全世界でシリーズ累計1億本以上を売り上げる『モンスターハンター』シリーズ。2025年には20周年を迎え、最新作『モンスターハンターワイルズ』の発売も控えています。本作に関しては徐々に情報が解禁されつつあり、今からプレイするのが待ち切れないかたも少なくないはず……!
8月21日から開催の欧州最大級のゲームショー「gamescom 2024」にてプレイアブル出展される本作。現地での解禁に合わせて日本国内でもメディア向け体験会が実施され、電ファミもご招待いただきました。
まずお伝えしたいのは、「モンスターがマジで怖い!」ということです。
『モンスターハンター ライズ』や『モンスターハンター ワールド』とは一味違う、本作の新たな特徴によってモンスターの迫力が克明に描かれ、プレイヤーの生存本能を脅かします。
今回の体験会でプレイできたクエストはふたつ。それぞれのクエストをとおして『ワイルズ』ならではの新たなプレイについてレポートしていくので、新しい『モンハン』に期待するみなさんはぜひチェックしてください。
映画のようなシームレスな体験が楽しめる新たな『モンハン』体験
ひとつ目に体験したクエストでは、ハンターが禁足地の調査へと任命されるシーンが描かれました。ハンターは「白の孤影」と呼ばれるモンスターを追う任務を課されているようです。
印象的だったのは、各シーンのシームレスな遷移です。キャラクターメイク画面でハンターを決定した瞬間から物語が始まるのですが、選択した瞬間にハンターとともにカメラが動き出し、そのまま船の甲板に出るなど「暗転」を使わない演出が多く、没入感がすごい。
既存の『モンハン』では、ムービーシーンが挟まるように演出されていたのとは異なり、本作ではカットシーンからゲームプレイへの場面転換などをふくめて非常になめらかに感じました。
序盤では、船の甲板からガルク的立ち位置の乗用動物・セクレトに乗って少女を助けに行くシーンが描かれたのですが、「あれ?いつの間に切り替わったの?」となるくらいには自然。長いムービーかなと気を抜いていると、慌ててコントローラーを握り直すなんてこともありました。
また、圧倒的な広さのフィールドも魅力的。シリーズでは伝統的だったマップ間でのロードが廃止されている点は『ライズ』などと変わりありませんが、広いがゆえにモンスターもイキイキとしています。
そして何よりも驚いたのがモンスターの巨大さ。ドシャグマ討伐クエストにレ・ダウが乱入してきた場面なのですが、画面の9割がモンスターで埋まってしまっていることからもサイズ感はわかっていただけるはず。
マップの広さ的にクラシックなモンハンに近かった『ライズ』や、最初のフィールドが森林の『ワールド』と比べても、プレイしていて伝わってくるデカさ、そして怖さがすごいんです。
例えるのであれば、実写版『モンスターハンター』をIMAX 3Dで見たときの怖さに近いかもしれません。筆者は、実写版『モンハン』のことが、モンスターパニック映画としても大好きです。この作品って、「実在の兵器と架空のモンスターの比較」によって視聴者にモンスターを理解させて恐怖を演出しているんですよね。
じゃあ『ワイルズ』はどうなんだって考えると、当然“実在の兵器”は存在しません、でも我々は過去の『モンスターハンター』シリーズを知っている。「過去の『モンハン』」と「新しい『ワイルズ』」で比較しているから怖いのかもしれない……と思いました。
もちろん、あくまで筆者の想像や解釈であって、公式な答えではありません。ただ、すくなくとも過去作を知っていれば知っているほど、本作を違った見方で楽しむことが出来るのではないかなと感じました。
『モンハンライズ』とはガラッと変わる。硬派なアクションでどこか懐かしいプレイフィール
筆者が初めて遊んだ『モンスターハンター』は、2009年にWii向けに発売された『モンスターハンター 3(トライ)』でした。水中エリアを始めとした新しい要素が様々追加された作品でしたが、なにせ当時の自分には操作が難しかった。幼かったこともあり、本当に難しかったんです。ジャギィにボコボコにされていました。
もちろん『トライ』に限った話ではなく、少なくとも『モンハン ライズ』をプレイするまでは『モンハン』は「ムズくて怖い」という認識が自分の中でありました。初代『バイオハザード』が怖いと言われている所以として「操作性」があげられることがあるのですが、筆者にとってはそんな感じでした。
一方で、2021年に発売された『モンスターハンター ライズ』はとにかくプレイしやすく、筆者が初めてソロクリア出来た作品でもあります。
そして今回の『モンハンワイルズ』ですが、そんな筆者にはすこしシビアな印象を受けました。『ライズ』や『ワールド』のようにフィールドを飛び回るアクションは控えめに、リアル志向ゆえの重い武器さばきで攻撃を当てるためにもコツが必要となってきます。
これは先述の“『モンハン ワイルズ』だからこそモンスターが怖い”という部分に繋がってくる部分であり、そして本作のリアルさを「プレイ」の部分で支える要素になっています。
新たな要素として追加された「集中モード」は、カメラ正面に対して攻撃ができるという便利な機能なのですが、動き回るモンスターにうまく攻撃を当てるためにはコツを掴む必要がありそう。
便利ではありつつも、簡単になりすぎたりはしないバランスに感じました。なお、この集中モードは大ダメージを与えるきっかけとなる「傷口」がハイライトされるため、攻略の上では必須級の仕様になってくることが予想されます。
個人的所感としては、『ワールド』よりはすこしゆるく、『ライズ』を想像するとすこしの練習が求められそうなゲーム体験で、どちらからでも参入しやすい作品だなという印象を強く受けました。
喋るアイルーって……刺さる!サポート役として「やりたいこと」が伝わってくるし、愛嬌もばっちり
トレイラーや各インタビューでも度々言及され、ファンの間でも話題になっていたのが「喋るアイルー」。『モンハン』のメインシリーズにおける伝統を思うと、大胆な変更に思います。
あくまで筆者の主観によるものですが、結論としては思ったよりすんなり馴染みました。我々の言語で喋っていることで、サポート役として「やりたいこと」がしっかり伝わってくるし、セクレトに「ボクも乗せてよ~」と後ろに乗っかってきたりしてカワイイ。
てか、ボクっ子なのかよ!オスでもメスでも嬉しい!!
ストーリーにも絡んできそうなので厳しいかもしれませんが、これで口調とかも自分で選べるようになったら……と妄想が膨らみました。
すでに公開されているさまざまな情報に、実際に触れることができた今回の体験会。プレイすることでしか味わえない「生きた世界」を、全力で表現しようとしていることが伺える演出の数々が非常に印象的でした。
遊びの幅や自由度をあげていくと、モンスター自身の動きにも遊びが生まれ、我々が知ることのなかった『モンスターハンター』の世界がドンドンと広がっていく。そんな魅力がギチギチに詰まっている本作、早く遊びたい……!
「gamescom Opening Night Live 2024」ではさらなる新映像も公開されているため、あわせて要チェック。『モンスターハンターワイルズ』はPS5、Xbox Series X|S、Steam向けに2025年発売予定となっています。