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宇宙から、地球の “メル友” に逢いに行く──。100万階層以上の地底を落下しながら突き進む『Million Depth』がロマンに溢れていておもしろい。2Dアクションだけでなく頭も使うハイブリッドなゲームだった【TGS2024】

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宇宙から、地球の“メル友”に逢いに行く──。そんなロマンあふれる作品が『Million Depth』だ。地球といっても「地下」の話なのだが。

本作は2025年にSteamで発売を予定している2Dアクションゲーム。プレイヤーは宇宙でひとりぼっちになってしまった少女「モマ」となり、地球にいるたったひとりのメール友だち「キミ」と巡り合うために100万階層以上も続く地底世界に挑んでゆく。

本記事では9月26日(木)から29日(日)まで幕張メッセにて開催されていたTGS2024において、PLAYSMのブースにて試遊できた本作の魅力について紹介する。試遊版は約2万階層ほどの探索範囲だったにもかかわらず、本作のゲームシステムの虜となってしまったのでその感想をお届けしよう。

文/fab
編集/柳本マリエ


通信が途絶えたキミを探してはるばる宇宙からやってきたモマの冒険

本作を触ってみて、まず最初に目を引かれるのはその綺麗なピクセルアートだ。タイトル画面がもう美しい。

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タイトルのほかにも、モマのゲーム内アクションの動き、セリフを話す際やメニュー内のウィンドウで見せる表情の数々を見ているだけで楽しい。

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ジャンプモーションかわいい

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ゲームがスタートするとまず舞台となる地球の地下世界にやってきた。本作は、モマが宇宙で「メールのやり取りをしていたキミ」からの連絡が途絶えてしまったため、キミを探しに地球へ降り立つ物語だ。

地下にはところどころメッセージが配置されており、その内容も何やら不穏な空気が漂っている。探索を進めることで、その全貌が見えてくるのだろうか……。

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作中では、ステージの端にある崖から飛び降りることで階層を進んでいき、地下深くまで墜ちてゆく。飛び降りる際にはいくつかのルート選択が可能なので、情報を見ながら好きな場所を選択しよう。

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まさかの逆さま落下

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今回の試遊では、廃れた学校(?)のような施設を訪れることに。そこでは「シーさま」と呼ばれるものが崇拝されていて、この世界の一端を垣間見ることができた。

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自分だけの最強武器を組み立てろ!配置したブロックがそのまま武器になる独特のシステムが面白すぎる

そして本作の最大の特徴であり魅力が詰まっている要素が、探索中に敵と遭遇することで発生するバトルだ。

バトル中は基本的に、モマが敵に体当たりしてダメージを与えるか、マウス操作で武器を移動させて攻撃するかの2つの攻撃方法が存在する。敵のレベルと体力、位置などは全部画面に表示される優しい設計なので、戦力を考えながら立ち回り、全ての敵を倒して探索を続けていこう。

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そして戦闘に使用できる武器なのだが、本作では1から“組み立てる”ことができる。モマは地底を探索中にブロック素材を拾うことがあり、それらを自由に配置して武器や盾をクラフト。そのままバトルに活用することができる非常に独特なシステムを採用している。

武器は形状によって攻撃力や移動速度なども変化するので、いかにさまざまな視点から状況を考えられるかどうかが、未来の勝利に直接つながるのだ。

さらにパーツはただ置くだけではなく、組み合わせると“変形”する配置も存在する。例えばトゲ2×2マスにブロックを配置するとより強度が増したり、トゲブロックを2つ続けて置くと長さが増したりなど、試遊版で用意されているものでもかなりの数があった。

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しかもバトル中は「自分が動くときだけ敵も動く」という時間停止システムを採用しているので、盤面の状況を見ながらじっくりと次の一手を打てる。敵の数や攻撃が飛んできている方向をしっかりと見定めて最適な行動を選択しよう。

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しかし本作はあくまでアクションゲーム。頭の中で思い描くモマの軌道をゲーム内で忠実に再現できるかはプレイヤーの腕次第なのである。

筆者もプレイ中、弾がこっちから飛んできてるから武器で弾を消しながらジャンプして……といった完ぺきな作戦を頭の中で構築していたが、いざ実行しようとしてもことごとく失敗して被弾。本作は戦略性も確保しつつアクションゲームとしても遊びごたえのあるハイブリッドなゲームに仕上がっていた。

なので上述のとおり、本作の最大の特徴である自由にクラフトできる武器がステージ攻略のカギとなっている。地形や状況などの様々なシーンに対応できるオールラウンダーな武器、スピードや火力といった一芸に秀でた武器などプレイヤーの発想次第で攻略の方法は無数にある。

この自由なクラフト性とバトルの戦略性に筆者は夢中になり、試遊版の限られたパーツでも武器を作る楽しさを実感することができた。これから製品版になり、パーツも増えていくとなるともう無限に遊べるのではないかと錯覚してしまうほどだ。

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なお試遊版では深く語られることはなかったが、製品版ではマルチエンディングの要素や並行世界の存在など、さまざまな機能の追加が予定されているようだ。発売が待ち遠しい。

『Million Depth』は2025年にSteamにて発売予定。モマは果たしてキミと出会うことができるのだろうか、筆者も物語の続きが非常に気になっている。本作に興味のある方はぜひウィッシュリストに登録して発売を待とう。

ライター
気になったゲームは古今問わず遊ばずにはいられない性格。シリーズ物も大好き。 中学生の時に東方Projectに触れてからゲーム音楽へ目覚め、アトリエシリーズと出会い覚醒。普段聴く音楽が9割ゲーム関連となってしまった。 幅広いジャンルのゲームを遊びながら、まだ見ぬゲーム音楽との出会いを求めて日夜探求し続けている。
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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