漢には、挑むべき戦いがある……!
復讐のため、真相を探るため。死にゲーに打ち勝つため……。
人間、死にゲーがメチャクチャ苦手でもやりたくなるフェーズってありますよね。
でもせっかくやるなら、ほどよく難しくて、ボスを倒せると嬉しくて、どんなに下手っぴでもなんだかカッコよくみえるゲームがいい。そんあのあるかな……?
ネクソンの新作ゲーム『The First Berserker: Khazan』は高品質な死にゲーだったhttps://t.co/1hbyelLvGB
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) September 10, 2024
ジャストガードを駆使して強敵の行動をいなし、チャンスにカッコいいスキルを叩き込む。どっしりとした死闘感、強敵と真正面から相対するハードコアな「漢の闘い」を楽しめる pic.twitter.com/DtQGR9jpMV
あった!!
というわけで、体験会へ参加させていただきました。
いざプレイを始めてみると、いつの間にか『The First Berserker: Khazan』という未知の体験にのめり込む自分がいることに気づきます。
水を飲むことも忘れ、無心に敵を切りつけていく。やられてもやられても、その手からコントローラが離れることはありませんでした。
正直なところ、数々のハードコアアクションを挫折している筆者としては不安だらけだったのです。悲壮感漂うダークな世界観も相まって、超怖かった。でも不思議なんですこのゲーム。
何度もやられてリトライする死にゲー的側面を持ち合わせているはずなのに、ストレスを感じない。悔しさこそあるものの、再挑戦することに抵抗がなかったんですよね。
なんでだ……!?
今回は、そんな気になりすぎるネクソンの新作ハードコア・アクションRPG『The First Berserker: Khazan』の先行プレイの様子を記事でお届け。死にゲーが超下手な筆者の奮闘をお楽しみいただければと思います。
『アラド戦記』と世界観を共有する『The First Berserker: Khazan』。濡れ衣を着せられた英雄の姿を描く、ダークな物語
本作『The First Berserker: Khazan』は、おなじくネクソンが展開するMMORPG『アラド戦記』の世界を舞台にしたシングルプレイ用ハードコア・アクションRPG。プレイヤーは『アラド戦記』にも登場する大英雄であった大将軍・カザンとなり、物語の真相を暴いていくことになります。
とはいうものの……、お恥ずかしながら筆者。タイトルこそ知っていたものの原作にあたる『アラド戦記』を遊んだことがありません。ストーリー周りを理解できるのか、世界観にのめり込めるのか不安だったのですが、どうも『アラド戦記』本編とは独立した描き方をされているとのことであまり心配はいらない様子。
カザンがどのようにして英雄となり、そしてどのように濡れ衣を着せられ追放されたのか。非道な拷問の末に廃人となってしまった彼の復讐劇を追うストーリーになるとのことで、もしかすると本作から『アラド戦記』の世界に飛び込むことも可能なのかもしれません。
いや、ストーリー重ッッッ!!
ダークな世界でハードコアな設定!これはやりごたえたっぷりな予感がしてきました。
ビジュアルが控えめにいって「クールすぎる」。トゥーンレンダリングとフォトリアルな背景が混在
セルアニメのようなトゥーンレンダリングとフォトリアルな背景が混在する不思議な世界観。一言で言い表せないこの感じ!
両方の良さをいいとこどりしたような独特で記憶に残るタッチのグラフィックが本作の印象的で、「アニメを遊んでいる感覚」とか「プレイする映画」といった表現の枠をより一層押し広げたような面白みのある試みだと感じました。
キビキビとキャラクターが動くシーンでは世界の奥行きが、人物に焦点をあてたカットシーンではアニメ調のキャラクターが映えるように感じられる。序盤だけしかプレイしていませんが、それでも息を呑むほどのめり込む、非常に魅力的なアートスタイルなのです。
よくよく考えてみると、いわゆるハードコアなアクションゲームというのは、ダークファンタジーの世界をテーマとした暗めの作品が多いように思えます。ですが、本作では光彩や陰影がはっきりしていることもあってか、キャラがパキッと際立って感じられる。そこにいるのだ!という感覚が半端ないのです。
そしてこのパキッと際立った魅力的なボスから繰り出される凶悪で無慈悲な攻撃の数々。理不尽というわけではないけれど、しっかり避けないと死んでしまう。絶対こいつを倒してやるぞ!という気概で何度も何度もリベンジしたくなる、リベンジしすぎて友達みたいに思えてくるまであるかもしれません。……いや、そんなことはないかもしれません。
ともあれ、ビジュアル面での印象や、大ぶりな攻撃。戦いの記憶が脳裏に刻まれる魅力的なボスたち、素敵です。
あれ、そういえばすんなり進めているぞ……!?
今回の体験会は約2時間。カットシーンなどをふくめたストーリーを追うミッション形式のステージと、ボスだけに挑戦するボスチャレンジに挑戦することが出来ました。ですが筆者はハードコアなアクションゲームが大の苦手……。というわけで、ミッション形式のステージに挑戦することに。
一般的な「死にゲー」のように道中のザコ敵を倒しながら進んでいくのですが、主人公・カザンは二刀流使い。
今回の体験版で遊んだステージでは、どちらもデカい剣とデカい斧を振り回すのですが、一発一発の重みが違う。スタミナの消費量も相応に多い関係で、慣れないうちは一般兵に倒されてしまうこともあったのですが、スタミナ管理やパリィを組み合わせていくことで快適な立ち回りを実現できるようでした。
なお、ストアページには「様々な武器」という記載もあるので、製品版ではこのほかの武器で新鮮な立ち回りも楽しめそうです。
個人的に一番印象的だったのは、なんといってもステージ攻略のしやすさです。
というのも、筆者がいままでにプレイしてきた類似ジャンルの作品では迷宮を探索している雰囲気や緊張感が面白さとして組み込まれている一方で、方向音痴な筆者にとって難しい要素となっていたのもまた事実……。この手のゲームを敬遠する理由のひとつにもなってしまっていたんですよね。
ところがこのゲーム、なにやら様子がちがう。こちらは中ボスらしく敵と相まみえながら20分ほどかけてたどり着いた洞窟の中。奥に見える2本の分岐と画面外に存在する手前の分岐が存在していたのですが、なんと先へ進める道は1つだけなんですよね。これが非常にわかりやすい。
もう一方は直前のセーブポイントまで繋がっていたので、これもハズレルートではないように思えます。一度倒せた中ボスやザコ敵、ギミックは脳内に叩き込まれているので、サクサクと進み直すことができます。これなら、ステータスアップもできそうです。
序盤のスタミナ管理が難しい問題も、スタミナを優先的にあげていくことで気にせずに立ち回れるようになりました。うーむ、なんだかサクサクと進められている気がします。
あれ……?筆者死にゲー苦手だったよな?見事にハマってきてないか?
でもやっぱムズいかもしれない。まさに「死にゲー」な攻撃の応酬を楽しめる
さて、ハードコアなアクションゲームは苦手なのにサクサク進めてしまったぞー!?なんて余裕をぶっこいていたその時。筆者にこのゲームの洗礼ともいえる“ヤツ”が出てきたのです。
グワァ──ーッ!!
多少のミスが許されていた中ボス戦とは打って変わって、シビアでしのぎを削るようなギリギリの戦いを強いられるボス「イエトゥガー」のお出ましです。死にゲーに求めていたのはこれだよ!と言わせんばかりの攻撃の応酬。サイコーだ。
大剣と大斧を振り回す、どっしりとして地に足ついた重い攻撃を叩き込んでいくこの感じ。
安定して攻撃を叩き込むためには、1発1発を丁寧に見極め受け止め、パリィや近接スキルをうまく使いこなすことが求められる……。まさに漢と獣の泥臭くて熱い戦いがそこにはあるのです。
初心者でも遊びたくなる魅力たっぷりな作品
ハードコア・アクション初心者ながらも、(体験版とはいえ)無事クリアできた……。この達成感、何事にも変えられません。本当にゲーマーとしての触覚がうずく、そんな作品だったように思えます。
だからこそ、「原作モノだからいきなり触るのはちょっと……」と敬遠してしまうのは非常にもったいないタイトル。ハードコアな死にゲーや、己を試されるような作品が好きな方は是非挑戦してみてください。
なお、今回の体験会でプレイできたバージョンでは、イエトゥガーを含む3体のボスに挑戦することが可能となっているのですが……。ほか2体はゲーム中盤以降の敵なのかもっと強い……!
9月28日、9月29日に一般向けにも開催される東京ゲームショウ2024でも本作の試遊が可能となっているようなので、ぜひトライしていただければなと思います。筆者の分も倒してきてくれ……!
『The First Berserker: Khazan』はネクソンより2025年にPC (Steam)、Xbox Series X|S、PlayStation 5にて発売予定となっています。