テンセントより、2025年にリリース予定のPC、家庭用ゲーム機、スマートフォン向け3D新次元異能ヒーローバトルロイヤルゲームの『運命のトリガー:The Novita』。本作は、Unreal Engine 5で作られた美麗なグラフィックが特徴の、アニメ調で描かれたヒーローの「アウィクナー」たちが最後のひとチームまで生き残ることを目指したバトルロワイヤルシューティングゲームとなっている。
プレイヤー同士が戦うシューティングでは、どちらかというと競技性に主眼が置かれることの多いように感じる。しかし、本作ではサブの要素としてではなく、ゲームプレイの中でもストーリーが描かれていくようだ。
ゲームの戦場となるのは、空に浮かぶ都市「ライフチェイン」。この浮遊島は、かつて地上で繁栄した都市であったが、遺跡調査事件で起きた異変により、地上より上昇して空に浮き続ける戦場となっている。ゲーム中にはアサルトライフルやサブマシンガンなど一般的な銃器に加えて、オリジナルの武器も十数種類が登場。また、少しの間空を飛ぶこともできる車など、ユニークな乗り物も用意されている。
弊メディアでは、リリースに先駆けて本作を実際にプレイする機会をいただいた。4人ひと組のスクワッドで3回の試合に挑戦することができたので、プレイして気付いた特徴についてこちらの記事でご紹介していく。
個性豊かなプレイアブルキャラクターの「アウィクナー」たち
本作は、ゲームとしては概ね「バトロワ」と呼ばれる形のもの。そこに本作ならではの味付けとして登場するのが、「アウィクナー」と呼ばれる7人のプレイアブルキャラクターたちだ。この「アウィクナー」ひとりひとりが異なるアルティメットスキル、パッシブスキル、戦術スキルをそれぞれ持っており、これを活かすことでゲームを有利に進めていくことができるのである。
「スターホッパー キラ」は、目の色にコンプレックスを持っており、内向的な性格のキャラクターだ。アルティメットスキルの「デジタル要塞」は、2層構造の要塞を生成することができるほか、パッシブスキル「エナジーのお守り」は、自分が製造したデジタル要塞にいるときに、自身の「ソースエナジー」と「アーマーエナジー」をそれぞれ持続回復することができる。
そして戦術スキルの「ホロシールド」は、パーツごとに破壊可能な複合アーマーを最大4つまで生成できる。
「光りのウィスパラー イオス」は科学研究会の新星、明るい性格の天才科学者だ。光を操る能力を持っており、右手に光の力を持つ。イオスのパッシブスキルは「エナジーリバース」で、敵を撃破するか気絶させることで、戦術スキルのクールタイムがリセットされる。
戦術スキルの「光速スパート」は、イオスが光子と化して移動方向に光速でスパートするというもの。アルティメットスキルの「ディクラクション」は、開放後に直線の光ビーム攻撃を発動することができる。この光ビームは、その近くにいる敵もロックすることができる。
「傾聴(けいちょう)のマリナー ナセ」は、幼い頃から海に憧れて船員になった活発なキャラクターだ。水を操ることが得意で、自らが水に乗って有利なポジションをとる能力に長けている。ナセのパッシブスキルは、自身が生成した水紋上でチームメイトとともに移動速度ボーナスを獲得することができる。
戦術スキルの「シャークボム」は、水紋を起こしながら移動して敵と接触すると同時に自爆するシャーキーを投げることができる。アルティメットスキルの「タイドウィスパー」は、致命的な攻撃を受けた場合に水塊へと変身し、ダメージとデバフを無効化することができる。
「制空のウイング ソルヴェイア」は、風に乗ってエリアを移動できる能力を持つ。幼い頃から広い空に憧れており、親友の鳥の雛とともに高所恐怖症を克服した勇敢なキャラクターだ。
ソルヴェイアのパッシブスキルは「エアローディング」で、高所からの着時にダメージを受けることなくすぐにコマンドの入力を行える。戦術スキルの「スカイリープ」は、波動後すぐに上空に飛び上がって短時間のチャージで高度を上げることが可能。アルティメットスキルの「ウインドセイル」では、上昇気流を生んでエリア内の人々を高空まで運ぶことができる。
「晴炎(せいえん) シヤ」は、復讐のため村に火を放つという暗い過去を背負っている。炎で戦場を燃やすほか、敵の位置を把握することにも長けたキャラクターだ。シヤのパッシブスキルは「猛火の弾雨」で、焼夷手榴弾の効果を強化することができる。
戦術スキルの「鴉青の火壁」は、前方に視界を覆う火の壁を作り、触れた敵に対して持続ダメージを与えることができる。アルティメットスキルの「止雨の炎」は、指定エリアに火の雨を召喚し、一定時間内爆撃を続けることができる。
「迷霧(めいむ)のエージェント ハクスリー」は、霧を扱うアウィクナーだ。情報を手に入れる能力を活かして、敵の位置を把握する能力に長けている。ハクスリーのパッシブスキルは「処刑尋問」で、倒れた敵を拷問して仲間の位置を自白させることで、敵のシルエットを暴き出すことができる。
戦術スキルの「魅惑のルージュ」は、口紅型ビーコンを投げて範囲内にいる敵をスキャンし、壁越しにシルエットを見えるようにすることができる。アルティメットスキルの「ミストエリア」は、ミストエリアを召喚してエリア内の敵の数を制御し、中にいる全アウェイクナーの可視範囲を減少させることができる。
「クリエーション02号 カミール」は、とある博士に作られた人工生命だ。ヒーリングの力でチームを支える能力に長けているのが特徴である。カミールのパッシブスキルである「リモート接続」は、遠距離でダウンしたチームメイトを救援することができるという力を持っている。
戦術スキルの「ソース伝送」は、チームメイトのためにソースエナジーとアーマーエナジーを回復することができる。特定のチームメイトを選択していないときは、自身を回復することが可能だ。アルティメットスキルの「転送装置」は、ソースエナジーとアーマーエナジーを持続回復できるゾーンを生成することができるというもの。付近にいるチームメイトは、このゾーンにテレポートすることができる。
グライダーから飛び降りて武器を物色、早速3試合に渡る実践に挑戦。車が空を飛ぶユニークな仕様も
実際の試合の前の練習で筆者のお気に入りとなったのは、水を操ることができるアウィクナーの「ナセ」だ。水で道のようなモノを作り出し、その上をアイススケートで滑るように高速で移動していくことができるというのが、とても楽しい。
実際の試合では都合上他のキャラを使用することとなったものの、本作が配信された際には真っ先にナセを使って試合に挑みたいと思わせてくれるユニークさであった。
実際の試合内容に移る前に、ざっくりとゲームの流れを紹介しよう。ゲームがスタートすると自分がプレイするアウィクナーを選ぶことができ、その後飛行機のような乗り物に搭乗、そこから飛びおりて試合が開始される。
地上に降りたら、マップを漁りながら武器などの装備品を集めていく。このあたりは、ほかのバトロワ系ゲームをプレイしたことがある人ならばすぐに溶け込めそうだ。
何はともあれ武器がないと、敵と出会っても何もできないため、最低限の武器をゲットし、並行して味方の位置を確認しながら移動を進めていく。味方の場所は距離やマークで表示されるため、非常にわかりやすい仕様だ。
この初戦でアイテムを漁っていたら、突然他のパーティと遭遇して戦闘状態になった。ひとりはダウンを取ったものの、援軍がやってきてダウンを取られてしまう。
しかしその後、復活地点を選んで復活することができた。どうやら、ゲーム序盤のアイテムを集めていくフェーズでの全滅を防ぐためなのか、少なくともこのタイミングでは復活ができるようだ。あるタイミング以降は復活が不可になり、本当のバトロワが始まっていくという流れなのだろうか。このあたりは、実際の配信を待って改めてプレイしてみたいところだ。
ちなみに、復活するとふたたび手ぶら状態からのスタートとなるため、改めて武器などを集めていく必要がある。そのため、必要最低限の装備を調えた状態で、やや離れてしまった味方の場所に向かうことにした。
ここで役に立ったのが、ソルヴェイアの戦術スキル「スカイリープ」だ。こちらを使うことで上空に舞い上がってグライダーで移動することができるため、走るより速く味方の居る場所に素早く向かうことができた。
その後、チームでとある住宅に陣取っていたところ、すぐ目の前に救援物資が落ちてきたのを発見。やや危険な香りはしたものの、全員でそちらに向かうと、やはり他のチームが続々と集まってきて四方八方から弾丸が飛び交う状態に。チーム全員がダウンしてしまい、残念ながらここで第1試合は終了となってしまった。
第1戦での経験を少しでも活かすため、2戦目に挑む。この2戦目でパラシュート降下指揮官になったのが筆者だったのだが……。いきなりやらかしてしまい、ほとんど住宅地のない場所に着陸してしまい、初期の物資集めもやや遅れ気味になってしまった。
だが、近くに車が数台止まっており、そちらを利用して味方の近くに移動しながらなんとか物資を集めていくことができた。
このゲームでは、「ペールブライト(白い厄災)」と呼ばれる地質災害で徐々に狭くなっていく。いわゆる安地と呼ばれるものだ。これは円で示されており、次にどこまで狭くなるかということも予告で表示されている。ミニマップとは別に、ペールブライトが表示される大きなマップも確認しながら移動先を決めていこう。
ちなみに、戦闘に入って味方がダウンした場合でも、気絶状態ならば起こすことが可能だ。バトロワで人数差が生まれるのは死活問題だ。なるべく救助したい。この試合では陣取っていた家に敵が攻め込んできて仲間がやられたものの、なんとか救助に成功し、さらに家の中に攻めてきた敵も撃退することができたことで、初キルを成し遂げた。
また、運転中に崖にぶち当たることがあったものの、なんと本作では燃料を消費してしまうものの「空を飛ぶ」こともできる。これによって、安地の中に入ることに成功した。
徐々に手応えを掴みつつ、泣いても笑ってもこれが最後の3戦目に突入。いきなり戦闘に突入してやられてしまい、復活地点を選んでやり直すことになるという、波乱のスタートとなってしまう。これによって、チームメイトがそれぞれバラバラになっていたため、できるだけ近づきながら移動していくことにした。
無事メンバーが集結したところ、敵が家の中にまで攻め込んできた。このときはなぜか単身で乗り込んで来たということもあり、返り討ちに成功。しかし、気が付けば安地がかなり狭まっており、急いで移動しなければならないというギリギリの状態に。この時点で残りチームは9つと、ひとチームが脱落状態となっていた。
背中に安地外のゾーンが迫ってくる中、目の前には車で走り抜けていく敵のチームがいるなど、まさに前門の虎後門の狼状態に。とはいうものの、四の五のいっている状況でもなかったため走り続け、ギリギリのタイミングで安地の中に滑り込むことに成功した。
その後もギリギリ円の中にある家を陣取ることに成功。この時点で、残りチームはなんと2にまで減っていた。安地運がかなり良かったのだが……。この試合で最後の決め手となったのがこのゲームの最大の特徴である「ウルト」だ。なにやらいろいろなエフェクトが見えたかと思ったら、あっという間に家の中で全滅してしまった。
3戦だけのバトルでもバトロワシューティングならではの戦略性やスリルを存分に感じることができた本作。安地や武器の引きなど、ランダム性による波乱や、それらをチームワークやスキルで乗り越えていくのも、オンラインゲームならではのポイントだろう。また、今回は戦闘にフォーカスしていたため、ほぼ触れることのなかったストーリーについても気になるところだ。
本作は9月25日(水)より、本作の公式サイトでクローズドαテストが開始される。公式サイトで参加者募集が開始されているので、興味がある人はそちらにもぜひ応募してみてほしい。
クローズドαテストの概要
・開催期間:2024年9月25日午後7:00~2024年10月1日午前01:00
・応募方法:公式ホームページからαテストにエントリー https://bit.ly/fttnmpvj
さらに、9月26日(木)9月29日(日)の期間に開催される東京ゲームショウでも本作のブースが登場。ZETA DIVISIONのストリーマーなどが登壇するほか、コスプレショーなども予定されている。詳細は以下の画像にてチェックしてほしい。