PLAYISMは、ディストピア社会のリアリティショーを題材にした2D横スクロールアクションゲーム『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』を、1月30日に配信すると発表した。プラットフォームはSteam。価格は1520円となる。なお、Nintendo Switch版が2020年内に発売予定となっている。
『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』は、チェコの同名インディー開発スタジオによる2D横スクロールアクションゲーム。チェコはかつて現実の歴史においてソビエト連邦の支配下にあった過去があり、本作はそんな背景を思わせるように全体主義や政治的要素をシニカルでブラックに風刺しているのが特徴だ。
ゲームの舞台は全体主義政府によって壁で分断された社会。そこでは政府主催による命がけの亡命リアリティーショーを放送しており、主人公はその壁を越えて家族に再会するためリアリティーショーに望む赤毛の男となっている。
しかしこの男、どうにも間が抜けており、過酷なリアリティーショーに参加するわりには悲壮感をあまり感じさせない。プレイヤーの取るアクションによって他人を犠牲して進むこともできるのだが、飄々と受けとめており、自身の境遇にも呑気な部分を垣間見せる。
ゲームは『プリンス・オブ・ペルシャ』に影響を受けている。ゲームのステージそのものがリアリティショーの一部という設定なので、ときどき、このステージを管理するため監視している人間や、時々はステージと外の世界と境界線を見ることができる。
またゲームはブラックユーモアに満ちており、主人公がさまざまな方法で死ぬアニメーションがたくさん用意されている。パズルの解き方次第ではエンディングが分岐するというので、いろいろな解法を探してみるのがいいのかもしれない。はたして壁を越えた自由の先は何が待っているのか、その目で確かめてみよう。
ライター/福山幸司