「あと1ターンだけ…」の中毒性が気軽に味わえる!『Civ』系カジュアルシミュレーション『ポリトピア(The Battle of Polytopia)』をオススメしたい

 ターンベースのシミュレーションゲーム(SLG)は優れたゲームジャンルだ。特に文明発展系(いわゆる4X系)となればなおのことである。自国の発展や各ユニットの操作、他プレイヤーとの交流や戦闘など、雑多な要素ひとつひとつに頭を悩ませ、不確定な要素を己が戦略で制覇したときの快感たるや、他のゲームでは味わえないほどである。

 このような文明発展系SLGの危険性はその中毒性故に生じる途方もない時間の浪費である。何かしらのSLGにハマった経験があるゲーマーならご理解いただけるだろう。一度ゲームをスタートしてしまい、気づけば外が明るくなっていたというのはこのジャンルにとってはそれほど珍しいことではない。

 もちろんそういった経験自体がこのジャンルの魅力のひとつであることは間違いないが、もう少しコンパクトに、気軽に遊べるSLGはないものだろうか。そんなゲーマーにお勧めしたいのが、『The Battle of Polytopia』である。このゲームのシンプルさはSLGというよりもさながらボードゲームのようで、人狼ゲームに対するワンナイト人狼、『シヴィライゼーション』に対する『The Battle of Polytopia』といった趣である。
 前置きはこのぐらいにして、さっそくこのゲームの遊び方、および魅力をお伝えしよう。

文/植田亮平

※この記事は『ポリトピア(The Battle of Polytopia)』の魅力をもっと知ってもらいたいアクティブゲーミングメディアさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


ゲームの流れ

1.ゲームの基本

『ポリトピア』レビュー:「あと1ターンだけ…」の中毒性が気軽に味わえる_001

 これがゲームスタート時の画面である。エリアを囲む枠線はプレイヤーの領地を示しており、白いタイルで覆われた範囲は未探索のエリアである。領地の真ん中にいるのはプレイヤーが操作できるユニットだ。各タイルには植物や鉱山、動物など様々な資源があり、これらを回収していくことでプレイヤーの拠点は発展していく。

 ターンごとにプレイヤーが行えるのはユニットの移動や生成、各施設の建造、資源の回収などさまざまだが、ユニットの操作を行う以外の行動は基本的に画面上部に表示されているスターを消費する。行動ごとに消費するスターの量は異なるが、スターを多く消費するほど影響力の大きい行動をとれるので、ゲーム序盤はこのスターをどのように割り振っていくかが重要となる(スターは拠点の生産力に応じて毎ターン補充される)。

2.拠点の拡大と技術ツリー

 拠点が一定のレベルまで発展すると様々な恩恵があり、プレイヤーは与えられた二つの選択肢の中からひとつを選択し獲得することができる。

『ポリトピア』レビュー:「あと1ターンだけ…」の中毒性が気軽に味わえる_002

 例えば上掲の選択肢の場合、プレイヤーは毎ターンの獲得スターを1増やすか、周囲のエリアを探索し詳細を明らかにすることができる。拠点のレベルが上がるにつれて選択肢は変化し、強力なユニットを生成したり、その拠点が占める領地の範囲を拡大したりなど、ゲームが進行するにつれ重要な選択肢が増えていく。

 また、プレイヤーはマップに点在する村や他プレイヤーの拠点を占拠することで自身の拠点とすることができ、これによりプレイヤーの支配する領地はどんどん広がっていく。
 また、各ターンに取れる行動は「技術ツリー」を解除していくことにより増えていく。

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 ほとんどのアクションは技術ツリーを通して獲得されていく。農地を作ったり、生成可能ユニットの種類を増やしたり、各拠点の間を結ぶ道路を敷いたりなどさまざまで、技術ツリーをどのように開けていくかでゲームプレイは大きく変化していく。技術ツリーの解除にはスターを消費し、ゲーム終盤になるにつれて必要なスター量も多くなっていく。

 「技術ツリーの開き方がプレイスタイルを決める」といっても過言ではなく、国の発展に特化した解除順もあれば、他国の侵略に特化した解除順もある。賢く技術を開拓していくことが、このゲームを深いレベルで理解するには必要だ。

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各部族とさまざまな地形

 以上の要素をそれぞれ組み合わせながらゲームは進行していくわけだが、それらはゲーム開始時に選択する部族や、不確定な地形の要素に大きく左右されながら進んでいく。部族はこの記事の執筆時点で全16種あり、部族によって技術ツリーの初期進行度と周囲の環境の傾向が変化する。

 例えば「シン=シ」と呼ばれる部族でスタートした場合、初めから山のタイルの上を移動できる「クライミング」の技術が初めから解放されており、山の多いエリアからスタートすることとなる。
 他のプレイヤーは「シン=シ」の領地へ攻め込むためにクライミングの技術を開放する必要があるので、ゲーム序盤で他国に侵略される危険性がぐっと下がるというわけだ。

 「ルクシドア」という部族でスタートした場合はどうだろう。ルクシドアは周囲の環境にほとんど何の影響も及ぼさず、初期技術ツリーもデフォルトのままスタートする。しかし、ルクシドアはゲーム開始時点からすでに発展した首都(スタート時の拠点)を持つことができ、その優位性によってゲーム序盤をかなり有利に進められることができる。

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 ゲーム内で課金すればさらにユニークな部族でゲームをスタートさせることができる。どのような特徴を持っているかは見てからのお楽しみだ。

 これらのバリエーションと多様性はプレイをユニークに彩る。一度として同じようなプレイがないというのはこのジャンルのとてつもなく大きな魅力であるが、そのエッセンスは本作においても通底している。

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一人でもみんなでも、気軽にシミュレーション

 先ほども述べたように、『The Battle of Polytopia』はNintendo Switch版で最大8人、Steam版では最大12人でのマルチプレイが可能だ。最後まで生き残る部族は誰なのか争うもよし、国の発展を競い合うもよし、経験者も未経験者も気軽に遊ぶことができる。

 本作のSteam版・Nintendo Switch版は1500〜2000円ほどとなっているが、iOS/Android版では無料となっている。大ヒット中の『Among Us』と似たリリース形態になっているので、誰でも気負わず参入することが可能だ。直近のアップデートで日本語にも対応したので、言語的な壁も取り除かれた今がまさにはじめ時と言ったところだろう。

 それに、本作のゲームプレイは実にミニマルでカジュアルな出来となっている。ワンゲーム遊べばほとんどの要素が直感的に理解可能であり、プレイ時間も全体を通しておよそ1時間程度に収まるようになっている。これまで「誰かと4Xシミュレーションで遊びたいけど、時間がかかるから……」と諦めていたゲーマーにとってはこれほどピッタリなゲームはないだろう。

 もっとも、このゲームを単なる「簡易版Civ」と捉えるべきではない。基本的なゲームプレイは従来のSLGを踏襲しながら、各要素をコンパクトな形に落とし込んだ本作は確かにそのように見ることもできるが、コンパクトであるがゆえに元のゲームから大きく進化した別のゲームになっているということもまた否定できない。
 それはワンナイト人狼(一晩だけでゲームが決まる人狼ゲーム)が、従来の人狼ゲームとは異なるある種別のゲームとして確立されたように、本作もまた別のゲームとして従来の4X系とはまた違った楽しみ方が見えてくる。

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 非常に簡略化されたゲームプレイと1ターンの短さは、じっくり考えるということよりも、周囲のスピード感あふれる変化に対する柔軟な判断が要求される。これからこのゲームが流行れば、戦略の研究も進み、より競技的な楽しみ方も増えてくるだろう。マルチプレイにレーティングシステムが導入されていることからも、じっくりと楽しむ骨太ゲームというよりもスピード感あふれる知的ボードゲーム的な楽しみ方が想定されていることは間違いない。

 もしかしたらこのゲームがカジュアルゲーマーにとって4Xゲームへの導線となり、これまで以上にSLGジャンル全体が流行るかもしれない。あるいは純粋な腕前を競いあう競技的方面へと傾き、次第に洗礼されたゲームへと変化していくのかもしれない。

 いずれにせよ、あらゆるプレイヤーにとって気軽に、かつ気楽に遊べる4Xゲームとして、『The Battle of Polytopia』は優れた完成度を誇っていると感じた。「みんなでやるゲームないかな」と感じているそこのあなた、ぜひとも一度本作を遊んでみてはいかがだろうか。
 暇つぶしに遊べる一人用のゲームはないかなと考えている人にも、あるいは往年の4Xファンにも、どのような層のプレイヤーでも楽しめる懐の深さがこのゲームにはある。

 しかし注意していただきたい。たとえゲーム時間が短くとも、一度ハマってしまえばリプレイボタンの押しすぎで寝不足になってしまうことは請け合いだ。

ライター
大阪在住のゲーマー。ゲームに限らずアニメ、映画など気になったものは何でも取り込む雑食系。オープンワールドのゲームやウォーキングシミュレーターなどが大好き。最近はオンラインゲーム『League of Legends』にドハマりしているが、プレイの腕はイマイチ。
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