に実装されたアップデート「洞窟と崖」では、銅鉱石などの素材のほか、ヤギやウーパールーパーといった動物Mobを含む多くの新要素が追加されている。だがその内容があまりに膨大だったため、同作史上初の2段階に分けて更新される形となった。このたび配信された2段階目のアップデートでは、建築高度の制限が256から319の座標まで拡がり、地下においても0から-64の値までブロックの設置が可能となった。
洞窟の生成アルゴリズムも多様化し、内部をエリトラで飛び回ったりボートでラフティングを楽しめるほどの広大なものから、狭く細長い形状のもの、さらには植物が生い茂る洞窟も登場し豊富な種類となる。
洞窟の入口も従来のような穴に加え、水中から繋がるものや大きく口を開いたものなど多彩な形を見せる。
山岳地形においては以前までの高さ制限を超えるサイズのものも生成されるようになり、富士山のようになだらかな傾斜からマッターホルンのような険しい山まで幅広い姿を現す。
また、川や砂浜といったバイオームの形状をはじめ、Mobの生成ルールなどにも大きな変更が加わる。些細な変化に聞こえるかもしれないが、いざ体験版を触れてみると、プレイがもたらす娯楽性や地形が生み出す造形美に興奮を抑えられなかった。
かつて人類は高い山や洞穴などに神秘を見出したが、筆者もなんとなくその気持ちがわかったような気がした。荒ぶる地形は人の心をくすぐる何かがあるようだ。今後は以前までと全く異なる世界が生成され、より新鮮で魅力的な冒険が展開されることだろう。
まさに世界が一新された今回のアップデート。ぜひ理想の土地を求めて冒険し、建築などを楽しんでほしい。
最新バージョン1.18を先行プレイ。超巨大洞窟はかなり危険
『マイクラ』のアップデートは正式リリース前に実装内容が公開され、全世界でベータテストも兼ねての先行プレイが体験できる。そこで筆者は本アプデの目玉でもある超巨大洞窟に挑んでみた。
自宅からネザーを経由して新しく生成された大地へと移動。地下を掘ってみると、そこには見たこともない広大な洞窟があった。意気揚々とこれまでの経験を生かして攻略をはじめたのだが、考えが甘かった。超巨大洞窟はこれまでの常識が通用しないのだ。
「洞窟と崖」アップデート第2弾からは敵対Mobの発生条件が緩和され、明かりが一切ない場所でのみ出現するようになった。そのため地上での沸き潰しなどは楽になったが、超巨大洞窟ではプレイヤーの周囲すべてが暗く、四方から敵Mobが襲ってくる。
これまでの洞窟では基本的に前方にのみ注意を払っていればよかったので、防具は盾さえ持っていれば比較的安全だった。しかし超巨大洞窟では敵Mob1体の対処に苦労していると、瞬時に他の敵Mobに囲まれてしまう。防具なしで挑んだ筆者はあっという間に死亡してしまった。
また超巨大洞窟は構造が立体的に入り組んでおり、とにかく迷う。死亡すると持っていたアイテムを全部ばらまいてしまうのだが、回収しようとしても経路がわからない。結局回収はあきらめ、初回の遠征は大失敗に終わった。
とにかくダイヤの防具がいる。そう思った筆者は自宅の農場で作物を植え、村人との交換でエンチャント付きダイヤ装備を新調した。また万が一死亡した場合に備え、寝かせていたネザライト防具も携帯。数々のアイテムをシュルカーボックスに詰めたのち、手持ちのエンダーチェストに格納して2回目の遠征へ挑んだ。
おかげで死ぬことはなくなったものの、それにしても超巨大洞窟は広い。これまで3時間ほど探索してみたが、奥に進むたび新たな洞窟が広がっており、その先もまた別の洞窟に続くなどいまだ全貌を目にできずにいる。
ぜひみなさまも自慢の装備を持って超巨大洞窟に挑んでほしい。以前の『マイクラ』では味わえなかった素晴らしい体験が待っているはずだ。
恐怖とさらなる地上の発展「ワイルドアップデート」
10月に配信されたライブ情報番組「Minecraft Live」では各種ニュースのほか、「ワイルドアップデート」と名付けられた次回アプデの内容が公開された。ここではその詳細を紹介していく。
まずは「ディープダークシティー」と名付けられた新バイオーム。これは本来「洞窟と崖」アップデート第2弾に含まれる予定だったバイオーム「ディープダーク」に、より不気味な「都市」の要素を加えたものだ。
ディープダークには振動を検知してレッドストーン信号を送る「スカルクセンサー」があり、近くを歩いたり物音を立てると反応する。もし付近に「スカルクシュリーカー」があった場合は連鎖反応を起こし、恐ろしい音とともに目の前が30秒ほど真っ暗になるデバフが発生。同ブロックを数回続けて作動させると、強大なMobである「ウォーデン」が呼び出されてしまう。
ウォーデンはネザライト防具を着たプレイヤーを2発で殺すほどの高い攻撃力を持つが、目は見えない。雪玉を離れた壁に投げつけるなどして音を立て、注意をそらせば逃げ切れるかもしれないが、ウォーデン召喚時には自身の目の前も真っ暗になっている。そのため逃げるのは困難なうえ嗅覚を持つのか、音を立てずとも付近にいるプレイヤーを襲うようだ。そもそも呼び出さないように立ち回りたい。
また、「スカルクカタリスト」という名のブロックも新登場。近くで死亡したMobが放出する経験値の量に応じてスカルク系ブロックを増殖させる機能を持つ。こちらもさまざまな用途に使えそうだ。
筆者もホラーは好きだが、このディープダーク関連にはかなりの恐怖を感じた。『マイクラ』は世界中に多くのプレイヤーがおり、本作に怖さを求めていないプレイヤーも当然いる。その点を踏まえるとマイルドなアップデートが受け入れられがちだが、こうしたホラー要素も追加できるあたりこそ、Mojang Studiosが世界トップクラスの人気を持つゲーム開発チームである理由なのかもしれない。
続いて地上のアップデート内容に注目していこう。ワイルドアップデート以降ではこれらのバイオームにも手が入るようだ。
たとえば上のイメージイラストで描かれた白樺の森らしきバイオームには、これまでにない数々の要素が見て取れる。現行の木は背が低く、森の中をウマなどで駆け抜けるのは難しさがともなう。画像の木はそれよりも高く生育しているため、今後は愛馬で世界を巡るのが楽しくなるかもしれない。
また、「沼(湿地帯)」のアップデート情報も公開された。イメージアートではホタルが舞う美しくも幻想的な風景が描かれているが、こちらもただの想像ではなく現実に実装される予定だ。
具体的には2ピクセルで表現される驚きの新Mob「ホタル」をはじめ、カエルや粘土へと変化させられる「泥ブロック」に、水中にも植えられる「マングローブの木」などが追加される。ほかにも「泥レンガ」や「チェスト付きボート」などが登場し、冒険にさらなる奥行きを与えてくれるだろう。
ゲームプレイだけじゃない! 多様に広がる『マイクラ』ワールド
本作は世界一の販売規模を誇る人気タイトルだけあり、その楽しみ方や利用法も多岐にわたっている。
たとえば2020年には格闘ゲーマーらによる企画が開催された。そこでプロプレイヤーの梅原大悟氏の格ゲー仲間が、サバイバルモードでブロックをひとつずつ積み上げ制作した巨大アートがある。同企画の中でも特に盛り上がった瞬間なので、ぜひ立ち上げの場面から動画を見てほしい。
ちなみに記事公開時点では、前回のメンバーに新規の参加者を加えた企画「格ゲーマーマイクラ(仮) セカンドシーズン」が開催されている。今回の最新アップデートでどのような展開が生まれるか期待したいところだ。
また、「JPAPA CHANNEL」ではマルチプレイの企画をYouTubeで数多く公開している。下の動画は地面を潜ったり土壁を出して妨害してくる能力を持った「鬼」を相手に戦うもので、本作を使った遊びの奥深さが感じられた。
映像中の「鬼」のシステム的な仕組みは定かでないが、Modやリソースパック、コマンド(作中で使えるプログラム文)を使えば同様の再現が可能だ。Modは世界中の有志による制作物として誕生したが、今ではModやリソースパックを作るのも比較的簡単になり、プレイヤーの外見(スキン)や既存のブロック、Mobの見た目を変え作中に反映する程度のことはすぐできてしまう。
もちろんプログラミングに明るければ、作成したブロックに機能を与えたりMobの行動パターンを変えたりするほか、オリジナルのダンジョンやバイオームを生み出すことも無理ではない。Twitterではコマンドを利用した「#魅せコマ」というイベントが定期的に開かれ、参加者が腕を競っているので参加してみるのもよいだろう。
また世界各地には『マイクラ』で独自のコンテンツを作り、マーケットプレイスで公開することで収益を得ている者たちもいる。
海底に潜む危険な生物🦈
— マインクラフト 日本公式 / Minecraft Japan (@minecraftjapan) October 15, 2021
地表の世界を呪ってしまう不気味な月🌒
怪しげなハッカーの秘密基地など💻
今月Realms Plusに追加されたコンテンツは
みなさんの勇気を試します!
詳細はこちら!https://t.co/kOjmTzhN8j pic.twitter.com/A2m22rpxBY
さまざまなものをゲーム空間内に展示できるのも『マイクラ』の特徴だ。国連やNASAをはじめとする公的機関までもが、本作を通じて体験可能なプレゼンテーションや独自のメタバースを構築している。
また世界中の学校などを対象とした教育版『マイクラ』では、各地域の神話を作中で再現したり、プログラミングや地球温暖化などの課題学習のほかチームでの作業訓練にも使われているようだ。
あるいは都市の再現や架空の未来的建築物を作り上げるプレイヤーもいれば、大規模な装置を計画して実際に作動させる者もいる。
※筆者が2021年の年賀状として制作した『マイクラ』動画。弓で矢を飛ばし、レッドストーン回路を起動して「丑」の字をネザーに描いた。
本セクションの冒頭に挙げた動画のように「他のプレイヤーと遊んでみたい」という方は、既存のサーバーを探したり自分でサーバを建てて友人を招待してもよいだろう。世界には固有のシステムやルールを備えたさまざまなサーバーが存在しており、公式が提供する「Realms」を使えば安価でマルチプレイを楽しむことも可能だ。
もしくはDiscordなどで友達と通話しつつ、同じシード値(『マイクラ』の世界を生成する乱数の元となる値)で一緒のワールドをプレイ。どちらが先にエンダードラゴンを倒せるかを競うといった遊び方もよいだろう。
なかでも筆者が薦めたいのは、他のプレイヤーの配信を見つつシングルプレイのサバイバルモードで遊ぶという方法だ。ともに作業している感覚を味わいながら、誰にも気を遣うことなく『マイクラ』の世界に没頭できる。
ちなみに以前まではMojangアカウントでプレイが可能だったが、このたびよりセキュリティが高いMicrosoftアカウントへの移行が必須となっている。詳しい方法はこちらの外部サイトを参考されたい。
多様に広がり続ける本作の魅力をより詳しく知りたいという方は、ぜひ電ファミニコゲーマーの記事や動画投稿サイトなどを参照してほしい。リリース以来多くのクリエイターたちが、独自の企画を考え遊ぶ様子を公開している。誰もが自分にふさわしい『マイクラ』の楽しみ方をきっと見つけられるはずだ。