レビュー集積サイトMetacriticは、9回目となる年間パブリッシャーランキングを発表した。ランキングは前年に12本以上の新作ゲームを発売した大手部門と、12本未満の中堅部門に別れており、カプコンが2018年にもっとも高いレビュー評価を得た大手パブリッシャーに選ばれた。人気シリーズの最新作『モンスターハンター:ワールド』の貢献が大きく、前回の5位から大きな躍進となった。
カプコンが2018年に発売した単一タイトルは14作品。Metacriticの平均スコアは79.3点だった。中でも単一タイトルとしては初となる1000万本のセールスを達成し、同社の歴史上でもっとも売れたゲームとなった『モンスターハンター:ワールド』の評価が高く、90点というハイスコアを記録した。また、87点を記録した『ストリートファイターV: アーケードエディション』の存在感も大きい。2016年に発売された初版の77点から大きくスコアを伸ばしている。
好調なのはMetacriticによるレビュー評価だけではない。カプコンは4日、2019年3月期第3四半期連結業績を発表した。前年同期から売上高が28.3パーセント増、営業利益が92.0パーセント増と、コンシューマ部門の成長により第2四半期に続いてすべての利益項目で過去最高益を達成した。前述した『モンスターハンター:ワールド』のほか、『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』や『ロックマン11 運命の歯車!!』が順調に推移したことが功を奏したと、同社は報告している。
『モンスターハンター』シリーズについては、Nintendo Switch向けに海外で発売された『モンスターハンターダブルクロス』が安定した人気に支えられ順調に伸長するなど、業績向上のけん引役を果たしたことにも触れられている。このほか、HDリマスター版としてマルチプラットフォームでリリースされた『鬼武者』も堅調な出足となったとしている。
なお、先月末にPlayStation4/Xbox One/Windows向けに発売されたリメイク版『バイオハザード RE:2』も、Metacriticにて90点(記事執筆現在)という高評価を得ており、カプコンのさらなる躍進に大きく貢献することが予想される。
ライター/Ritsuko Kawai