俺YOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
『俺だけレベルアップな件:ARISE(俺アラ)』をプレイしていた私は、強敵を前に手も足も出ない主人公を直視することができず、情けない悲痛な叫び声をあげていました。
困っています。強さが急激に成長していくんです……敵が。しかも原作の主人公・水篠旬くらいのスピードで。俺だけレベルアップさせてくれません。
『俺アラ』は、縦読み漫画ウェブトゥーンにて大人気を博した『俺だけレベルアップな件』を原作とするアクションゲーム。
原作では、最強を目指す水篠旬が、戦いの中で追い込まれながらもレベルアップ能力によって急成長し、強敵たちに俺TUEEEをぶちかます……のですが『俺アラ』では、敵も急激にレベルアップしていくので、俺TUEEEできずに困っています。
ゲームプレイ直後に感じた「スタイリッシュ無双アクションゲーム」の面影はどこへやら。「オートが優秀だから眺めてるだけでバトルに勝てるぜ!」と調子に乗っていたのが嘘みたいに、「殺るか殺られるか」ギリギリのバトルをくり広げている日々です。
ただ、『俺アラ』がつまらないかと言うと、むしろ逆。
このゲームで快感が訪れるのは、「俺YOEEE」が「俺TUEEE」に転じたその瞬間。そのためには、原作と同じくレベルアップが絶対必要条件。成長の先に待つ「俺TUEEE」がもたらす爽快感と達成感は格別であり、本作の醍醐味であると言えます。
己の弱さを強さに変え、キャラクターと共に成長していく『俺アラ』。今回は、本作のやり込みの深さについてお話していきたいと思います。
※この記事は『俺だけレベルアップな件:ARISE』の魅力をもっと知ってもらいたいネットマーブルさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
俺TUEEEしたいのに、主人公の強さが感じられない
『俺アラ』には、強さを表す指標として「戦闘力」という数値が存在します。
敵の戦闘力が非常に高く、自分の戦闘力と大きな開きがある場合、こちらがほぼダメージを与えられないのに対し、相手はこちらのHPを消し炭かのように吹き飛ばしてきます。
その時、プレイヤーの目の前に広がるのは、「俺TUEEE」を一切発揮することなく無残にも崩れ落ちる水篠旬の姿……。戦闘力を制すものが戦闘を制す。それが、『俺アラ』なのです。
戦闘力を上げるためには「レベルアップ」が手っ取り早い。これは原作と同じです。しかし、一気にレベルアップできるのは最初だけ。その後は、毎日コツコツと経験値を積み重ねて地道にレベルアップしていく、修行僧が挑む行脚の旅のような道のりが待っています。
「俺TUEEE」「俺様最強」。甘美な響きに思えるこの大輪の花を咲かせるためには、水面下での努力、草の根運動が大切というわけです。はやる気持ちを抑え、一歩一歩目の前の道を踏みしめていくことが、本作における強敵を倒す近道なのです。
そんなわけで、縦読み漫画ウェブトゥーンを原作とするアクションゲームである本作なのですが、俺TUEEEを見せつける原作とは異なり、スタイリッシュに無双するのはなかなか大変。
一気にレベルアップして「俺TUEEE」できると思っていたのに……。高難易度クエストでもなんでもない、ストーリーモードの敵にボコボコにされる。まさかの異常事態に直面した時は困惑を隠しきれませんでした。
俺だけレベルアップしても勝てない
さらに、仲間が弱かったら、俺だけレベルアップしていても意味がないのが『俺アラ』の世界。
このゲームでは、主人公の水篠旬だけではなく、原作に登場するキャラクターやゲームオリジナルキャラクターが仲間として一緒に戦ってくれるのですが……この仲間たちがとにかく大事。攻撃、回復、補助など、仲間によるサポートがあるとないとでは雲泥の差です。
俺だけがレベルアップじゃない件。みんなでレベルアップして高め合っていく「助け合いの精神」が大事になってきます。
仲間の大切さを改めて実感したのが、5月29日に実装された “混沌の戦場”というコンテンツ。記事冒頭にあげていた悲しい雄叫びも、この混沌の戦場” をプレイしていた時のこと。
中身としては、ストーリーで登場したボスたちがランダムに大量出現する、いわゆるボスラッシュのようなモード。原作の物語を追体験できるメインモード、ストーリーモードをクリアしていくことで解放される要素のひとつで、ゲームを始めてすぐに遊べるわけではありません。
いわゆる高難易度コンテンツ。いつものゲームプレイでは物足りなくなってきたプレイヤーに向けたモードという位置づけなんだとか。
このコンテンツでは、他のバトルではボタンを押すとスキルを繰り出す「アシスト召喚形式」だった仲間が、ステージ開始時点から召喚されていて、敵か味方のどちらかが倒れるその時まで、プレイヤーと共に戦います。
そのため、普段以上に仲間の重要性も爆上がり。
戦いの最中に仲間のひとりが倒れようものなら、一気に苦境へ追いこまれ、圧倒的な力の差を見せつけられることもしばしば。強烈な絶望感を心に刻み付けられてしまうのです。
レベルアップの果てにある、極上の達成感
ここまで読んできた方の中には、「敵の攻撃を避け続けて、時間をかけてじっくりと体力を削ればいいのでは?」と思った方もいるかもしれません。
事実、私もアクションゲームジャンキーの友人に『俺アラ』について話をした時、にべもなく「プレイヤースキルの問題でしょ」と言われてしまいました。
まぁ、実際問題として、私自身のプレイヤースキルの低さを否定することはできないのですが……。『俺アラ』においてバトルの難易度を高めている理由は他にあります。
本作をプレイすると立ちはだかる壁をより分厚くしているもの。それは、ステージごとに設けられた制限時間です。
この制限時間の存在により、迅速に敵を倒し切る力が無い場合、ステージは強制終了してしまいます。いくら頑張って敵の攻撃をよけ続けて攻撃を一切喰らわなかったとしても、クリアに時間がかかっているようでは話にならないのです。
ハッキリ言います。敵を倒しきる強さがなければ無理ゲーです。
つまり、俺TUEEEをいかんなく発揮したステージクリアが求められるというわけ。俺TUEEEができるその日まで、ステージクリアの爽快感はおあずけ。最低でも強敵たちと対等に渡り合えるレベルにならなければ、勝利の美酒にありつくことはできないのです。
やはり、地道に愚直にレベルアップして成長していくことが最短距離。俺TUEEEに近道なし。その言葉を胸に、コツコツと積み重ねたレベルアップの先に見えてくる光景こそが……
俺TUEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
この瞬間! この瞬間こそが、『俺アラ』の醍醐味! 期待していた俺TUEEEが繰り広げられている爽快感は格別です。このためにやってんだよな。
日々を漫然と怠惰に過ごす人間に差し込んだ一筋の光。「やっとここまで、ようやくこの高みにまでたどり着くことができた」。これまでの道のりを振り返ってみた時、その達成感がより一層極上で特別なものとなるのです。
そして忘れてはいけないのが、こういった地道な努力を続けられるのは、『俺アラ』自体がアクションゲームとしてのクオリティが高いから。そこが担保されていなければ、とっくのとうに投げ出していることでしょう。
果ての見えない「やり込み」道
無事、俺TUEEEを果たし、“混沌の戦場”をクリアした私を待っていたのは、新たに解放された次のステージでした。
当然、先ほどクリアしたステージで出現した敵に比べて、戦闘力が跳ね上がっての登場です。
数値としては、推奨戦闘力26万から28万への上昇。本作をプレイしていない方にとっては小さい数値に感じるかもしれませんが、戦闘力を1万を上げるために、どれだけの労力、日々の積み重ねが必要であることか……。
とはいえ、先ほどの勝利で気持ちよくなっている身。戦闘力など所詮ただの数字。もしも数字が戦いの全てを決めるのならば、この世にジャイアントキリングなど存在しないはず。
「やってやろうじゃないか。渾身の俺TUEEE、見たけりゃ見せてやるよ……!」
俺YOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
三日天下ならぬ三分天下。超えたと思った山は大山などではなく、まだ一合目。所詮は階段を一段上に上っただけに過ぎませんでした。
伸びに伸びた天狗の鼻は瞬く間に吹き飛ばされ塵と化し、確かにあの時は見えていたはずの山の頂は光速で視界から消え去り、その姿を認めることはできなくなってしまいました。全然強くなんねぇな、水篠。
こうして、プレイヤーに対してこれでもかというほど「俺TUEEE」を見せつけてくる憎き輩どもに「俺TUEEE」をぶちかますため、再び修行の日々が始まるのです。
ちなみに、現在のところ、“混沌の戦場”では全部で10のステージが用意されているのですが、最後に待ち受けるステージ10で推奨されている戦闘力は驚異の60万。戦闘力53万を遥かに超える数値です。オラ、ワクワクすっぞ。
プレイヤーたちの力を試す新たな高難易度クエストが実装される
そんな『俺アラ』では、6月19日のアップデートでプレイヤーたちの力を試すさらなる高難易度コンテンツが実装。その名も「光の工房:悪魔城の下層」。
待ち受けるのは、「世界樹の枝を折って作った大きな棍棒で数多くの侵入者を無慈悲に処断してきた」という悪魔城下層の支配者「ヴォルカン」。
公式からの案内でも「登場するボスモンスターはとても強力」と紹介されており、一筋縄ではいかない戦いになりそう。ただ、その分見返りも大きく、高級アーティファクトを獲得できるため、是が非でも頑張りたいところです。
また、新キャラ「メイリン・フィッシャー」もガチャに登場する模様。
黒髪、猫耳、ニーソというガチャを回す手を誘惑してくる彼女ですが、水属性のヒーラーのため、火属性の敵が多く出現する「光の工房:悪魔城の下層」での活躍が期待できるでしょう。
俺だけレベルアップしても勝てないので、仲間の力を頼りたいところです。
常に強敵が出現し続け、「俺TUEEE」と「俺YOEEE」を反復横跳びさせられる『俺アラ』。
プレイしたてのころは「スタイリッシュ無双アクションゲーム」に感じていたのですが、どうやらこのゲーム、かなりやり込みがいのある、奥の深いものであるようです。
登場する全てのステージで無双できるような、レベルアップの最果てはまだまだ遠い道の先。俺TUEEEの真髄に到達するためには、まだまだ研鑽が足りないようです。
日々修行の道を歩み続け、レベルアップの最果てに辿り着けたとき、私は数値上だけでなく人間的にも成長し、人として完成された、センセイと呼ばれるような人格者になれる……のかもしれません。