iOSの定額制ゲームサービス『Apple Arcade』の初期タイトルをまとめて紹介する記事の第三回。
最後となる今回は「ストラテジー」と、「レーシング」「スポーツ」「カジュアル」「ファミリー」「単語」といった、対象ゲームが少ない”その他”のカテゴリの作品、計24作品を紹介したい。
なお、言い忘れていたが、Apple Arcadeは初月無料となっている。
よって利用を開始してから1ヶ月以内に解約すれば、料金はかからない。
解約方法は「設定」アプリの一番上に表示されるユーザー名の部分をタップし、「サブスクリプション」という項目を選択。
すると「Apple Arcade」の項目があり、無料期間中なら「無料トライアルをキャンセルする」のボタンがあるはずだ。
キャンセルしなかった場合、1ヶ月後に自動で600円が徴収される。
更新日もその画面で確認できるので、一度見ておくと良いだろう。
「アクション」と「ロールプレイング」を扱った第一回の記事はこちらを、「アドベンチャー」と「パズル」を扱った第二回の記事はこちらをご覧頂きたい。
※データは2019/9/28時点。ジャンルはApple Arcadeの表記に準じています。
※特に明記がなくても、ほとんどのゲームはコントローラーに対応しています。(MFiコントローラーか、iOS13で利用可能になったPS4とXBox Oneのワイヤレスコントローラー)
文/カムライターオ
ストラテジー
『Mini Motorways』
都市を走る道路を描きましょう
開発:Dinosaur Polo Club
ストラテジー、日本語対応、202MB、横画面、注目作
道路網を建設して、交通の流れを維持し、変化する需要を満たし、都市の交通問題を解消しよう。
『Mini Metro』のメーカーの新作。ランダムに出てくる家と会社を、往来する車ができるだけ渋滞しないように道で繋いでいく。鉄道を作っていたMini Metroとは異なる戦略が必要。
『Outlanders』
100%オーガニックなタウンビルダー
開発:Pomelo Games
ストラテジー、日本語対応、438MB、縦画面
資源のバランスを取りながら町を繁栄に導く、チャーミングな開発シミュレーション。
戦闘のない『Age of Empire』、2D版の『Valhalla Hills』といった感じのリアルタイム開発ゲーム。資源や食料を集め、家や施設を作り、制限時間内に条件を満たしてステージクリアする。
『Red Reign』
大きな軍隊 – 巧妙な戦略
開発:Ninja Kiwi
ストラテジー、日本語対応、341MB、横画面
『Bloons TD』のメーカーによるリアルタイム戦略ゲーム。砦を確保したり軍隊を編成して勝利を目指しましょう。
時間経過で溜まる資源で兵士を雇い、敵の砦に突撃させるRTS。一般兵士のみの『League of Legends』、進行路が複数ある見下ろし型の『にゃんこ大戦争』といった感じのゲーム。ソロプレイも可能だが、オンライン対戦がメイン。
『ステラー・コマンダーズ』
マルチプレイヤーリアルタイム戦略ゲーム
開発:The Blindflug
ストラテジー、日本語対応、761MB、縦画面
近未来のユニットや弾道ミサイルで対戦相手を破壊し、惑星を制圧するリアルタイム1vs1戦略ゲーム。
最終核戦争RTS『First Strike』をオンライン対戦ゲームにしたような作品。惑星上の領地を装甲車で占領し、敵領地は戦車で制圧するか、弾道ミサイルで破壊する。対戦のみ。
『Don’t Bug Me!』
タワーディフェンスのリソースゲーム。
開発:Frosty Pop
ストラテジー、日本語対応、228MB、横画面
リソース管理、タワーディフェンス、1人称、その仕組みを簡素化してアーケード型にしたゲーム。
敵が来る方向に迎撃砲台を作りつつ、自身で射撃も行って敵を撃退するディフェンスゲーム。砲台は短時間で壊れてしまうので、置きまくることはできない。
『King’s League II』
誘惑、鍛錬、そして戦闘!
開発:Kurechii
ストラテジー、日本語対応、1.8GB、横画面
様々なクラスのキャラクターを勧誘、鍛錬、そして管理し、知力と栄光の戦術バトルに挑もう。
武闘大会を勝ち抜きながら、クエストや領地の拡大を行って収入を増やし、訓練でステータスを上げていく。それらを簡易的にまとめたゲーム。ストーリーモードがある。
『Spaceland』
ハイペースSF戦術ゲーム
開発:Tortuga Team
ストラテジー、日本語対応、347MB、横画面
古典的名作のスピリットを受けて作られたターン制SRPG。謎の惑星に着陸し、ミュータントと対決する。
短めのステージを攻略していく、SFストーリーで銃撃戦のSRPG。インターフェイスが良くて遊びやすい。
『Overland』
黙示録的なロードトリップ
開発:Finji
ストラテジー、日本語対応、1.2GB、横画面、注目作
終末の世界でのターンベース型サバイバルゲーム。車に乗って北米を横断する生存者の一団を導こう。
ゴミ箱や乗り捨てられた車から燃料や物資を見つけ出し、ゾンビの襲撃をかわしながら、生存者や犬と共にアメリカ大陸を横断するゾンビサバイバル・ローグライク。Steamでも同時公開。
※開始時に落ちる場合はOPTIONで言語を変更すること。一度日本語にしても変わっている場合がある。まだ最適化が十分でないのか、妙に発熱する。iPhoneでは字が小さい……。
レーシング
『ソニックレーシング』
スーパーハイスピードレース
開発:セガ、HARD Light
レーシング、日本語対応、954MB、縦画面、注目作
世界最速のハリネズミが帰って来た!超高速な究極のマルチプレイレースを体験して下さい。
オンライン対戦専用の高速カートレーシング。対戦形式は1対1だが、サポートカーが2台いて、レースは3台vs3台で行われる。
『Speed Demons』
ハイウェイレーシング+クレイジークラッシュ
開発:Radiangames
レーシング、日本語対応、184MB、縦画面
究極のハイウェイレーシングシミュレーター。8つのゲームプレーモードを用意した物理学的レーシング。
上空見下ろし型のカジュアルレーシング。他の車をブッ飛ばしながら疾走する。ややコントロールが難しく、それ故に接触が多発し、ぶつかった車は物理シミュレートされた動きでクラッシュする。
『Super Impossible Road』
勝利とはズルなり
開発:Rogue Games
レーシング、日本語対応、399MB、横画面
美しい銀河を背景とする曲がりくねった危険なコースで、対戦相手を宇宙の無へと蹴落としましょう。
ジェットコースターのようなコースをボール型マシンで疾走する。わざとコースアウトしてショートカットすることが可能。1人用のモードあり。現時点(9/28)では翻訳が不十分。
カジュアル
『WHAT THE GOLF?』
開発:The Label、Triband、FoxNext Games、Kittehface software
カジュアル、日本語対応、395MB、縦&横画面
ゴルフゲーム……かと思いきや、ゴルファーを飛ばし、クラブを飛ばし、クラブハウスを飛ばし、”ゴルフ的ななにか”になっていく、あまりに奇想天外なバカゲー。
とりあえず物理ゲーム。
『Dodo Peak』
誰もが楽しめるレトロなプラットフォームゲーム
開発:Moving Pieces
カジュアル、日本語対応、702MB、縦画面
迷子になったヒナ達を救出して、障害物や敵を避けながら、皆を家まで連れて帰ろう!
1ステージが数十秒で終わるカジュアルアクション。『クロッシーロード』のようなゲームだが、フィールドが立体的で、ステージクリア型。
『Hexaflip: The Action Puzzler』
最高のハイパーカジュアル!
開発:Rogue Games、David Marquardt
カジュアル、日本語対応、183MB、縦画面
抽象的な美しいワールドを、六角形の迷路をパタパタとフリップしながら進む。
左タップで左上、右タップで右上に進んでいく、シンプルな障害物回避ゲーム。1ステージが20秒ほどで終わり、テンポ良く進行する。
『The Pinball Wizard』
ピンボール・ダンジョンクローラー
開発:Frosty Pop
カジュアル、日本語対応、255MB、横画面
塔を登る。スキルをレベルアップ。ピンボールマシンのようなダンジョンクローラー。
ボール状のキャラをフリッパーではじいて敵にぶつけ、全滅させて次の階に進むステージクリア型のピンボール。
『バトルスカイブリゲード:ハープナー』
Shoot’em up and reel’em in!
開発:BattleBrew
カジュアル、日本語対応、737MB、縦画面
撃って「釣る」ゲームです。障害物を避けて敵とタルを撃ち抜き、ロープが底を付いたらお宝を回収しましょう。
縦スクロールのシューティングだが、一定距離を進むとロープで引き戻され、戻っている最中に網を使ってコインやパーツを回収できる。これを繰り返してお金を稼ぎ、パワーアップしていく。
『Possessions.』
開発:Noodlecake、Lucid Labs
カジュアル、日本語対応、1.4GB、横画面
自分の目に欺かれる世界へようこそ。遠近法と空間認識をテーマにしたミニマリストの3Dパズル。
3Dの部屋を回転させ、見た目が自然になる視点を探すシンプルなゲーム。
『Painty Mob』
怒りんぼの世界でペイント活動
開発:Devolver Digital、Jaewoo Jeon
カジュアル、日本語対応、253MB、横画面
にぎやかな世界の住民にペンキをまき散らし、元気を振りまこう。たとえ求められていなくても。
タップでペンキの爆発を発生させ、追いかけてくる住民をペンキまみれにしながら逃げ回る。ゴチャゴチャし過ぎていてゲームがわかり辛い。
スポーツ
『Big Time Sports』
奇抜なスポーツの祭典。
開発:Frosty Pop
スポーツ、日本語対応、747MB、横画面
ビッグボディ、スモールヘッドのスポーツ。ビデオゲームが爽快で競争力のあった時代に敬意を表して。
9種目のスポーツが用意された『ハイパーオリンピック』型のゲーム。頭身が特徴的だが、ゲーム内容とはあまり関係ない。
『HyperBrawl Tournament』
ライバルの激戦でスコアを決め、ブロールを勝ち抜こう
開発:Milky Tea Limited
スポーツ、日本語対応、1.3GB、横画面
宇宙全域から集められた偉大なヒーロー達が最強をめざして秘密のトーナメントに参加します。
敵チームをパンチやキックでKOしながらボールをシュートする『レッスルボール』型の球技ゲーム。全体的に表示が小さく、iPhoneでは見辛い。
※まだ最適化が十分でないのか、9/28時点ではデバイスが発熱する。
ファミリー
『Assemble with Care』
12個の物がおりなす1つのストーリー
開発:ustwo Games
ファミリー、日本語対応、551MB、縦画面、注目作
世界を旅してアンティークを修理しているマリアが、町の人々の大切な物を修理していくが……。
『Monument Valley』のustwoの新作。壊れたカメラや時計をスライドとタップで分解、修理することで、それにまつわるストーリーが進行していく。
『Cricket Through the Ages』
クリケットで描く人類の歴史
開発:Devolver Digital、Free Lives、24 Bit Games
ファミリー、日本語対応、646MB、横画面
操作はボタンひとつ。人類の歴史を辿りながらバットを振り、ボールを投げてクリケットをプレイしよう。
クリケットのようで全然違う、”クリケットらしきなにか”をプレイする。徐々にクリケットになるかと思いきや、やっぱりおかしい。とにかくバカゲー。
『羽ばたくヒーロー』
空を舞い世界を飛び回ろう!
開発:Subtle Boom
ファミリー、日本語対応、372MB、横画面
海賊、魔法使い、宝物がたくさん溢れる世界で泳いで走って舞い上がろう!
敵や障害物をかわしながら飛行する横スクロールでステージクリア型のアクションゲーム。タップで上昇、何もしなければ下降する簡単操作。カジュアルだがマップが広く、各所にアイテムが隠されている。
単語
『Word Laces』
文字を組み合わせて、ひもを正しく結ぼう。
開発:Minimega
単語、日本語対応、1.6GB、縦画面
バラバラになった文字が表示されます。連想する言葉を探し出し、文字を”結び”ましょう。
用意された文字で単語を作るゲーム。多言語に対応しており、日本語でも遊ぶことができる。ゲーム自体は簡単で、小学生の単語テストのよう。たまにおかしな解答も……。
今回紹介したアプリの中では、『WHAT THE GOLF?』と『Cricket Through the Ages』が異彩を放っている。
前者はゴルフ、後者はクリケットの皮を被った「バカゲー」で、その内容は奇想天外、支離滅裂。
Apple Arcadeにこんな作品も含まれるのかと驚いたアプリだ。
なにを言ってもネタバレになるので、その内容はぜひ自身の目で確認して欲しい。
おバカじゃない作品の中では、ストラテジーの『Mini Motorways』がオススメ。
大ヒットゲーム『Mini Metro』の自動車版で、今度は道路網を作っていく。
使える道路に限りがあるため、少ない道で建物を結んでいきたいが、少なすぎると交通量が増えたときに渋滞を起こす。
その対応が一筋縄では行かず、何度も繰り返してしまう作品だ。
ただ、操作にクセがあり、その点の批判が多い。慣れるまでイライラするのは否めない。
ustwo Gamesの新作として注目されていた『Assemble with Care』は、やはり良い。
とてもオシャレな雰囲気で、壊れたものを修理するシーンはタッチパネルが上手く活用されている。
短いストーリーだが、これはこれで手軽にラストまで遊べて良いだろう。
レーシングの注目作であった『ソニックレーシング』は、同時期に『マリオカートツアー』が登場したのが不運。
スピード感はあるが、速すぎてコントロールが難しく、遊びやすくて駆け引きも面白いマリオカートと比べると、どうしても見劣りする。
まあ、それはそれでソニックらしくはあるのだが……。
ストラテジーでは、開発RTSの『Outlanders』、銃撃戦RTSの『Spaceland』もオススメだ。
ゾンビサバイバル『Overland』も面白いが、文字が小さくてiPadでないと辛く、現時点(9/28)ではバグも多い。
事故りまくりの見下ろしレース『Speed Demons』、地道な稼ぎと強化が楽しい縦シュー『バトルスカイブリゲード:ハープナー』も、カジュアルに楽しめる作品だ。
第一回、第二回と合わせ、これで『Apple Arcade』のローンチタイトル、計70作品を紹介した。
好みに合いそうなアプリはあっただろうか?
これだけのタイトルを月額600円で楽しめるのはかなりお得だ。
いくつかのゲームは、それ以上の価格で売られていても全く不思議ではない。
そしてここには、課金も、ガチャも、スタミナも、広告もない。
ファミリー共有機能を使っているユーザーなら、家族6人が1つの契約で楽しめる。
もちろんApple Arcadeのタイトルは、これで終わりではない。
まだ公開されていない予告済みの作品がいくつかあり、Appleは「100以上の新作タイトル」と喧伝しているため、今後も作品は追加されていくだろう。
冒頭で述べたように初月は無料なので、iOSデバイスを持っているなら一度は試しておきたいサービスだ。
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