いま読まれている記事

PS VRを前日Getする役得で、仮想空間で仕事から現実逃避していたドワンゴVR部社員に座談会させてみた

article-thumbnail-psvr_dwango

1

2

VRで酔わせない対策はあるのか?

こういうVRで酔わせない方法って、もうある程度対策は見つかってるんですか。

定番は既にあるんですよ。また、ちょっと細かい話をしていいですか?

はい。

例えば、真正面しか見せないようにするだけで、だいぶ違うんです。だから、例えば移動速度にあわせて周辺がだんだん暗くなるようにしてしまうんですよ。例えば、早く移動するときにはトンネルのように周辺が見えなくなるとかね。これは周辺減光【※】という手法なんですけど。
『Scavengers Odyssey』は、この周辺減光が本当に自然ですね。

※周辺減光
画面の周辺部に行くに従って光量が減り、暗くなる性質のこと。画面の中央に視線を誘導する効果がある。

プレイしているとき、まったく気づかなかったです。

他人がプレイしているのをモニターで見ていて、初めて気づくくらいだよね。「あ、今ジャンプした瞬間にスーッと暗くなったぞ」とか。

0時の配信解禁を待ちながら座談会をするVR部。
0時の配信解禁を待ちながら座談会をするVR部。

 

このゲームはマップ構造もそうなっていて、行き先の方向だけ明るくなっているんですよ。定番デザインなんだけど、つくりが丁寧ですね。

あと、不快になる要素をかなり減らしてるよね。

それも丁寧なところですよね。
例えば、「ここまでは近づいてほしくない」というパーソナルスペースが人間にはあるのが分かっているんですが、そこには入らないように作られています。

えっと、ゲームでそんなことを気にするのはあまり聞いたことないんですが、VRでは大事なんですか?

ええ。
例えば、大小の多数の三角錘が視界いっぱいにクルクル回っている場面があるじゃないですか。こういうとき、普通のゲームだとどうしても目のほうに近づいてくる演出をしちゃうんですけど、目の前にとがっている面が近づいてくるのって、本能的に怖くて、VRでは不快すぎるんです。

たしかに。

もうホラーゲームとか、ここは注意深くやらないとまずいですよ、ほんとに。
でも、この作品では画面上の三角錘は平行または遠ざかる方向にしか動かないうえに、目の前数十cmには1つも存在しない。

ロボットのコックピットの中という設定もよく考えてるよね。敵がこっちに向かってぶつかってきても、コックピットにしか当たらないから。

直接、危害を受けることにはならないんですね。

そうそう。他にも、ゲームの最初のほうに隕石がぶつかる演出があるんですけど、「今から隕石がぶつかりますよ」という警告をして、プレイヤーのかなり手前でゴツンとぶつけてるんです。
あれは冒頭で、「あなたは安全ですよ、あなたの目の前には何も来ませんよ」と安心感を与える意図があるんだと思います。

あと、コックピット周りで、上下左右にちゃんと機体の骨格が視界に映り込むようになっているのが上手かった。

これがないと酔いますからね。これがあるのとないのとでは雲泥の差です。酔いの軽減にも役立っていますし、骨格内部では絶対に危険なことが起こらないようになっている。これも「HMDをかぶっている間はあなたに直接危害を加えるようなことは起こりませんよ」というメッセージになってるんです。

なんか、VRって、これまでのゲームではあまり考慮しないような部分を考えなきゃいけないんですね……。

PS VRを前日Getする役得で、仮想空間で仕事から現実逃避していたドワンゴVR部社員に座談会させてみた_001

 

他のVR機器に興味を持った人には?

あと、最後に聞きたいんですが、PS VR以外の他のVRゲームに興味を持つ人もいると思うんですが、その辺って初心者にはどうなんですか。さっきの話を聞いてるとヤバそうですけど。

ツボにハマったときの体験としては、PS VRはおそらくPCのVRに勝てないんですよ。グラフィックス品質もそうですし、PS VRでは部屋中を歩いたりして遊ぶことはできないので。ただそのためには、さっきも言ったような面倒なセットアップが必要です。
しかも、PS VRは電源を入れておけばどのソフトもとりあえずちゃんと動きます。

他のVR機器だと、ソフトが動かなかったりするんですか(笑)!?

他のVRハードだとゲームが動くかは賭けの部分も正直あります。まず起動するかが賭け。10本買ったら1本動かないくらいのイメージですね。

……。

古いドライバだったり、Oculus Rift向けとHTC Vive向けがごちゃ混ぜになってたり、若干フレーム落ちしてるなと思いながら遊んだりすることもあります。「動かなくはないんだけど、うーん……」と言いながら。

私が経験したひどいゲームだと、HTC Vive対応と書いてあるのにコントローラーが対応していなくて何もプレイできずに終わるということがありました。

なんか、色々な人が「VRなんて本当に来るのかね?」と言ってた理由が分かったような……。

その点、PS VRではソニーの審査は経ているのである程度のクオリティは保たれていますよね。クソゲーをやってVRに幻滅するのはもったいないですから、初心者にはオススメです。

その安心感はありますよね。コンピュータに詳しい人なら、PCで始めるのは悪くないですけど、まずはPS VRをやってもらうのが間違いないですね。

まあ、代わりに、クソゲーを発掘する楽しみがなくなってしまうんですけどね(笑)。

なるほど(笑)。
ありがとうございました。いやあ、『PlayStation VR WORLDS』だけでも、色々と出てきますね。じゃあ、ここからは0時からリリースされる新作タイトルを、ガンガン「VR部」と一緒にプレイして、どんどんレビューしていきましょうか。記事は出来上がった順から出していきます!

夜中に美少女に家庭教師を教えるゲームこと『サマーレッスン』で遊ぶ編集部員
夜中に美少女に家庭教師を教えるゲームこと『サマーレッスン』【※】で遊ぶ編集部員

※『サマーレッスン』
バンダイナムコエンターテインメントが10月13日に発売したPS VR用タイトル。プレイヤーが女子高生の家庭教師となり、夏の終わりの7日間を共に過ごすことを繰り返す。教えるレッスンの内容によって成長の方向性が変わっていく育成ゲーム。

PSVR関連記事&サイト:
「PS4 Pro」×「Rez」=即昇天!ドワンゴVR部「このタイミングでのリリースはソニーの陰謀」
VRの中で死にたい……傑作『Rez Infinite』は誰も体験したことのない “電子ドラッグ”だった【ドワンゴVR部体験レポ】
「アイマスは現実、ミクは理想」ドワンゴVR部がガチで分析するVRアイドルゲームの最前線
プレイ時間30分で味わえるVR開発の最先端 話題作『バットマン:アーカム VR』の到達点を語ろう【ドワンゴVR部体験レポ】
【サマーレッスン爆速レビュー】パンツを覗き込むのに成功したぜ! JKをカテキョする大注目VRゲームをドワンゴVR部が語り尽くす!
PlayStation VRまとめwiki

1

2

この記事に関するタグ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ