バンダイナムコエンターテインメントより、10月18日(金)に発売される『Unknown 9: Awakening』。本作は、モントリオールを拠点に活動するゲームスタジオReflector Entertainmentが開発した新作アクションアドベンチャーゲームだ。
主人公は、現実世界とは異なる別次元の「フォールド」に入る能力を持った少女のハルーナで、彼女を演じているのはNetflixのドラマ『ウィッチャー』にも出演していた女優のアーニャ・シャロトラ氏である。
物語としては、「フォールド」の力を使って人類の歴史を変えようと企む組織「アセンダント」から追われることになったハルーナが、様々な世界を冒険していくといった内容になっている。
リリースに先駆けて、メディア向けの先行体験会が開催。今回はチュートリアルにあたるプロローグが終わった直後あたりから、概ね2時間ほどプレイすることができた。こちらの記事では、実際にプレイしてわかったゲームの魅力や特徴についてご紹介していく。
セリフはすべてフルボイス!ロマンあふれるファンタジー世界を冒険しよう
今回はプロローグから4年が経過した1912年のインド北部・チャミリにて、波止場にいる人物に会いに行く……という場面からゲームを体験することができた。キャラクターは3人視点で操作でき、特定の場面ではカットシーンが流れるといった馴染みやすいスタイルだ。
本作は海外のスタジオで開発されたものだが、フルボイスが採用されていることで物語は丁寧かつわかりやすい印象を受けた。
ゲーム序盤の「ジャングル」では謎の男・ルーサー・グッドウィンが登場。しかし、出てくる人物たちはいずれもひと癖もふた癖もありそうな人ばかり。とくにルーサーは敵なのか味方なのかも見分けがつきにくい人物で、物語をミステリアスに盛り上げる。
また、探索中には特殊なギミックが仕掛けられた遺跡など、ロマンあふれるロケーションで探索心のままに冒険を繰り広げられる。ファンタジーな世界観も、本作の大きな魅力のひとつである。
ゲームプレイとしては、目的地に向かってマップ上を移動していきながら、途中で出会う敵対勢力とのバトルを繰り広げていくといった流れになっている。
ちなみに、本作はミニマップのようなものや、どこを目指すのかを指し示すナビゲーションのようなものは表示されないという、没入仕様。目視できる範囲で情報を得ながら、マップを探索していくことになる。
しかし、探索が不便かというとそのようなことはない。開くことができるドアを示す「緑色に光っているドア」が進むべき道筋のヒントとなっているほか、移動できる範囲はある程度限られている。そのため、大きく迷うことはなさそうだ。
探索中は、ときおり細い板を利用して家と家の間を渡り歩いたり、あるいはツタを利用して上下に移動するといったアクションも登場したりする。初見ではどうしたら進めるのかわからない場所も、移動方法を見つけることで道が拓けていく。
また、マップにはいくつかの探索要素も用意されている。たとえば青く光っているオブジェはコレクション要素として用意されているものである。
さらにこれとは別に、“白く光ったなにか”を見つけることがある。こちらは「アノマリー」と呼ばれるもので、取得することでスキルを解放できる「ノーシスポイント」をゲットすることができる。スキルツリーから新たな能力を解放していくことができるので、なるべく見逃さないようにしよう。
バトルの基本はステルス。姿を消したり、敵の魂を抜き取る「アンブリック能力」を使って敵を翻弄しよう
バトルでは、本作ならではの要素が用意されている。
先ほども少し触れたが、このゲームではマップを移動していると要所要所で敵が陣取っている場所に出くわすことができる。この場合はそこにいる敵を排除しないと先に進むことができない。
ゲーム序盤はある程度力技でも戦っていくことができるのだが、どうしても1対多数という状況になってしまいやすい。そのため、基本はステルスで戦闘を行っていくことになる。
マップ上には背の高い草などが生えていることが多く、身をかがめていることで敵に見つからないよう隠れることができる。そして隙を突いて、ひとりずつ倒していくのである。
そのステルスと合わせて、効率よく敵を倒していくための力がハルーナの「アンブリック能力」だ。こちらはちょっとした特殊能力のようなもので、様々な種類が用意されている。たとえば「隠れ身」を使うことで、自分の姿を敵から見えなくすることができる。
姿が消せる時間は5秒ほどと短いが、その間に草むらなどに移動して姿をくらましたり、背後に忍び寄って攻撃をしかけたりといった使い方ができる。
敵を一気に倒すのに役に立つのが、「テイクダウン」である。こちらは敵の背後に迫って一気に倒すことができるものだが、まるで相手から魂を抜き取るようなスタイルになっている。ただし、すべての敵に使えるというわけではなく、エリートアセンダントなど「テイクダウン」ができない敵も存在しているので注意が必要だ。
また、このステルス時の偵察に利用できるのが「念視」である。こちらは、敵の場所やオブジェクトの位置をハイライトで表示することができるという能力だ。特殊なポイントは異なって見えるため、戦闘以外でも利用することができる。
ほかにも、敵が銃で撃ってきた弾丸を受け止めることができる「シールド」など、スキルツリーを解放したりゲームを進めていったりすることで、ハルーナが使えるようになる技の種類もどんどん増えていくとのこと。自分だけのカスタマイズで、より有利なステルスを楽しむことができそうだ。
「憑依」で敵に乗り移りも可能
もうひとつ、重要なアンブリック能力が「憑依」だ。こちらは敵に乗り移ることができるという能力で、短い間だが敵の視点で敵を操ることができる。たとえば、銃を持った敵に乗り移って他の敵を狙い撃つといったことも可能だ。
一度の「憑依」でできるアクションはひとつ程度なので、たとえば攻撃を外してしまった場合は、ふたたび憑依をする必要がある。しかし、この憑依は初期段階では連続で行えず、少なくとも最低ひとりは敵を倒さなければならないので注意が必要だ。
この「憑依」を含めて「アンブリック能力」には、様々な活用方法があり、それがバトルの幅を大きく広げるものとなっている。たとえば、マップ上には爆発物などのオブジェクトが設置されており、憑依してそれを攻撃することで自爆させる……なんてこともできるのである。
また、屋根が落ちてくる場所に敵を集めて一気に倒すといったことも可能だ。敵の配置とオブジェクトの位置、それを活用した戦法を自分の頭の中で組み立てて思い通りに倒していくことで、爽快感あるバトルを楽しめる。
多彩な攻撃を仕掛けてくるステージボス「ミラ・サヴィチ」が登場
今回の体験会で、ラストに登場したのがステージボスのミラ・サヴィチだ。いかにも軍人といった風情の男勝りな女性キャラクターなのだが、ハルーナが追いかけているアセンダントのリーダー・ヴィンセントの右腕というだけのことで、ひと筋縄では倒すことができない相手である。
ミラ・サヴィチの戦闘スタイルは、距離を取って遠隔から銃を撃ってくるというもの。
そのまま近づいて攻撃を加えても、それほど大きなダメージを与えることができず、逆に返り討ちにされてしまうこともある。さらに戦闘が続くと途中からスタイルが少し変わり、あちらこちらに地雷をばらまくようになる。そちらにも気を配りながら、戦っていかなくてはならないのだ。
やはり、ここでも役に立つのがハルーナの「アンブリック能力」である。能力のひとつに「引き寄せ」というものがあり、その名の通り自分の近くまで敵を引き寄せることができるのだ。
とくにミラ・サヴィチのように、距離を取って攻撃を仕掛けてくるような敵にはかなり有効で、引き寄せた後に生まれる隙で攻撃を加えていくことができるのである。
この「引き寄せ」を活用して攻撃を繰り返していくと、大きなダメージを与える「バーストアタック」ができるようになる。
なかなかいい戦いが続いていたのだが、あとの少しのところでやられてしまう……といったタイミングで、カットシーンが流れバトルが終了。「ゲームオーバーになってしまったのか!?」と思いきや、なんとそのままシナリオが進んでいくという流れになっていたのである。
ということで、ここまでが今回の体験会で遊べた範囲だ。概ねふたつのステージを遊ぶことができ、遊べば遊ぶほど操作やシステムへの理解度が進むことで、ファンタジーな世界での冒険やステルスがメインの戦闘への楽しさがグングン増していく。
ステルスによる戦闘もそうだが、バラエティ豊かな特殊能力やステージのギミックもユニークだ。個性豊かな登場人物が登場する物語は、次の展開が気になるような作りになっており、コントローラーを手放すのが惜しいほどだった。
本作は、PS4やPS5、Xbox One、Xbox Series X/S、PC(Steam)と幅広いプラットフォームで10月18日(金)に発売。ハルーナの神秘的な冒険にすこしでも興味を持ったならば、ぜひ挑戦してみてほしい。
© 2024 Reflector Entertainment Ltd. All rights reserved. Unknown 9, Reflector Entertainment and their respective logos are trademarks of Reflector Entertainment Ltd.