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PSVR2の魅力&オススメタイトルをVRゲーム会社の社長とVR専門YouTuberが徹底解説!まさに次世代のゲーミングを体験するには最高のハードだ

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──没入感というところでいきますと、今回はハプティクスの面でもかなり進化していると思いますが、ここもひとつPS VR2を語る上で重要なポイントではないでしょうか。

ミスターVR氏:
 コントローラーとかヘッドセットの振動ですよね。先ほどまでお話してきたリアルな視覚や聴覚に“触覚”がくわわり、もう仮想現実に入っているのにも近いな、って思うほどの体験ができました。確かにこれはほかの機種にはなかった要素で、繊細な振動を手と頭から体験できたりとか、銃の引き金を引いた時にトリガーが重くなったりとかして、ゲームへの没入感を高めているわけですね。

岸上氏:
 ヘッドセットの振動の話でお聞きしたいのが『バイオハザード ヴィレッジ』の体験でして。ミスターVRさんは同作を東京ゲームショウで体験されたと思いますが、どんなシーンで振動機能が活用されていましたか?

ミスターVR氏:
 印象に残っているのは虫がバーッて飛んできたシーンですね。それにあわせてヘッドセットが震えるんですが、もう無いのとあるのではぜんぜん違います。虫が目の前に迫ってくるような感覚が圧倒的にリアルに襲いかかって来まして……(苦笑)。

岸上氏:
 めちゃくちゃおぞましいですね……。ただヘッドセットの振動って、これまであるようでなかったんですよね。僕も実際に体験してみてはじめて「あ、これはあって良い機能だな」と思いました。多くのVR機器が触覚を伝えるにしても手ばかりだったんですけど、頭の方が震えるっていうのもすごく面白いなと。

PSVR2の魅力&オススメタイトルをVRゲーム会社の社長とVR専門YouTuberが徹底解説!まさに次世代のゲーミングを体験するには最高のハードだ_002
(画像はPlayStation Blogより)

──次にコントローラーについてですが、今回はVRゲーム用の「Sense コントローラー」が同梱されているんですよね。初代PS VRではPS4汎用の「DUALSHOCK4」や別売りの「PlayStation Move」コントローラーを使う形だったと思いますが。

岸上氏:
 ここもひとつ「初代PS VRは買ったけど、PS VR2は買わなくていいかな」と思っている方に伝えたいポイントです。VRゲームってコントローラーがすごく重要なんですよ。初代PS VRのときはまだそこまでコントローラーの重要性って理解されていなかったので、ああいう形式になってしまったんだと思うんですが。

 VRらしい“手を使う”ゲーム性を楽しむという意味で、このPS VR2の「Sense コントローラー」による操作だけでも価値があります。これだけでも次世代のゲーミングをすごく感じられる体験になるんじゃないでしょうか。そのくらい「VRゲーム用のコントローラー」を同梱していることの意味は大きいですね。

──実際に遊ぶ上では着け心地も重要な要素かと思いますが、こちらはいかがでしょうか?

岸上氏:
 あえてシンプルな切り口でミスターVRさんにおうかがいしたいんですが、PS VR2は重かったですか、軽かったですか?

ミスターVR氏:
 持ったときも、着けたときも「軽いな」と思いました。あれ、不思議なんですよね。実際の重さはそこまで他と変わらないはずなんですが、やはりバランスの取り方がすごく良いんでしょうか。

岸上氏:
 そう、軽く感じるんですよね。これもなかなか衝撃的だった部分で、VRヘッドセットってどうしてもゴーグルが目にかぶさる分、重心が前のめりになりがちじゃないですか。なので少し首が疲れやすいんですが、PS VR2は重心が身体の中心の延長線上にあるから、ずっとやってても疲れにくいと思います。

ミスターVR氏:
 あと、フェイスクッションの部分がヒダ状になっているじゃないですか。あれも圧迫感がなくて、なおかつしっかり受け止めてくれるので没入感を一層高めてくれる要因なんじゃないかなと。

岸上氏:
 確かに。身体と密着する部分がかなりソフトなカバーなので、目の周囲の圧迫感がまったくと言っていいほどないんですよね。

 VRヘッドセットって自分の顔、肌に直接触れるものなので、人間ってそこはかなり繊細に感じ取ってしまうんです。長時間続けて遊べるかどうかというのは、そういうストレスの面でも大きく変わってきますので、ここが人にやさしい設計になっているのは心強く感じました。

──なるほど。着け心地の面でも安心できる製品になっているようですね。少しデザインも初代と変わって白い部分が多くなっていますが、こちらも実物を見たうえでの感想などはありますでしょうか?

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(画像はPlayStation Blogより)

ミスターVR氏:
 なんかかわいらしい感じになりましたよね。

岸上氏:
 かわいい感じですよね。僕の知り合いが「黒は高級感があるけど圧迫感もある。白の方がフレンドリーというか、馴染みやすくてより普及する気がする」って話していたんですけど、僕もこれは感覚として分かるな、と思っていて。白って何となく心理的に優しい印象があると思います。もちろん黒もカッコいいんですけどね。

 あと、黒ほど主張が激しくないので部屋に馴染みやすいなとも思います。だからインテリアとかを気にされる方も安心なのかなと。

──はい。もうひとつ話題に挙がりやすいのがセットアップの簡単さ、みたいなところなんですが、こちらはいかがでしょう。

岸上氏:
 これも「初代PS VRは買ったけどホコリを被っちゃった」という方に絶対にお伝えしたいところでした。初代PS VRって、遊ぶ前の配線のセッティングがけっこう面倒だったんですね。いざゲームを遊ぼう、と思ってもセットアップするのに数分はかかってしまうんですよ。

 それがPS VR2はケーブル1本なので、一瞬で準備が終わります。これは本当に劇的に差が分かるポイントで、10秒でできるか5分かかるかってものすごく大きな違いなんですよ。セットアップに5分かかっていたものがケーブル1本挿せば終わりという、このお手軽さは期待していただいて大丈夫かなと思います。

──ハードウェアの構造的な部分でもかなり利便性が高まっているということですね。もちろん接続用のケーブルは付属していますので、購入したらすぐ遊べるようになっています。

 そのほか、おふたりが注目しているPS VR2の特徴などはありますか?

ミスターVR氏:
 そうですね、ひとつはシースルー機能ですかね。ヘッドセットを着けたまま、周囲を見ることができる機能なんですけど。やはりPS VR2はPS5ありきのハードウェアなので、ヘッドセットを被ったままPS5本体やPS5用のコントローラーを操作できるという意味で、周りを見る機能というのはすごく重要じゃないかなと思います。

 実際、シースルー機能自体の画質も結構良かったですし、ちゃんと周りを見ることができました。

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(画像はPlayStation Blogより)

岸上氏:
 ふだんVRで遊ばない方の中には、VRを着けてると周りがまったく見られないから怖い、みたいなことをおっしゃる方もいると思うんですけど、PS VR2にはこういう「シースルー機能」ってのがちゃんとあります。これが相当便利なのは間違いないですね。周りに何が置いてあるとか分かりますし、そのまま物を取ることもできますし。

──ちょっと休憩、ってタイミングで飲み物取ったりとかしながら遊べる感じですね。

ミスターVR氏:
 遊んでいる間に壁に近づいてしまったら勝手にシースルーに切り替わったりとか、そういう安全性の面でも活躍してくれると思います。

──さて、デバイス本体についてはしっかりとお聞きできたと思いますので、もうひとつ大事なところ「じゃあ、一体何が遊べるの?」というソフトラインナップの観点からお話を少しお聞きできればと思います。現在発表されているローンチタイトルは30【※】を超えているそうですが、この数はいかがでしょうか?

※動画の撮影後に追加の発表があり、実際のローンチ時期には40本以上のタイトルがそろっています。(参考:PlayStation.Blog

岸上氏:
 初代PS VRってソフトは少なかった気がするんですよ。ローンチ時点で30本なんて絶対なかったんじゃないかな。あとやっぱり実験的な側面も強かったので、本格的なVRタイトルってそれほどなかったと思うんですよね。だから本当にVR専用で、VRのために作られた作品が30個以上あるというのは、すごく力が入っていると言えるんじゃないでしょうか。

 「このハードウェアを買うか」というのは結局ソフトで決まると思うんですね。どんなにハードの価格が安くてもソフトが微妙だったら買う気がしないし、買った後にも後悔してしまう。でも、初期投資が高くついてもソフトが良ければ許せるし、むしろ買ってよかったなと思えるんじゃないかな。ミスターVRさん的には、このローンチタイトルのラインナップを見ていかがでしょうか?

ミスターVR氏:
 「それだけでPS VR2を買う価値がある」と言えるくらいのビッグタイトルもちらほら出ていますし、充分かなと。初動にしてはかなりソフトがあると思います。

岸上氏:
 確かに、AAA的なタイトルがあるのはプレイステーションだからこその強みを感じますね。『バイオハザード ヴィレッジ』とか『グランツーリスモ7』とか、『Horizon Call of the Mountain』とか……このあたりは人によってはそれだけで10万円払っても良いって思えるタイトル群だと思うんですけど。

 ほかのヘッドセットでは必ずしもそういう作品があるわけではないんですよね。今後のことを考えてもプレイステーションがやっているっていうところは大きくて、彼らは自分たちのスタジオを持っていますし、大手のパブリッシャーやデベロッパーとも関係が強い。そういうところに作ってもらった超巨大タイトルを遊べる可能性が高い、というのが、PS VR2の価格を正当化してくれる理由のひとつになるんじゃないかと思います。

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──AAAタイトルと言えるゲームのひとつとして『バイオハザード ヴィレッジ』が挙げられると思いますが、先ほども少しお話に出た通り、ミスターVRさんはそのデモプレイを東京ゲームショウで体験されたんですよね。そちらの体験はいかがでしたか?

ミスターVR氏:
 あれはすごかったですね。一番インパクトが強かったのが、寝ころんだ状態で足をグワーッて引っ張られるシーンがあって……。

岸上氏:
 それ、ヤバいですね。VRで足を掴まれて引きずりまわされるのを見させられるのは。

ミスターVR氏:
 視界が地面すれすれを這うんですけど、VR酔いをしにくいような工夫も取り入れられていて。というのも、ああいう表現ってすごい臨場感を生み出せる一方で、酔いやすいから入れないというパターンも多いんですよね。

岸上氏:
 避けられてきた感じがありますね。「酔うんじゃない?」っていう不安の声はいまだにたくさんありますが、昨今では開発者のノウハウも積み上がってきていますし、ヘッドセットの性能も良くなったので昔に比べてはるかに酔いにくくなっています。そこは意外と心配しなくてもよくなってきたのかなという。

 ただ、それは別としてVRで足を引っ張られるってヤバいですよ(笑)。聞いただけで本能的に酔いそうって思っちゃいましたけど、今お聞きしているとそんなこともないそうですからね。僕はまだ体験できていないので何とも言えないところですけど。

──実際、東京ゲームショウでは多くの人が体験されていたわけですからね。

ミスターVR氏:
 VR酔いを心配されている方はまだまだいらっしゃるかと思いますが、初代PS VRと比べても画質の向上とか、あとは遅延の低減とかいろいろな面で改善されているので過度に心配する必要はなくなってきているかと。突き詰めると、実際に体験していただかないと分からない部分ではあると思うんですけどね(苦笑)。

岸上氏:
 僕も100%とは言えませんが、ほぼ心配ないと思いますね。そのくらいPS VR2の体験はすごく良いものなので。僕はまだ『バイオハザード ヴィレッジ』を経験していないので、早くやりたいですね! 足、引っ張られたいです(笑)。

 こうしてお話を聞いていると、開発者としても気になるんですよね。VRでは普通やらないようなことまでやっていて、あまりに攻めているゲームなので。そういう作品が増えてくるとVRゲーム全体の可能性も広がっていくので、次世代のゲームがどんどん楽しみになっていくなと思います。

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(画像はPlayStation Blogより)

──それでは「PS VR2は買わない」と思っている方に向けて、最後のひと言コメントをいただければと思います。

ミスターVR氏:
 7万5000円という値段はちょっと一般の方からすると高いと思います、実際にMeta Quest 2とかは5万円台で買えますからね。その他のヘッドセットと比べても値が張るように感じられると思います。ただ、ここまでお話してきたように本当に完成度の高い機種なので、買って損した、みたいなことにはなりません。かなり満足度の高いVRハードなんじゃないかと思っています。

岸上氏:
 そうですね。僕はやはり“次世代ゲーム”を体験したいという方には充分ありな価格だと思っています。今ある色々なゲームで遊んでいても、本当に感動できる作品ってたくさんはないんですよね。でも、VRゲームはプレイすれば「新しいゲームだ」って必ず思えるはずです。僕自身、そういった思いから自分で会社を立ち上げるにいたったので。

 そのVRゲームを、とても高いクオリティで実現できているのがPS VR2なんです。だから7万円って一見すると高く感じられるんですけど、「次世代のゲームを体験したい」と思っていたり、今のゲームにある種のマンネリを感じてしまっている方は絶対に買ってほしいです。7万円でも後悔しないよ、とおすすめできる自信があります。

 まあ「高い」ってのは純然たる事実ですよ。ただ高くても、ゲーマーとしては「行こうぜ」と言いたいですね。一緒にVRの世界に飛びこもうぜ、と。次世代のゲームを皆さんと一緒にPS VR2で体験したい。これが僕の思っているところです。

──ありがとうございました。

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(画像はYouTube「PlayStation VR2 魅力徹底解説!」より)

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