みなさんは家族や友人と「闇鍋」をした経験はありますでしょうか?1人1人が好きな食材を持ち寄って、暗闇の中食材を鍋に入れることで出来上がる料理です。
1人でもゲテモノや不味い食べ物を入れると鍋の味が落ち、何が入っているかわからない状態で鍋を食べるため常に恐怖感と対峙しながら食べなくてはいけません。そして、完食後には誰が何を持ち寄ったかを披露し、一番まずかった食材を持ってきた戦犯(裏切り者)として決めることも多いです。
しかし、この得体の知れない恐怖感や裏切り者を見つける感じってとあるゲームと似ていませんか?
そう。「人狼ゲーム」です。
ということで今回は闇鍋と人狼ゲームをミックスした『闇鍋人狼』を7月30日(日)に東京都の「産業貿易センター 浜松町館」で開催したインディゲーム展示会「東京ゲームダンジョン3」で遊んできたのでプレイレポートとして軽く紹介させていただきます。
文/cookieP
■闇鍋に“禁止食材”を入れたプレイヤーを特定せよ
まず、ゲーム自体の紹介をすると『闇鍋人狼』はPC(Steam)およびNintendo Switch向けに今夏発売予定の正体隠匿ゲームです。おいしい鍋の完成を目指す「店員」陣営と、料理がまずくなることを目標とする「スパイ」陣営に分かれてそれぞれ活動を行っていきます。
本作はラウンド方式で展開され、「店員」陣営は森や荒野などのダンジョンに行き、食材を採取。帰宅後に鍋に食材を入れて「スパイ」陣営が誰なのかを推測していきます。一方で、「スパイ」陣営はゲーム内でランダムに設定された“禁止食材”を鍋の中に入れることでまずい料理の完成を目指します。
要は、良くない食材を入れた輩を見つければいいんですね。
これだけ聞くとなんというか簡単そうにも見えますが、本作には人狼らしい推理要素がフラットに落とし込まれています。
例えば本作では、毎ラウンドランダムな食材が鍋に入れてはいけない“禁止食材”としてピックアップされます。この食材というのは「スパイ」陣営は初めから知っており、狙って入れることができます。「店員」陣営でも情報屋に行くことで禁止食材を確認することができ、同時にプレイヤーの中から1人を選んで前回のラウンドでその人が闇鍋に入れた食材を確認することができます。
しかし、「店員」陣営は情報屋に行かない限り禁止食材を知るすべがないため、その食材を間違えて入れてしまうことがあるのです。ようは、実際の闇鍋で起きがちな「美味しくなると思って入れたけど、実際に入れたら案外まずかった現象」が起きてしまうんですよ。
まずここで不味い料理ができてしまった場合、本当に「スパイ」陣営が禁止食材を入れたのか考えないといけません。ここで心理戦が発生します。
なお、情報屋に行った後、知りえた情報はチャットルーム上で嘘の情報を流すこともできちゃいます。例えば禁止食材が「イカの触手」だったのに、「手羽先フェニックスが禁止食材だった!」とも言えるのです。ここで「この人が言っている情報は本当に正しいのか?それとも嘘か?」と人狼ゲーム特有の「占い師COが偽物か本物か?」みたいな駆け引きを楽しむことができるわけですね。
この駆け引きが人狼同様面白い….!!!
本作では人狼ゲームでいう“吊り”は鍋に食材を入れる前に1人1票、「スパイ」陣営と思われるプレイヤーに票を入れることで、その人が鍋に入れることのできる最大3枠の食材枠を票数分だけ減らすことができます。
ここで嘘の情報に翻弄され、間違った人に票を入れてしまうと、その分だけ鍋の中のおいしい食材が減ってしまい、結果として鍋がまずくなってしまいます。美味しい料理を作りたければ、嘘を的確に見抜き、正しいスパイに票をいれることが重要になってきます。
試遊では開発者さんと筆者のほかにCPUをふたり含めた4人対戦でプレイをしましたが、ルールもそこまで複雑ではなかったためカジュアルに楽しめました。
そんな『闇鍋人狼』はiOS/Android向けにすでに配信しており、今夏にPC(Steam)およびNintendo Switchにて発売予定です。
本作はオンラインマルチプレイにも対応しており、スマホで撮った写真をゲーム内の闇鍋に入れることもできるため友達と遊べば実際の闇鍋同様、盛り上がること間違いなしです。興味があればすでにSteamストアページが公開されているためウィッシュリスト登録をしてはいかがでしょうか。