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これまで未公開だった『Lies of P』の「ロレンツィーニ・アーケード」の動画が全世界初公開!体験版には含まれていない新しいタイプのモンスターが「Lies of P JAPAN PREMIUM」でお披露目

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 NEOWIZは、2023年9月19日に発売されるソウルライクアクションRPG『Lies of P』のマスターアップを記念して、完全招待制のオフラインイベント「Lies of P JAPAN PREMIUM」を9月2日に東京・豊洲の「ユナイテッド・シネマ豊洲」で開催した。

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 今回のイベントでは、事前に募集した参加者150名が会場に集結。映画館ならではの巨大なスクリーンを活用した映像の紹介やゲームプレイが行われるなど、他ではあまりないユニークなものとなっていた。ちなみに、映画館内以外にもゲームが体験出来るスポットも用意されており、JAPAN PREMIUMならではの試みも行われていた。

 イベント開始冒頭、アイドルグループ「仮面女子」の月野もあさん陽向こはるさんが、プロレスの乱入のように会場の奥からステージへ登場したほか韓国からのスペシャルゲストとして、『Lies of P』の開発スタジオであるRound8スタジオ長のパクソン・ジュン氏と開発統括ディレクターのチェ・ジウォン氏が登壇し、華やかな雰囲気の中イベントがスタートした。

 こちらでは、そのステージの模様に加えて、イベント終了後に行われた懇談会の中から開発陣への囲み取材の模様を合わせてレポートしていく。

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こちらは会場となった映画館に設置されたコーナー。一般の人もゲームの体験ができるようになっていた。
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写真左から、仮面女子の陽向こはるさんと月野もあささん。
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写真左から、Round8スタジオ長のパクソン・ジュン氏と開発統括ディレクターのチェ・ジウォン氏。

文/高島おしゃむ


『ピノキオの冒険』を大人向けアクションゲームとして再構成

 最初に行われたコーナーは「What’s『Lies of P』?」だ。こちらでは、『Lies of P』の開発統括を担当しているチェ・ジウォン氏よりゲームの特徴やこだわったポイントについて紹介が行われた。

 『Lies of P』は2021年に発表して以降、様々なトレーラーを公開してきた。昨年は「Gamescom 2022」に参加し、アワードを受賞。今年の6月9日に配信された体験版は、なんとわずか3日間で100万ダウンロードを突破するという実績を持つ注目作である。

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 『Lies of P』自体は、『ピノキオの冒険』という誰もが知っている小説を大人向けのアクションゲームとして再構成したものだ。ピノキオが持つ残酷な側面をアレンジすることで多くの人に興味を持ってもらうという方向性でゲームの開発が行われている。

 そうしたこともあり、本作には原作小説に登場するキャラクターたちが様々な姿となってゲーム内も登場する。たとえば「Parade Master」「Black Rabbit Brotherhood」などは、小説に登場するキャラクターをゲームの中のボスモンスターとして再構成したものである。

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 登場キャラクターたちも個性派揃いだ。主人公の「P」は、人形でありながら嘘をつく能力を持っている。天才職人の「ゼペット」は、自動人形の最高傑作としてPを作り、絶望に落ちている人たちを救おうとしている。また、ブルーの髪の「ソフィア」は、クラットを危機から救うために重要な人物で、人間が持つことのできない不思議な能力を持っている。

 一方、システム面でも『Lies of P』ならではの要素がいくつか盛り込まれている。そのなかのひとつが、「Lie System」と呼ばれるシステムだ。原作の『ピノキオの冒険』では、嘘を付くとピノキオの鼻が伸びていくなど重要な要素として描かれているが、『Lies of P』では鼻が伸びる代わりに嘘をシステムの要素として組み込んでいる。

 プレイヤーはゲームの中で様々なキャラクターと出会い、会話をしながらゲームを進めていくことになる。このときに嘘をつくと、人間性ポイントを獲得することができるのだ。その獲得した人間性ポイントの量によって、エンティングが分岐するといったシステムが採用されているのである。

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 物語のバックグランドとして描かれているのは、他のゲームではあまり見かけないベル・エポック時代だ。このベル・エポック時代とは、19世紀末のヨーロッパで第1次世界大戦が起きるまで、経済、文化、芸術が急速に発展した時代のことをさしている。この温かいベル・エポック時代の雰囲気を、ダークで狂気に満ちたビジュアルで表現しているのだ。

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 『Lies of P』には、多様な戦闘システムが導入されている。たとえば武器のブレードや柄を分解し、武器を調合して新しい武器を作り出すといったこともできる。Pの左腕を改造・交換して、様々な特殊スキルが使えるようにする「リージョンアーム」と呼ばれるシステムも利用することができる。スキルを強化することも可能だ。

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  チェ・ジウォン氏より最後に紹介されたのが、『Lies of P』の特徴を表したスクリーンショットだ。本作では、原作小説には登場しないような話も盛り込まれている。「ローザ・イサベル通り(Rosa Isabelle Street)」では、文化と芸術が発展した場所だが燃える街に変わってしまっている。

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ゲームには原作にないシーンも登場する。
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炎に包まれた「ローザ・イサベル通り」一体何が起きたのだろうか?

 もうひとつ、ピノキオやゼペットが飲み込まれたのがクジラだと思い込んでいる人が多いが、実は原作小説ではクジラではなくサメとして登場する。そのサメが、ゲームオリジナルの解釈で潜水艦として登場する。これら以外にも様々な要素が豊富に用意されているのだ。

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原作ではクジラではなくサメが登場するが、本作ではそれを潜水艦にアレンジしている。

仮面女子となるにぃさんが『Lies of P』のボスキャラに挑む!

 続いて行われたのが、「『Lies of P』プレイチャレンジ」のコーナーだ。今回は映画館でイベントが行われたのだが、こちらはその巨大なスクリーンを使って仮面女子のふたりがゲームに挑戦するという企画である。

 今回のチャレンジでは、体験版を挑戦して1回倒されるたびにプレイヤーを交代するといったルールで行われた。戦闘スタイルの選択では、強さを選択した月野もあさん。大きなブレードで振り回しながら、敵を倒していくといったスタイルとなっていた。なかなか健闘してはいたものの、あえなく倒されてしまい陽向こはるさんに交代することに。すると途中、鍵を見つけないと先に進めないポイントに遭遇する。その探索に行く途中で、陽向こはるさんもあえなくダウンしてしまった。

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 ふたたびプレイヤーが月野もあさんに交代。徐々に慣れてきたのかザコキャラを無視して進むも、トレイン状態で敵が後ろに連なってしまうことに。こちらも見事に倒して、先ほど陽向こはるさんがダウンしてしまったポイントも超え、探索を続けていく。しかしながら道中で倒されてしまい、ここで時間切れとなってしまった。

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 インターミッションを挟んで特別ゲストのなるにぃさんと公認インフルエンサーで声優の岩佐夏芽さんと実況配信者のルメルさんが登場。ふたたびプレイチャレンジの続きが行われた。仮面女子のふたりが残念ながら倒れてしまったところで、新たにゲストとして加わったなるにぃさんにバトンタッチ。

 サクサク先に進んでいき、ついにボスキャラのParade Masterがいるところまでたどり着くことに成功! しかしながら、1回目の戦いでは敗れてしまう。そこで武器を変更してふたたび挑んだのだが、こちらも残念ながら敗れてしまい、挑戦は失敗となってしまった。

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鎧姿というハンデがあるなか健闘したなるにぃさん(写真左)。

 こちらの挑戦で、ボスキャラのParade Masterを倒すことができれば、これまで公開したことがないチャプター3の映像とプレイ出来る機会がもらえると開発陣が約束していたのだが……挑戦者たちが健闘していたことが評価され、後ほど正規版のチャプター3の映像が世界初公開されることとなった。

死を楽しみながらプレイすることが大事

 続いて「開発者トークセッション」と題して、事前に募集した質問に対して開発者のふたりが答えていくQ&A形式のコーナーが行われた。

──体験版では3日間で100万ダウンロードを突破しましたが、率直な感想をお聞かせください。

パクソン・ジュン氏:
 ソウルライクというジャンル、そして『Lies of P』に対して多くの感心を持っていただけていることにとても驚きました。この場を借りて感謝を申し上げます。

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──ソウルライクというジャンルは、ゲームバランスの調整が重要です。今回もっとも気をつけていたポイントはどこでしょうか?

チェ・ジウォン氏:
 ソウルライクというジャンルでは、様々な戦闘システムがあります。最初にプレイするときの序盤に、「このゲームはどんなシステムなのか」ということを理解してプレイしていただけるように意識しながらゲームを開発しました。ゲーム序盤では、システムを楽しみながら面白さを感じていただけるようになっているのではないかと思います。後半に進んでいくほど、難しさに挑戦する楽しさが体験できるようにバランス調整を行いました。

──PVや体験版では「回避重視のゲーム」という印象でしたが、実際にプレイするとジャストガードなども重要な要素としてバランスが取られているように感じました。そのあたりの調整はどうされているのでしょうか?

チェ・ジウォン氏:
 ソウルライクというと、難易度が高い印象を持っている人が多いと思いますが、ただ難しいだけというものではありません。慎重に考えながらプレイしていくことで「ソウルライクの楽しさを知らないうちに身に付ける」ことができます。

 「死」に関して怖がったり戦いに行けなくなってしまったりせずに、その「死」の経験を積み重ねながら楽しさを感じていただければと思います。

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──『Lies of P』の中で特にこだわった部分を教えてください。

チェ・ジウォン氏:
 こだわりは大きくふたつあるのですが、ひとつは戦闘です。武器調合システムで、深みのある戦闘をぜひ楽しんでください。もうひとつは物語にも力を入れています。できればマルチエンディングをすべて体験していただけるとありがたいです。そのエンディングの最後の最後まで、ぜひ見てください。そこには、皆さんが考えられないようなものが用意されています。

パクソン・ジュン氏:
 ソウルライクのアクションも楽しんでいただきたいのですが、我々が考えた深い世界観や物語も楽しんでいただきたいです。

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ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。

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