「配達」を軸とした独自のゲームシステムを特徴とする『デス・ストランディング』シリーズは、ほかにたとえようのないゲーム性ゆえに、「『デススト』ってこういうゲームだよ」と説明するとなるとけっこう難しくないですか?
そのため、まだ遊んだことがない人の中には「評判がいいことは知っているけど、どういうゲームなのか具体的なイメージができなくてちょっとハードルが高い」と思っている人もいるはず。
そこで電ファミでは「『デス・ストランディング1・2』の「ここすき」ポイントを教えてください」アンケートを実施しました。
回答内容はざっくり下記(複数の内容を書いていただいた回答はいちばん最初に挙げられていた内容をカウントしています)。
・ストーリー(17%)
・キャラクター(16%)
・繋がり(15%)
・配達・移動(14%)
・映像風景(10%)
・俳優(7%)
・ほかにないゲーム性(6%)
・小島秀夫監督(5%)
・インフラの整備・拡張(4%)
・BGM(4%)
・そのほか(3%)
上記のパーセンテージを見ていただきたいのですが、「回答内容がまんべんなく分かれていること」が特徴的な結果となりました。楽しみ方がこれだけ豊富にあると、人によってずいぶんと印象が異なるゲームだということがわかります。
ちなみに回答いただいた方の世代は30代がもっとも多く、男女比はざっくり男性7割・女性3割でした。
そこで本稿ではアンケートの回答をご紹介しながら『デス・ストランディング1・2』の魅力をお伝えいたします。
※この記事は『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』の魅力をもっと知ってもらいたいソニー・インタラクティブエンタテインメントさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
“接触恐怖症” のサムが人々と繋がっていく姿に胸を打たれる
やはり『デス・ストランディング』の魅力のひとつは「ストーリーの奥深さ」ではないでしょうか。回答もストーリーに関する内容がいちばん多く、主人公であるサムの成長や人との繋がりについての回答が多く寄せられました。
「孤独に配達をする」という気が遠くなる環境で、自然の美しさや人のちょっとした温かさを再確認させられるゲームです。僕は現実でも孤独にさいなまれることが多いですが、このゲームをしてからはいままで気付けなかった人の温かさ(友達も赤の他人も)を学びました。
(20代 男性)
接触恐怖症だったサムが人々と繋がっていく中で少しずつ前へ前へと進んでいく姿に胸を打たれます。
(30代 男性)
すべての登場人物にちゃんとした経緯や背景があり、それが見事に最後に繋がる完璧なストーリーにすごく感銘を受けました。
(30代 男性)
「過酷な世界だからこそ人との繋がりがより大切で輝くこと」「戦わずともひとりひとりがヒーローなのだということ」「ひとりひとりの世界があり方法があり、すべての寄り道が大切なものであること」を教えてもらいました。
(30代 女性)
『2』で、生まれて初めて大泣きしました。サムは配達でさんざん無理をさせられており、仲間からは「支える」と言われているものの、いつも頼まれごとばかり。しかし、本当につらいときに助けにきてくれる仲間に感動しました。
(40代 男性)
繰り返す配達の中に隠された伏線
(40代 女性)
ストーリーを何周もしてしまうくらい好きです。何度プレイしても新しい発見があり、そのたびに「ここにはこんな意図があるんじゃないか?」と考察が止まりません。ドキュメント等の読み物もストーリーを補足したり、また新たな発見があったりと、時間がどれだけあっても足りません。1000時間プレイしました。
(30代 女性)
握手をすることもできなかった接触恐怖症のサムが、荷物を配達することで「人と人が繋がる大切さ」を感じていく。分断された世界を再びネットワークで繋いでいく。
新型コロナウイルスのパンデミックを経験した私たちにとって『デス・ストランディング』の世界は、架空でありながらもリアリティがあります。自分を重ねながらプレイした方も多いのではないでしょうか。
一癖も二癖もあるキャラクターが出てきて敵キャラだろうがどのキャラクターも好きになる
ストーリーに次いで多かった回答は「キャラクター」についてでした。具体的なキャラクター名が書かれていた回答をもとに作成したランキング結果は下記です。
圧倒的人気はBB(ルー)と納得の結果に。サムはサービスショットも人気のようです。
サムのバスタイムはなんぼあってもいい。
(50代 女性)
サムとBBの関係性が癒し!部屋で休んでいるときにBBと遊ぶ姿も最高!
(30代 女性)
とにかくBBがかわいい。BBに会うために毎回ゲームを起動していました。BBとの日々の思い出=『デス・ストランディング』だと思っていて、なにをするのもBBと一緒に経験していたからより楽しかったと思っています。
(20代 男性)
ルーがかわいい。ルーがかわいすぎて『1』もやりました。本編はルーのおまけだと思っています。
(40代 男性)
ルーがただひたすらかわいい。かわいすぎて最後は嬉しいような寂しいようなで感情が大忙しでした。自分にもまだ小さい子供がいるためサムやルーにずっと感情移入してしまいました。
(30代 女性)
敵であるヒッグスも含め、誕生日を全力で祝ってくれる特別感がすごくいいです。
(30代 性別回答なし)
デッドマンとドールマンはサムのメンタルケアがうますぎる。
(30代 男性)
クリフとニール!ゲーム途中の役割は同じだけど、演技から目的と決意の違いを伝えてくれる。
(20代 男性)
ビオたん!!!誰がなんと言おうとビオたん!!あの世界のDOOMS(能力者)たちを支えてるのはクリプトビオシスちゃんたちですからね (・ㅅ・),),),))
かわいいのに食べられちゃう悲しき定め。愛おしすぎてビオたんのぬいぐるみを作りまくって布教していました。(30代 女性)
「やっほー!」「おーい!」などサムの愉快なところが好き。
(30代 男性)
一癖も二癖もあるいろんなキャラクターが出てきて敵だろうがどのキャラクターも好きになる。(30代 男性)
リアルに実在する俳優や監督などの人たちがそのままゲームに落とし込まれていて、とても愛着が持てるキャラクターになっているところが好きです。演じている実際の俳優の方も好きになって、リアルに会いに行ったり、映画を観に行ったりしております!
(30代 男性)
最初は嫌いだったのにいつの間にかエルおじに顔を見せに行く間柄になっていた。
(30代 女性)
上記のほかに「BB(ルー)に会うためにゲームを起動している」という回答も複数寄せられました。
直接会えなくても人は繋がっている「ソーシャル・ストランド・システム」
『デス・ストランディング』の画期的なところは「ソーシャル・ストランド・システム」ではないでしょうか。
実際にプレイヤーが道中で使ったアイテムなどが、オンラインでつながったほかのプレイヤーにも現れ、それに「いいね」をつけることができるという、プレイヤー同士が間接的に繋がり、協力するゲームシステムです。
この “ゆるく繋がる” ことができるシステムに、「心地よい」「ちょうどいい」といった回答が寄せられました。
「いいねシステム」は、直接の繋がりではないけれど、旅がひとりで成り立っているものではないと感じさせてくれる。
(30代 男性)

姿は見えなくても同じゲームをしている人がいることを感じられる。
(30代 男性)
MMOなどの他者がいるゲームや、ギルドを強制的に組まされて協力戦への参加義務が生まれるゲームが苦手なので、デスストの他者との繋がりの表現は心地よく感じました。オンラインをオンオフ可能なところも好きです。
(30代 女性)
「ここにハシゴがあったらいいなぁ」というところにすでに設置してあったときのゆるい繋がり。ありがとう!と素直に思える。
(40代 男性)
SNSやスマホなどのデジタルツールによって他者と繋がることが容易になった社会に生きる私たちの在り方について「もし、他者と繋がる事が容易に出来なくなってしまったらどうするか」と再考するキッカケになった。
(30代 男性)
繋がりを感じられる「ソーシャル・ストランド・システム」に感動した!ひとりで歩き、荷物を届けているだけのはずなのに誰か(サムワン)がそばにいて、助けて応援してくれていると感じられる!その厚意に感謝して、さらなる別のサムワンにその気持ちをあげたくなる!そうしてミュールから奪った資材で国道が築かれていく。
(10代 男性)
どんな人でもひとりじゃないんだなと思わせてくれる。直接会えなくても人は繋がっている。
(30代 男性)
配達しても配達してもまだまだ依頼があるが、それが苦にならない。むしろ繋がりのために「もっと運びたい」という中毒症状になるところが好き。配達依存症です。
(40代 男性)
孤独で寂しく苦労をして配達をして人を繋いだ先にある “独りじゃない” という感動。最初はちょっと「配達ってめんどくさいなぁ」と思っていたのにいつのまにか配達依存症になっていました。
他人との接触を避けて孤独に配達をしていた彼が人々を繋いで、いつしか自分が愛されていること、他人を信じていくことを知るのもまた愛おしポイント。(30代 女性)
目的地にたどり着いたときの達成感は、ほかのゲームの比ではない
『デス・ストランディング』といえば配達。主人公のサムは重い荷物を背負い、過酷な環境を移動します。オープンワールドのゲームであれば、移動はどうしたって退屈になりがち。ファストトラベルが設けられていることも多いかと思います。
しかし、『デス・ストランディング』は「移動が楽しい」「移動が革命」といった回答が寄せられました。
「ただ移動する」がものすごく楽しいところ。ゲームにおける「移動」って、目的から目的に行くための作業でしかないと思っていたのですが、『デス・ストランディング』は移動がすごく楽しかった記憶があります。
風景が素敵なのはもちろん、荷物や敵がいれば歩きやすいルートを模索する、崖や山を突破する方向を探す、ただつまずいただけなのに荷物もBBも泣いてなんだか悲しい気持ちになる、など “移動するだけ” なはずなのに、こんなにもいろんなことを考えてしまうゲームはなかなかないなと思いました。
(20代 男性)
ゲームの基本である「移動」を、ここまで奥深く、おもしろいものに昇華させたからです。「歩く」「荷物を持つ」という行為に、地形の把握、重心のコントロール、ルート構築という戦略性が生まれ、プレイヤーの身体感覚と直結する。苦労して険しい山を越えたとき、目的地にたどり着いたときの達成感は、ほかのゲームの比ではありません。
多くのオープンワールドが、「リニアなゲームの拡張」でしかないなか、『デス・ストランディング』はまったく違う。オープンワールドというジャンルの可能性を真に解放した作品。
(20代 男性)
荒廃したアメリカ大陸を舞台に、広大な自然の中をたったひとりで歩く孤独感、そして時折差し込む光や雨、時間雨(タイムフォール)が織りなす終末的な世界の美しさに強く惹かれます。
プレイヤーは常に、地形、バランス、荷物の重さという「苦労」と戦いながら移動します。苦労して辿り着いた広大な山頂や雨上がりの渓谷で目にする景色は、単なる背景ではなく、困難を乗り越えた者だけが得られる「報酬」になります。その瞬間の孤独と達成感が、世界の美しさを数倍にも引き立てます。
(40代 男性)
配達中に自分だけのドラマが起こるところ。荷物がいっぱいな状態で落し物に遭遇したり、欲張って移動したら転倒したり、悪いタイミングで時雨に降られたり。こういった出会いがおもしろいから、100時間遊んでも飽きないんだと思う。
(30代 男性)
長距離移動の果てにプレッパーズのシェルターが見えた瞬間、誰かのために配達していることを実感できる。
(20代 男性)
自分で考えたルートがどんなに険しくてもつらくても本当に通れるところ。雪山を横断する無茶苦茶なルートを選んでもちゃんと目的地にたどり着くことができたのでめちゃくちゃ感動しました。
(30代 女性)
つらい山道を越えた先にある秘境のような温泉。最高のご褒美!!そこに至るまでの苦難と、大量の荷物から解放されたときのサムと同じ気持ちを味わえるところ。
(40代 男性)
荷物を届けるたび、褒められて感謝される。「あなたのおかげだ」なんてなかなか言われないから。
(40代 男性)
いままでもオープンワールドのゲームはありましたが、ここまで自由に色んなところを行き来できるものはなかったかなと思います。地図で近道を探しても山や谷で高低差があるとなかなか行けなかったり、遠回りにしなければいけないのは、自由が故にリアルさを感じられます。
(30代 男性)
「配達依存症」という言葉は、未プレイの人でも聞いたことがあるのではないでしょうか。
荷物を運ぶというシンプルな行為も、実際に歩くとなると地形の把握、重心のコントロール、ルート構築などさまざまなことを考えながら進む必要が出てきます。そうして険しい環境を乗り越え、たどり着いた先で “感謝” される。
そんなことをされたらそりゃあまた配達したくなってしまうのが人情ってもんよ。



















