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作曲家の下村陽子氏が『キングダム ハーツ』『FF15』『LIVE A LIVE』について語るインタビューがスクウェア・エニックス公式サイトにて公開。英国アカデミー賞「フェローシップ賞」を受賞した下村氏が、これまでの業績を振り返る

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5月20日(火)、さまざまな名作タイトルの楽曲を手がけてきた下村陽子がBAFTAの英国アカデミー賞「フェローシップ賞」を受賞した件について、過去に携わってきた作品に対する思いを語るインタビュー記事が海外向けのスクウェア・エニックス公式サイトにて公開された。

下村陽子氏は、インタビューの中で自身も楽曲を手がけた『キングダム ハーツ』『ファイナルファンタジーXV(以下、FF15)』などの作品群について想い出を語っている。

フェローシップ賞を受賞した件について、下村氏は「何かの間違いではと驚きつつも、「言葉にならないくらいうれしかった」と語り、ゲーム業界の作曲家の認知度が上がってきていると感じますか?という質問に対しては、自身が仕事を始めた時には、何をやっているのか理解してもらうのが難しかったとコメントした。現在は社会的にも受け入れられていて、世間の状況が変わったと感じているようで、幼少期から音楽が好きであったと想い出を語っている。

最初は学生時代にファミコンを入手し『スーパーマリオブラザーズ』の音楽に感動を覚え「これが仕事になるんだ」と意識し始めた下村氏は、大学卒業の際に届いていたカプコンの求人を見つけて応募。新卒として採用されて音楽制作の仕事を始めたという。

スクウェア・エニックスで最初に楽曲を手がけたのは『LIVE A LIVE(ライブ・ア・ライブ)』で、さまざまな時代や音楽スタイルが交差する作品に合った音楽を作るのは難しかったと吐露。楽しんで作っていたとコメントした。

『キングダム ハーツ』の制作に招かれた際は、求められている方向性とディズニーというブランドとのギャップに驚きつつも、自分の個性を出そうとはあまり思わず、「このディズニー作品のファンとして、これがふさわしい音楽か?」という視点で作曲に取り組んだという。

また、下村氏は『FF15』に関して『キングダム ハーツ』と似たアプローチだったと振り返る。制作時には多数の美術資料を閲覧し、世界設定を把握したうえで「このシーンに合う楽曲をお願いしたい」と簡単な指示も受けていたと語った。

下村氏は大阪音楽大学を卒業後、カプコンで『ストリートファイターII』などの作品に携わり、1993年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)へ転職。『ライブ・ア・ライブ』をはじめ、『スーパーマリオRPG』『キングダム ハーツ』など数多くの作品の楽曲を手がけている。

ライター
MOTHER2でひらがなを覚えてゲームと共に育つ。 国内外問わず、キャラメイクしたりシナリオが分岐するTRPGのようなゲームが好き。 Divinity: Original Sin 2の有志翻訳に参加。 ゴーストオブツシマの舞台となった対馬のガイドもしている。 Xアカウント(旧Twitter)@Tsushimahiro23

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