11月10日に発売された、PS4のハイエンドモデルである「PlayStation4 Pro」(以下PS4 Pro)。4Kやハイダイナミックレンジ(HDR)に対応しており(PS VRは未対応)、今までにない高画質・高フレームレートを楽しむことができる、まさに夢のようなハードだ。
10月に発売されたPS VRと接続すれば、一部の対応ソフトではグラフィックスの品質向上やより安定したフレームレートを体験でき、さらに没入感が増すという。
あらゆるVRゲームをプレイし尽くすドワンゴVR部は、居ても立ってもいられずPS4 Proをいち早く入手。一体どれほど違うのか? その性能を体験してみた!
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早速ですが、PS4 ProでPS VRを体験してみてどうでしたか?
ぜんぜん違いますよね。まずは私たちが前回プレイした『Rez Infinite』をやってみたんですが、PS4 Proでプレイした後に以前のPS4でプレイすると「あれ? こんなに映像粗かったっけ?」とショックを受けます。
そんなにですか。
解像度がかなり違っていて衝撃でしたね。どちらもゲームとしての楽しさは変わらないんですけど、やっぱりPS4 Proを体験してしまうと戻れないです。それくらい差がありますね。
私はPS VRでRezをプレイしたのはこのPS4 Proが初めてですが、その後にPS4版でプレイすると「こっちは今の世代のVRじゃないな」って思うくらい解像度違いますね。
1世代前だなって感じになりますね。
PS VRというデバイスは変わっていないのに、まるでデバイスそのものが変わったくらいのインパクトがありました。VRヘッドセットではなく、ゲーム機本体でそんなに差が出るというのがびっくりですよね。
以前のPS4では「なんかボケてるな、まあでも家庭用ゲーム機だし」と いう感じでした。それが根底から覆されたような。
やっぱりRezは最高!
RezはPS4 Pro用に新たなパッチを用意していないんですよ。最初からこの状態で配信されているんです。
パッチ当てずにこれなんですよ!
本当はこういう画面にしたかったんだなというのが伝わってきますね。以前のPS4で動かすときは仕方なく性能を少し下げていたんでしょうかね。
ファンとしては逆にPS4 Proが出るのに合わせてアップデートされたほうが、なんとなく嬉しくなるんですけどね(笑)。
こんなに違うんだったら「Rezプレイしたい人はPS4 Proの発売を待って」ってアナウンスしてほしかったくらいですよね。
圧倒的な解像度
プレイするまではこんなに解像度が上がっていると思っていなかったです。
実際圧倒的に上がってますよね。これはすごい。
Proだと当然のようにくっきり見えてた部分が、PS4でプレイするとボケてるように見えます。
VRのこの解像度の違いはどうやって表現したら伝わるのかな。
PS2版の『Rez』(2001年発売)とXbox360版の『Rez HD』(2008年発売)の間の差に匹敵するくらい、体験としての質の違いを感じました。まるでSD画質がHD画質になるような。
あー、それはなるほどという感じですね。今までPS VRという表示デバイスのポテンシャルを生かせていなかったということですよね。
没入感はどうですか?
解像度が高いほうが圧倒的にいいですね。やっぱり没入感は解像度にかなり左右されます。こればっかりはプレイしないと分からないですね。
VR酔いは両論
VR酔いについてはどうですか? 酔いにくくなりました?
「Motion to Photon Latency」という言葉があって、首振り動作が画面に反映されるまでの遅延時間のことなんですが、それが短ければ短いほど酔いにくいと言われています。原理的には1000分の1秒くらいまでいけば人間は認識できないと。神経の転送速度がそれくらいらしいので。とはいえ、現在の技術で1000分の1秒はまだまだ難しい。いかに低く抑えるかが各社の腕の見せ所になっています。
1000分の1秒ですか。
ハードウェア的にはPS VRは120fps、1秒間に120回画面を書き換えられる性能があるんですが、以前のPS4はその性能に対応できなていなかったと思うんです。なので描画が間に合わないときは表示位置をずらしつつ前のフレームをもう一回表示したりしてごまかしていたんだと思います。その能力がフルに発揮できるようになったので、かなり酔いにくく感じました。
僕はProのほうが若干酔う感じでした。解像度が高くなると脳が頑張って処理しようとして、疲れてしまうんですよ。どうしても普段目を使うのと違う環境に置かれるので。初めてコンタクトレンズをつけたときみたいな感覚です。
私は逆にくっきりしていないと視線が合わせにくい感じがしました。以前のPS4では焦点を合わせにくくて、老眼になったみないな。
解像度が高くて画面がくっきりしたときに酔うのか酔わないのかというのは、また別の難しい話かもしれませんね。
ただ、酔うかもしれないという懸念でPS4 Proを買い控えるというような必要はないです。
それはしなくていいと思う。
そもそもRezは酔いにくいゲームですしね。何はなくともまずはRezをやりましょう!
■情報が足りない!?
第一回のドワンゴVR部記事で取り上げた『Scavengers Odyssey』もやってみたんですが、こちらは3人とも違いがよくわからないという結論になってしまいました。
日本のPS4 Pro対応のゲームリストページ(外部リンク)では、PS4 Pro対応タイトルとしては入っていないですよね。
でも海外の開発者ブログを見ると、PS4 Proのローンチにあわせたエンハンスド(強化)タイトルの中に入っていたりするんですよ。どっちが正しいんですかね。
海外サイトの情報によると、Proでプレイしたほうがより綺麗でシャープになっていたという感想もありますね。
もしかしたらパッチがまだ私たちのところに来ていない可能性はありますよね。もちろんプレイする前に最新バージョンであることは確認したんですが。
バージョン情報には「PS4 Pro 対応」とは書いてありますね。
Rezは要素がシンプルで描画が軽いゲームなので、解像度の向上が特に分かりやすかったのかもしれないですね。
なるほど。タイトルによるのかもしれないです。そのあたりの真相を知りたいですね。
PS4 Pro対応のゲームリストページには、Proにすることで何が変わるか具体的には書いてないんですよね。「エンハンス(強化)される内容の詳細・時期については、発売元会社にお問い合わせください」とだけ書いてあります。
あ、このページ、Rezも載ってないですね。
情報がまとまっていないのが辛いところですね。
で、どっちを買えばいいの?
PS4 Proと以前のPS4の価格差は約1万5000円ですか。
その価値はありますか?
ありまぁす!
これだけクオリティの差があるなら文句なしに買いですね。
PS VRを買ってしまったらProしかないですね。だってもうPS VRに5万円かけちゃってるわけですよ(笑)。
10万円と11万円ならたいして変わらないですからね。PS4 Proに対応したVRゲームもたくさん出てますし、まだPS4を買ってない人はPro一択ですね。
PS VRと以前のPS4を一緒に買っちゃった人がかわいそうになるくらいだよね。
なんで発売日合わせなかったんだろう。PS VRのためにPS4買い揃えちゃった人もいるはずですよね。ドワンゴVR部の記事を読んでくれた人はもう買っているんじゃないでしょうか。
私はまさにそうですからね! これはソニーさんの陰謀ですよ! ソニーさんは責任を持って下取りキャンペーンをですね!
greenspaさん……。
恨みがこもってますね。
逆にいっそPS4 Proは触らないほうが、違いがわからないままでいられて幸せかもしれない(笑)。
一度体験しちゃうとPro買いますよね。
ただ、お父さんに1万5000円余計に払ってもらえるような説得材料が乏しい感じですね、現時点では。
Proをもっと売りたいなら、どのゲームがどう変わるのかの情報が分かりやすくまとまっていれば……と思っちゃいます。
やっぱり体感して比較しないと分からないので、2台買えばいいんですよ! 2台買えば!
さすがgreenspaさんや!
すごい結論来ましたね(笑)。ドワンゴVR部では今後も多種多様なVRゲームをプレイしていきます! お楽しみに!