Yogibo REJECT:インタビュー
──Yogibo REJECTの皆さん、グランドファイナルへの進出決定おめでとうございます! まずは本日のプレイオフの感想から、お聞かせいただけますでしょうか。まずは鶏めしさんからお願いします。
鶏めし選手:
今日は1週間前くらいからずっと練習をやってきたんですけど、相手のオーダーの関係でホームで出ることがなくなってしまい。アウェイは厳しいキャラクターが多かったので、2巡目で決着がついたこともあって結果として出場はありませんでした。ただ、準備はちゃんとしてきたので、引き続きグランドファイナルに向けてがんばろうと思います。
ときど選手:
今日はiXAかCR、どちらが上がって来るか分からないというところからのスタートだったわけですが、予想はCRが来ると思っていました。なので、この予想が当たったのはひとつ、良い勝ち方ができた理由のひとつかなと思います。
もちろん、相手チームもこの日のためにすさまじい練習を積んできたと思いますし、手ごわい相手でした。ただ、良い噛み合いもあったのと、相手の試合を見られたこと、そして体力万全の状態で試合に臨めたのが、大きな勝因だったのかなと。引き続き、グランドファイナルでの勝利を目指してがんばります。
あきら選手:
1試合目、CRとiXAの試合が「80-0」だったので、相手チームの方に勢いがあるんじゃないかな、という不安は正直なところありました。
そんな中でのスタートでしたが、1試合目にときどさんが出て、あの勝ち方をしてくれたのが、自分の中では大きかったですね。先鋒戦の試合の結果とか内容って、結構あとに響くんですよ。そういう意味で、ときどさんが作ってくれた流れに自分はうまく乗れたのかなと思います。
あとはもうLeSharが……ねぇ?(笑)
CRは「LeSharを倒さなくちゃいけない」っていう姿勢がすごく試合内容に表れていて、LeSharを倒すためにすごく対策を詰めてきていたのが目に見えて分かるくらいでした。試合の中で相手のうまさってものすごく出ていたんですけど、それをもはね返して勝つLeSharが、本当に「すごい」のひと言だなと思いました。
LeShar選手:
今日は僕も不安で、自分としては練習の量も足りていなかったと思います。今日の試合の中でも良くないプレイが出ていたんですけど、そこをチームの皆さんが教えてくれて。何より、勝てて良かったです。
──では、続いて今年のリーグ全体を振り返っての感想をお聞かせください。
鶏めし選手:
このDivision Fはダルシムがつらいキャラクターが多くて、Division Sのダルシム使いであるYHC-餅選手はけっこう出張っていたんですけど、自分は出られないことが多かったんですね。キャラクターの特性上、チームメンバーへのアドバイスとかもしにくくて。自分なりにがんばってきたつもりなんですけど、まだ足りないなと。
そう思っていた矢先に、あきらさんから助言をいただいたので。これを全部飲み込むつもりで、グランドファイナルに行かせていただきます。
ときど選手:
今年のリーグに関して言えば、僕は去年のワールドチャンピオンシップに負けた日から、ちゃんと準備ができてきたなと思っていて。今回はただのプレイヤーとしてだけでなく、チームの練習環境だとか、コンセプトだとかの話にまで加わらせていただいているので、その上でいい結果が出せているのは嬉しいですよね。
もちろん自分がプレイヤーとして活躍できるのも嬉しいんですけど、運営の方たちと協力してチームづくりをできたというのには、今までのプロ生活の充実感とはまた違った喜びがあります。当然、まだグランドファイナルに向けてがんばります。
あきら選手:
自分は今年、チームを移籍したり、脱サラして専業のプロになったりと、不安もいろいろあった年だったんですけれども、REJECTというチームに迎え入れていただいて、ときどさんふくめ、REJECTの方々にすごく良くしていただきました。そのおかげもあって「がんばらなくちゃ」と思うことが本当に多かったので、応援してくださる皆様もそうなんですけど、助けてもらい続けた、という感覚がすごくありますね。
ときどさんの「Yogibo REJECTのポーズ」とかもそうなんですけど、エンタメ力というか。ゲーム以外のことも考えて動くというのは本当に勉強になって、この業界に飛び込んだからには「マネしなくちゃ」と思う部分がたくさんあります。
正直、この4か月のSFLを通して「上振れている」という自覚をもっていないといけないと思っています。もちろん、勝っていること自体は良いんですけど、「もう一回やったとき、勝てるの?」と言われると自信がない試合も多くて。その点、LeShar選手なんかは「もう一回やっても勝ちそうだな」と思わせる試合なので、そういうところはもっと成長していかないといけないな、と感じています。
LeShar選手:
海外から日本のSFLに参加しているプレイヤーが僕ひとりなのもあり、リーグが始まる前からプレッシャーは大きかったです。でも、今日の結果が出て、本当に日本に来てよかったです。チームメンバーも、REJECTの方もやさしくて、皆さんに支えていただけて本当に嬉しいです。
──これはときど選手、LeShar選手、あきら選手にお聞きしたいのですが、今回のプレイオフの前にバランス調整が入りました。この影響はどのくらいありましたか?
ときど選手:
僕の使用キャラクターについて言えば、ぜんぜん問題ないアップデートでしたね。あと自分の心構えとして、格闘ゲームってルールはメーカーさんが決めるもので、いつアップデートが入るかとかって分からないものだと思っているので、覚悟はできているんですよ。今回、僕はそれほど影響はされなかったですけど。
今回について言えば、僕よりあきらくんの方が影響は大きかったんじゃないですかね。
あきら選手:
なんだろう、一昨年もSFLに出させていただいたとき、キャラクター調整の影響を受けた状態で参戦することになったんですよね。そのときは準備期間もあったので、自分の気持ちに整理をつけて、やらなければならないことを割り出して、すぐやろうと決めてできたんですよ。
今回のアップデートからプレイオフまでの期間は、そのときより短いんです。とはいえ、キャミィを使わなくては練度的にいけない自覚もありましたし、チームメイトにもその旨は話しました。
でも、格闘ゲームを続けていくうえで「こういうことってあるよな」という覚悟を持つため、いいきっかけになったと思っています。その中で、自分のモチベーションや技術をどう高めるかって言うのを最初の数日に本気で考えて、人に話も聞いたりできたので。そういう意味では、成長できる出来事だったなと感じますね。
おかげで、今日勝てたのもあるのかなぁと。正直、しんどくなかったと言えば嘘になるんですけど、これも人生経験だなって(笑)。
──LeShar選手はどうでしょう?
LeShar選手:
確かにエドも難しくなりました。が、僕はエドが好きなので『ストリートファイター6』が終わるまでエドを使いたいなという気持ちがあります。いまのところは、僕ががんばればまだ強いキャラクターだと思っているので、まだ使うつもりでいます。
──ときどさんへの質問なのですが、リーグ本節から今日にいたるまで、右肩上がりの絶好調という感じですよね。何か調子が上向くようなターニングポイントがあったりしたんでしょうか?
ときど選手:
ターニングポイントは僕の中ではないですね。ただ準備期間が僕らには長くあったので、それが徐々に効いてきたという感じなのかなと。「これがすごく効いた」というのはないです。
──やはり、LeShar選手との「週8」の練習が効いてきたんですかね?
ときど選手:
いやー……僕も歳を取ってきて、まわりにそれだけやれる人って少なくなってきているんですよ。そんな中、韓国からすごいモチベーションの人が来て、あきらくんと鶏めしさんもそれについて来れる人だというのがすごくありがたいですね。みんなのモチベーションを一致させることができた、というのが強いチームを作り上げることができた、何よりもの要因なのかなと思います。
──鶏めしさんに個別で質問なのですが、REJECTに入ったからこそやる、というような新しい活動は何かありますか?
鶏めし選手:
うーん……いろいろやりたいとも思ったんですけど、今はこのチームメンバーの中で、自分が一番練習量が足りないと自覚しているので、基本はずっと『スト6』をやっていますね。とはいえ、これ以上練習量を増やすとなると睡眠時間を削っちゃうので、それもよくないなと。
──ありがとうございます。では最後に、リーダーのときど選手からメンバーの皆さんへメッセージをいただけますか?
ときど選手:
そうですね、まず鶏めしさんについて言えば、本節からなかなか活躍の機会もなくて、本人も気にしていると思うんですけど……チームにダルシムがいるってだけで相手チームは相当警戒しなくちゃいけないので(笑)。そういう意味で、すごく存在感を放ってくれていると思います。
なので、グランドファイナルに向けて引き続きよろしくお願いできればと思います。
──G8SにはYHC-餅選手がいますが、ダルシムミラーがあり得ますか?
ときど選手:
ダルシムミラー、やらせろってうるさいんですよ!(笑)
どっちが最強ダルシムだ、みたいな対抗意識があるみたいで。まぁ、それも視野に入れながら……ですかね。
──それは楽しみにしています。あきら選手についてはいかがでしょう?
ときど選手:
あきらくんは、僕ひとりでチームを回しているとすごく堅苦しくなっちゃうなか、良い雰囲気を作ってくれています。潤滑油ですね。
それに、これだけ歴戦の強者たちを相手に勝っているというのが何よりすごいですよね。専業プロになって1年目で勝てるというのは本当にすごくて、この1年がんばるぞという気概を感じます。本当に、この調子でがんばってもらいたいなという想いですね。
あきら選手:
(笑)。
ときど選手:
最後にLeSharはもう……毎日よろしくお願いしますよ、って感じですね。また厳しい時間が50日くらい続いちゃうんだけど。
あきら選手:
嫌じゃない? ときどさんと練習し続けるの。
LeShar選手:
正直、体は疲れますけど……。今回の大会が自分にとって最後のチャンスだと思って、がんばりたいです。
ときど選手:
だから、LeSharが「日本に来てよかった」と言っているのを聞けて、僕自身もすごく嬉しかったです。
あきら選手:
さっき、初めて「よかった」って言ったよね? 昨日まではよくなかった……?
LeShar選手:
……(笑)。
あきら選手:
今日はよかった?
LeShar選手:
よかったです(笑)。
一同:
(笑)。
ときど選手:
まぁグランドファイナルまでまだ長いですが、みんな休みながらしっかり鍛えていきたいと思います。
──ありがとうございました。本日は本当に、おめでとうございます!