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『信長の野望 天下への道』は、織田信長や上杉謙信などの戦国時代の有名武将に仕えて覇権を争う戦略シミュレーションゲーム。初心者サポートが手厚いから、安心して「修羅の道」に突き進める

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『信長の野望 天下への道』は、織田信長や上杉謙信などの戦国時代の有名武将に仕え、他プレイヤーと協力したり敵対したりしながら覇権を争う、MMO歴史戦略シミュレーションだ。

本作は、コーエーテクモゲームスの看板シリーズ「信長の野望」を冠した「戦略SLG」である。拠点を発展させ軍備が充実していく育成シミュレーション的な楽しさと、他プレイヤーとの緊張感のある略奪戦が魅力だ。

世は戦国。弱い者は蹂躙され、強者だけが覇を唱える。激しい大規模戦闘では、みな死力を尽くし、喝采と絶叫が飛び交う。過酷な戦いのすえに掴んだ勝利の達成感はなにものにも代えがたい。

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本作の戦闘でも多くのプレイヤ―が集っての戦いがくり広げられる。

とはいえ、このジャンル特有の「熾烈な対人戦」は好みが分かれる要素でもある。よく耳にする声としては「ゲームを始めたばかりのときに襲われて資源を略奪されてしまった」だろうか。

弱肉強食の世界のため致し方ない部分もあるが、それにより敷居の高いジャンルのイメージを持たれているのは、想像に難くない。

しかしながら、『信長の野望 天下への道』はその敷居の高さを下げるべく、ゲームシステムに「優しさの塊」が詰めこまれていた

まず、「不可侵地域(非GvGエリア)」によりゲーム開始直後に襲われる心配がない。そして、徐々に行動範囲が広がっていく「霧」システムにより、初心者が着実に力をつけていける道筋がある。特定のプレイヤーのみが突出しすぎるのを防ぐ「占領」システムもあって、かなり初心者に手厚い印象を受ける

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本作では、まず中立NPCを倒すことで資源地を占領できる。

また、「不可侵地域(非GvGエリア)」があることで「争覇地域(GvGエリア)」には戦いを心から求める猛者たちが自然と集うようになっている(はず)。

というのも、今回の先行プレイ(βテスト)では、若干遅れての参加だったため、残念ながら最前線の猛者たちの戦いに加わることはできなかった。そのため、この点については断言はできないのだが、マップには戦いの痕跡が残っていた。

本作では、初心者はじっくりとしたゲーム進行を楽しめる一方で、腕に覚えがあるプレイヤーは修羅の道に身を投じることができる。「激しい戦いが苦手な人は戦いを避けられる」と「激しく戦いたい人は十分戦える」システムが両立されているのだ。

本記事では、2月14日~28日の期間に開催されたβテストに参加して感じた、本作の初心者への「優しさ」と、戦いを求める猛者も満足できるであろう「激しい戦い」について紹介していく。

※ゲーム画像は開発中のものです。

文/キック一郎
編集/竹中プレジデント

※この記事は『信長の野望 天下への道』の魅力をもっと知ってもらいたいグラビティゲームアライズさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


ジャンル特有の「過酷な戦い」と本作ならではの「優しさ」

『信長の野望 天下への道』は、「プレイヤー自身の拠点を発展させるおもしろさ(内政)」と「他プレイヤーの勢力を倒して資源を奪う楽しさ(対人戦)」をくり返し、戦力を強化していくのが基本的なプレイサイクルであり、魅力の根幹でもある。

1.自拠点の建築を発展させる
2.発展させた建築によって資源の生産量が増加
3.資源で兵士を増やす
4.増やした兵士で敵対プレイヤーを倒す
5.奪った資源でさらに施設を発展させる
6.所属サーバーにおける勝利目標の達成を目指す

そのほかにも、シーズン制を採用しているのも本ジャンルの定番だ。一定期間(2ヵ月から半年ほど)ごとにサーバー内における戦況がリセット(ワイプ)される。

こうしたリセットは、シーズンごとの目標(マップ上の重要施設の占領など)が達成された後、次なるシーズンへと移るために実施されることが通例だ。

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本作のベータテストにおける最終目標は、一定の支配値達成と二条城の占領となっていた。

この世は弱肉強食。強き者は領地も資源も栄光も掴めるロマンがあるが、逆に弱者は理不尽に蹂躙されてしまうこともある。そんなヒリつく戦いがたまらない……そんな戦闘民族にとってはまさに楽園だ

そのゲーム性が影響しているのか、とことんハマって熱中しているプレイヤーの割合が他ジャンルより多いように思える。

ただ、「他プレイヤーの勢力を倒して資源を奪う楽しさ」は、ジャンル自体の「おもしろさ」であると同時に、好みを左右する要素でもある。ゲーム開始直後に強者に徹底的に攻め込まれ、発展の芽を摘まれてしまう。そんな経験をした方は恐らく少なくないはずだ。

しかし、本作では「不可侵地域(非GvGエリア)」と「争覇地域(GvGエリア)」に分けられている。その名の通り「不可侵地域」では他勢力との戦闘ができないため、それぞれのペースで自分の拠点を発展させることができるのだ。

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本作では、選んだ勢力によって開始地点が固定されている。画像は上杉家のスタート地点となっていた春日山城。平和。

2月14日から実施されたβテストでは、ゲーム開始時に、上杉家、武田家、織田家、尼子家、毛利家、長宗我部家の6勢力のいずれかに所属することを選択し、ゲームがスタート。有名な戦国武将の勢力に加わり、覇権争いに挑むわけだ。

拠点の内部は、プレイヤーごとに別々の進捗や発展度合いがデータとして保持されるものの、出発地点は全員同じで位置も共有(同一のタイミングで味方と出兵すれば同じ城から出発)。

そのシステムのおかげで「僻地からゲームが始まり、味方に取り残されて前線へ行くのが大変」といった悲惨な状況に陥らないのはありがたい。「自拠点の位置を味方勢力の全員と共有するシステム」もあって安心感がある。怖くない。

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筆者がβテストに参加した時点で、織田家と武田家は満員となっていた。『信長の野望』というタイトル通り、織田家で野望を果たそうと思っていたのだが無念。
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自拠点の内部。味方プレイヤーとは別々の内政を進められる。

「天下への道」を文字通り歩む醍醐味

「天下への道」というタイトル名にもある通り、本作では「道」が非常に重要なポイントとなっている。

最終目的地の二条城までは、基本的に一本道でつながって(例外的に分岐路はあるが)おり、タイトルが本作のシステムを表しているのだ。

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ゲームを開始したプレイヤーは、まず選んだ勢力の本拠地からスタートする。

そして、周囲には「霧」がおおわれている。この霧に包まれた場所では敵味方の所在を見ることができず、プレイヤー自身がそこまで行くこともできない。

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ゲーム開始時はほとんどのエリアが霧でおおわれている。

そして本作には、シーズンの序盤から終盤まで「自拠点内の発展」や「資源地の占領具合」を細かく導いてくれる章立ての任務が用意されている。

この章の進捗に応じて霧を晴らせる範囲が広がり、徐々に自分の行動範囲も広がっていくというわけだ。このあたりの章をコツコツ進めていくのは、シングルプレイRPGの感覚に近いかもしれない

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本ジャンルの傾向としては、最初からすべてのエリアが見えている状態で、目的地に向かうための通り道さえ整えてしまえば、移動制限がない場合が多い。

しかし、それは同時に誰でも貴重な資源地にアクセス可能ということであり、土地の奪い合いの苛烈さに拍車をかけていた。

一方、本作では最初から出兵できる場所や道が割り当てられている。そのうえ「不可侵地域」のシステムも相まって、序盤は敵対プレイヤーと鉢合わせることはない。次はどこの資源地を占領すれば、よりスムーズにゲームを進められるのかが明確に示されている。

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マップとは別に用意されたメニュー画面から次に霧を払う城や関所を確かめられる。つぎの目的地に迷うことはまったくない。

また、城や各地の「関所」を占領するには同じ勢力の味方同士で協力する必要がある。これにより、特定のプレイヤーだけの進行が突出することはなく、全体がある程度バランスよく進行するよう工夫がなされている。

さらに、勢力単位で占領できる城の周囲には、個人で占領できる食糧、木材、鉄鉱、石材の4種類(場所によっては銅鉱があって5種類)が配置されている。

そういった資源地の配置も含めて、特定のプレイヤーが抜きん出て進みすぎないようにシステム全体が練られているようだ

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なにもない道のそばに資源地が配置されていることはない。勢力が占領した城に応じて、個人も資源地を増やしていけるような設計になっている。
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マップ上の随所には「築城地」という場所があり、勢力ごとに「支城」や「付城」と呼ばれる拠点を建設できる。

徐々に行動範囲が広がっていく「霧」と特定のプレイヤーだけが突出しにくい「占領」に関するシステムにより、たとえ初心者であろうと着実に力をつけていける「道」がひかれている。それはまさに「天下への道」だ。

近場の城を順番に訪れていくことになるので、筆者個人としてはまるで全国津々浦々の城を旅しているかのような体験にも感じられた。

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「優しさ」の先に待ち受ける「修羅の道」

ここまで本作の「優しさ」、いわゆる初心者でも安心して気軽に楽しめるところを中心に紹介してきた。

初心者が入りやすいゲームがすばらしいのは間違いない。ただ、ひとつ不安に思う。「熾烈な対人戦」があってこそのおもしろさはどうなっているのか? と。

緻密な戦略を立て、味方と連携して、血沸き肉躍るギリギリの戦いのすえに掴んだ勝利の味は格別だ。最初はボコボコにされてばかりだったのが、資源をコツコツ集め、戦力を強化し、強者となる。その成長と達成感はたまらない快感だ

そんな過酷な生存競争だからこそ味わえたカタルシスが、「優しさ」というエッセンスが加わることでなくなってしまうのではないか……?

答えは「NO」だった。『信長の野望 天下への道』は優しさを見せながらも、しっかり修羅の道も用意してくれていたのだ。

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「軍団」は同勢力のプレイヤー同士が組めるギルドのような要素。軍団に入ることによってガッツリ味方と連携して対人戦を楽しむことも可能だ。

「不可侵地域」と「争覇地域」に分けられていることで、マイペースに楽しむプレイスタイルが許容されている反面、「争覇地域」には対人戦を求める戦闘民族が集うことでもある。

つまり、戦いを求める者同士で、極めて純度の高い戦争に興じることができるわけだ。その最前線となる場所には、最終目的地である二条城を囲むように道がつながっている。当然、育成を十分に進めた猛者がやってくる。

今回のβテストでは、プレイ開始のタイミングが若干遅かったこともあり、最前線の戦いに参加することは叶わなかった。そのため断言はできないが、「不可侵地域」と「争覇地域」の実装については、そのような狙いがあると思われる。

ちなみに、かつて行われたであろう戦いの跡はマップで確認できた。今回のβテストでは、とくに二条城にほど近い琵琶湖東岸の安土城付近での戦いが盛んだったようだ。

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今回のβテストにおいて二条城を占領したのは織田家であった。サーバー内のチャットが敵味方の垣根を越えてお祝いムードとなり、最終日を迎えていたのが印象深かった。

大規模な戦闘、そしてそこで起こる人間ドラマこそ「戦略SLG」の大きな魅力だろう。大規模ということはそれだけ多くのプレイヤーが関わっているというわけで、所属するギルド(本作では勢力や軍団)の仲間たちとコミュニケーションをとりながらプレイしていく楽しさは、他ジャンルではなかなか味わえない体験だ。

いい仲間に巡り合えることで、楽しさは何倍にも跳ね上がる。そんな仲間たちと「天下」を取れた日にはどのような気持ちなんだろうか。ぜひ体験したいものだ

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最後に、本作の戦闘システムについても触れておこう。

本作の戦闘は、3名の武将を編成した部隊で、武将それぞれに兵士を割り振る、いわば兵士がHPのようになっている。

武将ごとに固有戦法(スキル)と付け替え可能な2種類の戦法、計3種類の戦法の組み合わせを駆使して戦うシステムなので、経験者はすぐに馴染むことができるだろう。

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今回のβテストはわずかな期間のプレイだったため、初心者への「優しさ」と、猛者が満足できる「激しい戦い」が、最後まで両立するのか、完全には見極め切れていない部分もある。

とはいえ、初心者でも安心して始められるよう手厚いサポートシステム(優しさ)で包まれているのは、今回の先行プレイ範囲内でも十分に感じられた

まさに「優しさの塊」が詰め込まれていたようにも思えた本作。「信長の野望」シリーズのファンはもちろん、本ジャンル未経験のプレイヤーも一度は試してもらいたいタイトルだ。

『信長の野望 天下への道』は2025年配信予定。基本プレイ無料。スマホ向け(iOS、Android)にリリース予定だ。公式サイト、公式SNSアカウントも開設しているので、続報が気になる方はそちらもチェックしておくといいだろう。

©GRAVITY GAME ARISE Co., Ltd.
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編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
Twitter:@takepresident

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