みなさまは、「RPGのバトル」に一体何を求めるでしょうか……?
爽快感のあるアクション? じっくり考えられるターン制? 動かしているだけで楽しい美麗なキャラモデル? 超洗練されたカッコいいUI? 戦ってるだけでノリノリになっちゃう戦闘BGM?
おそらく、RPGが好きな人の数だけ十人十色の「好きなバトル」の理想形があるのでしょう。そしてそんな「RPGのバトル」において、直近で面白い試みをしようとしているタイトルがあります。
それがこの『崩壊:スターレイル』!
『崩壊3rd』や『原神』でお馴染みのHoYoverseが送る『崩壊』シリーズの最新作にして、なんと超ガッツリとした「ターン制バトルのRPG」なのです。日本国内ではターン制RPGからアクションRPGにシフトしていく大型タイトルも多い中、まさかのHoYoverseがターン制RPGでRPG業界に殴り込み!
『崩壊3rd』や『原神』などで培われた超絶キャラモデルやアニメーション技術が余すことなく注ぎ込まれた上で、それをターン制RPGとして遊べるのだから……これはもう楽しみなタイトルです。
そして、『崩壊3rd』の脚本家・プロデューサーを担当し、現在『崩壊:スターレイル』のプロデューサーを務めているHoYoverseのDavid Jiang氏からある時、電ファミニコゲーマー宛にこんな手紙が届いたそうです。
「この『崩壊:スターレイル』という作品は、『ペルソナ』シリーズにとても影響を受けたタイトルです。『ペルソナ』シリーズ内におけるターン制バトルシステムの継承と革新は、多くのRPGの中でも特に尊敬しています。そして個人的にも『ペルソナ』シリーズが大好きですので、ぜひアトラスの橋野桂さんに一度お話を伺ってみたいです。」
(※筆者の意訳が含まれています。全文載せるともっと熱い内容です。)
━━そんな流れでこの熱いファンレターからHoYoverseのDavid氏と、『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』や現在『PROJECT Re FANTASY』のディレクターを務めているアトラス橋野桂氏の対談が実現してしまったのです! これぞ奇跡の対談!
まさに時代の最先端を突っ走る「ターン制RPG」を作り上げてきたおふたり。そんなおふたりが語るターン制RPGの魅力と、これからの未来。
『ペルソナ』シリーズは『崩壊:スターレイル』にどんなインスピレーションをもたらしたか? 橋野氏が作り上げた「ターン制バトル」はこのタイトルにどんな影響を与えたのか?
さらにそこから発展し、おふたりのゲームの作り方にもガッツリ迫ったインタビューとなっています。そもそも『崩壊:スターレイル』などに登場するHoYoverse作品の魅力的なキャラクターはどうやって作り上げられているのか? どんな風にシナリオを作り上げていっているのか?
一方橋野氏は『ペルソナ』シリーズのキャラクターをどうやって生み出しているのか? その時の時代性やカルチャーをふんだんに盛り込んだ作風は、一体どこから生まれてくるのか? そして橋野氏が語る、『ペルソナ3』から『ペルソナ5』を通してプレイヤーに伝えたかったこととは……?
橋野氏が作り上げてきたゲームの裏話はもちろんのこと、日本国内では中々語られる機会のなかった「HoYoverseのゲームの作り方」にかなり迫った内容の対談です。『崩壊』シリーズファンの人、特に必見です!
『崩壊:スターレイル』と『ペルソナ5』がバトルのテンポを切るターン制バトルに「臨場感」を生み出せたのはなぜ?
──さっそく対談に入らせていただきたいんですが、まずDavidさんが橋野さんの作品から影響を受けた部分、リスペクトしている部分をお聞きできればと思います。
David氏:
一番影響を受けたのは間違いなく『ペルソナ5』ですね。私は多分150時間以上はプレイしました。『崩壊:スターレイル』の制作チーム内にもすごくファンが多いんです!
実は、『崩壊:スターレイル』のチームメンバーの多くは「ペルソナ」シリーズをプレイしています。アトラス、そして橋野さんの作品の常に進化し続けるスタイルに対してとても感心しております。
しかも毎回毎回、前作より優秀な作品を送り出しています。
『ペルソナ5』は私達チームメンバーとしても、これまでの『ペルソナ』シリーズの集大成の作品だと感じました。ストーリー、キャラクターの関係性、バトルの操作性……それら全てを含めて更に高みを目指し、自分自身を越えるアトラスと橋野さんの精神をリスペクトしています!
それ以外でも、本作の楽曲が大好きです!よく仕事の作業BGMにしています。とても仕事のやる気がでますね(笑)。
橋野氏:
謝謝! 謝謝ですね……!
David氏:
こちらこそ素晴らしいゲームをありがとうございます!
そこから2019年くらいに、「『崩壊』シリーズに新しい方向性の作品を作ろう」という企画が立ち上がり始めました。これが『崩壊:スターレイル』の企画の始まりですね。そこでターン制RPGを作ることに決めたのは、やはり『ペルソナ5』に受けた影響が大きかったです。
グラフィックの完成度やゲーム全体の没入感、そういった全ての部分で『ペルソナ5』が「自分たちがターン制RPGを作る上での目標」になってくれたんです。加えて、「売り上げやユーザーの反応などの観点から考えて、本当にターン制RPGは受け入れられるのだろうか?」という企画段階での不安も、『ペルソナ5』の実績が払拭してくれました。
David氏:
本作が特にインスパイアされたのは、『ペルソナ5』の「没入感」ですね。『崩壊:スターレイル』の初めてのクローズドβテストは2021年に実施していたのですが、当時のユーザーアンケートで多かったのが「没入感がイマイチだった」という声でした。
そこでもう一度改めて『ペルソナ5』などのシリーズ作品をプレイし直して、NPCやゲーム内のフィールドの作り方を検討し直しました。現在の『崩壊:スターレイル』の完成度の高さを実現できたのは、『ペルソナ5』から得ることが大いにあった結果だと思います。
──ちょっと橋野さんに補足として説明させていただきますと、『崩壊:スターレイル』はとても大きな規模でグローバルに展開されるタイトルでありながらも、「ターン制バトルのRPG」を真正面から作ろうとしているのがかなり挑戦的で面白いタイトルなのではないかと感じています。
橋野氏:
なるほど。ちょっとDavidさんにぶっちゃけ聞いてみたいんですが、「『ペルソナ5』の没入感」って具体的にどの辺が良かったですか?
たぶん『崩壊:スターレイル』での工夫や比較点はいろいろあったと思うんですが……
David氏:
主に世界観の作り方、フィールドの探索における没入感が素晴らしかったですね。
『ペルソナ5』は主に東京の街や学校などをフィールドとしていましたが、「東京のリアルな街並み」や「東京に暮らしている人々」の存在をリアルに感じ取れるような表現にすさまじい没入感を覚えていました。本当にゲームの中で人々が生きているような感覚があったんですよね。
現実世界を舞台にした設定の中で、個性的で目が離せさせないキャラクターたちを演じつつ、夢のような「怪盗」の力を手に入れて、芸術的に現実世界の問題を議論する。そして、旅の中で自分に対する再発見と反省を繰り返す……それらすべてが『ペルソナ5』の没入感を構成した要因だと思います。
橋野氏:
いやぁ、ありがとうございます。嬉しいですね。
橋野氏:
「没入感」の話でもうひとつDavidさんにお聞きしてみたいのですが……正直、ターン制バトルって没入感はありますか?
企画段階から『ペルソナ5』を参考にしていただいたのはとても光栄なんですが、やっぱりターン制バトルは没入感というより、連続的なゲームの流れを切ってしまうような要素だと思います。そこで没入感を意識している『崩壊:スターレイル』で、それでもターン制バトルを採用した理由はもう少し詳しくお聞きしてみたいですね。
David氏:
『崩壊:スターレイル』でターン制バトルを採用した理由は、没入感とはちょっと別のところにあるんです。そもそも最初の企画段階で「ターン制バトルのRPGにしよう」と決まっていました。
その理由として、『崩壊3rd』で多くのリアルタイムアクションが好きなユーザーにHoYoverse作品の魅力を感じていただけたかと思いますが……我々はひとつのジャンルにこだわらず、さらに異なるジャンル、豊富な体験と選択肢をユーザーにお届けし、より多くのユーザーにHoYoverseの作品を遊んでいただくことを目標としています。ターン制のRPGは、もっともクラシックなゲームジャンルのひとつとして、もちろん我々がチャレンジしたい目標です。
ユーザーからすれば、アクションゲームは「初心者に優しくない」「操作が求められる」などの特徴があり、一概に万人受けとは言いきれません。ターン制RPGの場合は、繊細に戦略を立てることがその楽しみであり、その思考と勝利がもたらした快感は、独特な魅力があります。
上記の理由もありまして、企画を立てた段階から「少し軽めに触れる&運営型タイトル」という方針を固めて、『崩壊:スターレイル』をターン制バトルのRPGとして作っていきました。
あくまで私の視点ですが、HoYoverseは自社の位置づけとして、単なるゲーム会社ではなく、「エンターテイメントを提供するテクノロジー会社」だと捉えています。ですので、『崩壊3rd』のアクション性にあまりハマれなかった人も含めた、より広い範囲のユーザーに異なるエンターテインメントの選択肢を提供する……という狙いが『崩壊:スターレイル』の企画の始まりだったりします。
David氏:
そして「ゲームの没入感」というと、ユーザーの操作がそのままゲーム内に反映されるインタラクティブ性……などが挙げられますが、その「没入感の提供の仕方」に関してもゲームの枠組みに囚われない色々な方法があると考えています。
たとえば、映画やアニメを鑑賞している時でも、作中の世界観や映像美が完成されていれば、ただ見ているだけでもかなりの没入感を感じられたり、その作品の世界に入り込むことはできると思います。
そこで「ターン制RPGの没入感」を実現するにあたって、アクションRPGの「キャラクターを自分で動かせる」ようなゲーム寄りの没入感ではなく、「その作品の世界に引き込まれる」映画やアニメ寄りの没入感を目指しました。
それらを踏まえた上で、『崩壊:スターレイル』にはもうひとつの大きなコンセプトがあります。それが「ゲームとしてプレイすることができる、連続アニメ作品」というものです。HoYoverseの作品は現在、およそ1月半に1回のペースで大きなバージョンアップをしており、プレイヤーの方には連続ドラマやアニメの半クールくらいのテンポで新たなコンテンツや追加ストーリーをお見せできます。
そしてここまで紹介した激しい操作を要求しないターン制バトルの敷居の低さや、アニメや映画に近い没入感を総合して、これまであまりゲームをプレイしてこなかった……要はゲームよりもアニメや映画が好きだったユーザーの方にも『崩壊:スターレイル』は手に取っていただけるような作品になっていると思います!
長くなってしまいましたが、今作が「没入感」と「ターン制バトル」の両立を目指したことにはこんな背景があったりします(笑)。
橋野氏:
なるほど、ありがとうございます。
これまでのRPGの歴史の中で、ターン制バトルを採用していた作品が、臨場感を向上させるためにプレイヤーにとってアクティブなアクションシーンに置き換わった事例はたくさんあると思います。ただ、私としては、ターン制バトルは「カットシーンの構成の中のひとつ」として組み込むような演出ができれば古いシステムになってしまうことはないと考えています。
見せるべきシーンは見せて、見せたくないシーンは見せない……要は、アニメーションや漫画のシーンの切り貼りの手法をゲームのバトルに持ち込める手法のひとつだと考えると、RPGにおける「ターン制バトル」は今後も進化を続けていけるシステムだと思います。ですので、私たちが『ペルソナ5』を制作する際は、ターン制バトルを採用することに全く躊躇はしませんでした。
橋野氏:
とはいえ、「ターン制」がバトル全体のテンポ感を切ってしまうものであることは考慮していたので、『ペルソナ5』でもできるだけ臨場感を損ねないような操作性は意識しました。たとえば、ワンボタンですぐに攻撃やペルソナ召喚といったアクションに移れるようになっていたりする箇所ですね。あれはかなり工夫を凝らしました。
私も『崩壊:スターレイル』のプレイ映像を拝見させていただいたのですが、かなりバトルにおけるテンポ感や臨場感を意識した上で「流れるような演出のターン制バトル」を実現しているところに感心しました。すごいです。
David氏:
ありがとうございます!!
ターン制RPGとアクションRPGの違いは「サッカーと野球の違い」?
──先ほど橋野さんもおっしゃられたように、やはりターン制バトルだと、どうしてもテンポ感や流れるようなゲームの手触りが切られてしまうようなところはあると思います。
『ペルソナ5』では「ワンボタンでアクションに移行できる」といった工夫があったようですが、ターン制RPGにおけるバトルの演出を向上させるために具体的にどういった点を工夫したのかをもう少し詳しくお聞きしてみたいです。
橋野氏:
具体的にシステムとしてどうやって作っていったのかはちょっと思い出せない部分もあるんですが……最終的には「納得性」なのかなと思います。
たとえば、プレイヤーがバトル開始前に「こういう戦闘の状況なら、ターン制バトルじゃなくてアクションで押し切った方が気持ち良いのに」と思ってしまうと、そのバトルは「ただテンポの悪いバトル」になってしまいます。
『ペルソナ5』の場合はシンボルエンカウントの敵と距離をとって、敵の正体を暴いてエンカウントし、パーティー制でバトルに挑みます。
いまからどんな敵と、どうやって戦うのか。その「戦い方の設定」に納得性が必要なんです。たとえばアクション映画でも、強大な敵やライバルが登場した時にカット割りや時間の流れが変わったりしますよね。じっくりとその相手に向き合う瞬間が生まれるわけです。
橋野氏:
そのカット割りや時間の流れが変わる瞬間をRPGに落とし込むことで、「ターン制バトルである納得性」をビジュアル面から持たせるようにしています。そこにバトル中のキャラ同士のかけ合いやバトル開始前後のストーリーを加えていき、戦闘が終了して緊張が解けると、自由に動き回れるフィールドに戻ってくる。
バトル中だけでなく開始前や終了後も含めてゲーム全体にメリハリを生み出し、ターン制バトルを通してひとつの物語や文脈を構築していくような感じを意識して作っていますね。
David氏:
橋野さんのおっしゃる通りで、ターン制RPGにはやはりターン制を採用していることの納得性が必要だと思います。『崩壊:スターレイル』においても、「フィールドの探索からバトルシーンに切り替わる場面転換」や「キャラクターの行動順が回ってきた時のカメラワークの動き」などの部分は、制作中にすごく苦労しました……(笑)。
橋野氏:
私の中では、ターン制RPGとアクションRPGの違いをスポーツにおける「サッカーと野球の違い」だと考えて自分を納得させる時があります(笑)。
常にプレーが連続し続けるサッカーに比べて、野球は臨場感がない……とは言わないじゃないですか。野球は攻撃と防御のターンがしっかりと別れていて、スリーアウトでチェンジするといったルールが定められている。
当然サッカーに比べたら野球のプレーの間にはそれぞれ中断があるけれど、ルールやターンの切り替わりをしっかり把握すれば、攻守の切り替えごとにも「どういう作戦が練られているのか」といった面白さも感じることができます。
もちろんサッカーにはサッカーの面白さがあり、野球は野球でまた違った面白さがある。たった一発で大逆転も起こり得るわけで、私がアクションRPGとターン制RPGの違いを考える時には、この「サッカーと野球の面白さの違い」をよく例に挙げますね。
David氏:
「ターン制バトルはシステムとしてやや古い」という声は一部で上がっていたりするのですが、私としてはターン制バトルにはまだまだポテンシャルがあると感じています。私はアクションRPGの『崩壊3rd』でもプロデューサーを担当していたのですが、実際にアクションを作る中で判明した問題のひとつが「キャラのHPというステータスにあまり意味がない」ということでした。
極論になってしまいますが、アクションRPGではプレイヤーのスキルさえ高ければHPは全然削られません。そうなってしまうと、敵からの攻撃を防ぐ防御バフやHPの回復もあまり意味を成さなくなってしまいます。
一方、ターン制バトルであれば、その「HPやバフの管理」といった戦略的な楽しさをプレイヤー自身のプレイスキルに左右させられすぎずに公平に用意することができます。
そういった「戦略を組み立てる楽しさ」はターン制バトルだからこそ作り出せる部分だと考えていますし、まだまだターン制バトルのポテンシャルはあると思います。
ここでひとつ開発秘話的なエピソードを話しますが、やはり開発初期の段階では、チームメンバーのうちでもターン制で本当に認めてもらえるのか……という心配はちょっとありました(笑)。でも一般ユーザーの方に向けたβテストを実施するうちに、ユーザーからは問題なく受け入れてもらえることがわかったので、この道を歩んでいく自信が付きました。
HoYoverseの超魅力的なキャラクターはどうやって生み出されているのか!?
──続いては橋野さんとDavidさんそれぞれに、ストーリー上のキャラクターの描き方をお聞きできればと思います。どうやってキャラクターを魅力的に描いているのか……という点をまず橋野さんにお聞きしたいです。
橋野氏:
『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』の場合は、まず主人公から作りました。そして、「主人公はどういう問題を抱えていて、最終的にどこに辿り着かなければいけないのか」を最初に設定します。ただ、主人公ひとりの力ではやはり最終的に辿り着くべき場所には到達できません。
そこに「どういうキャラクターが主人公の周りに立ち、支えなければいけないのか?」について考えながら、仲間のキャラクターを配置していく形になります。
まず最初に主人公の傍にいる男の子や女の子を配置して、そこからどんどん増えていって最終的に7~8人くらいでパーティーがいっぱいになります。なので、ぶっちゃけキャラ配置はお約束な感じではあるんですけどね……(笑)。
橋野氏:
そしてキャラクターを描く上で明確に意識していることとして、やはり「プレイヤーに主人公と同一化してもらう」という点はありますね。プレイヤーには主人公を通して葛藤してもらったり、悩んだりしてもらわなきゃいけません。
そして仲間はその主人公を支える人間たちであるからこそ、同じく葛藤やちょっと人に言うには恥ずかしいような悩みを抱えていたりします。仲間も「主人公=自分と同じ人間なんだ」とプレイヤーの方に思ってもらえるように、人間味のあるエピソードを肉付けしていく形で作り上げていますね。
David氏:
HoYoverseが作っているゲームは「キャラクター」をすごく重要視しています。そしてHoYoverseのシナリオライターたちは、常に「それぞれのキャラクターがその世界で生きているように描くこと」を意識しています。
自分たちがキャラクターを勝手に動かすのではなく、シナリオライターはあくまでその世界の中に生きているキャラクターの行動や発生した出来事を記録する、「書記」のような係である……ということを重視しています。HoYoverseの方針としては、ライターのさじ加減で本来そのキャラクターがしないような行動を勝手にさせてしまうようなことは、絶対にあってはいけないと考えています。
ただ、やっぱりキャラクターには「本当に実在しそうな人間味」があってほしいとも考えているので、やはり自分の周囲にいる人間を参考にしてキャラクターを作り上げることもあります。
たとえば『崩壊:スターレイル』には麻雀が好きな「青雀(セイジャク)」というキャラクターがいるのですが、そのキャラを作り上げるにあたって、周囲の麻雀が好きな人を観察して「麻雀が好きな人は日常的にどんな行動をするのか」、「麻雀が好きな人は逆に何が嫌いなのか」といった特徴などをキャラクターに落とし込んだりします(笑)。
橋野氏:
もしかしてゲーム内で麻雀ができるんでしょうか……!?
David氏:
いえ、残念ながらまだゲーム内に麻雀は実装できていないのですが……(笑)。
その代わりと言ってはなんですが、青雀は麻雀の牌そのものを武器にしていたり、スキルにも麻雀の役を揃えたりするようなものが用意されたりしています。麻雀要素はしっかりキャラクターの性能に反映させていますね。