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『エルデンリング ナイトレイン』には『ブラッドボーン』の「血晶石」みたいなシステムがある。つまり、無限【先行プレイレポート】

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まさか、『エルデンリング』の新作が出るなんて──

『エルデンリング ナイトレイン』(以下、『ナイトレイン』)。2024年12月に開催した「The Game Awards 2024」にて発表された新作だ。あの衝撃を、今も鮮明に覚えている。

突如映像で公開されたリムグレイブっぽい風景と建物、鳥につかまって空を飛ぶキャラクター、今まで見たことのない攻撃やアクション、さらに「無名の王」らしき敵影など。フロム・ソフトウェア作品をよく遊ぶ筆者は興奮しっぱなしだった。

そして、発売日も「2025年」ときた。

おいおい、「SHADOW OF THE ERDTREE」が2024年に配信したばっかりなのにもう新作出るの!?

『エルデンリング ナイトレイン』先行プレイレポート:『ブラッドボーン』の「血晶石」みたいなシステムがある。つまり無限_001

今回、そんな『ナイトレイン』のメディア向けの試遊会が開催された。

発表時の衝撃を忘れられないまま実際にプレイした『ナイトレイン』は、『エルデンリング』の良いところを引き継ぎつつ、めちゃくちゃ“戦闘に没頭できる”新感覚のゲームになっていた。

フロム・ソフトウェアの作品、とりわけ『ソウル』シリーズと呼ばれるジャンルのタイトルは基本的には難度が高く、シビアな操作精度を要求されることも少なくない。

ただ本作は、『エルデンリング』で展開されたような広大なオープンワールドをすごいスピードで駆け回り、目の前の敵をなぎ倒しまくるという、同社の作品では珍しいハイテンポなアクションを体験することができる。さらに3人協力マルチプレイという点も新しい。

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本作は『エルデンリング』の戦闘を基本に、新たに「アーツ」「スキル」といった新たな要素が追加されている。

さらに、『ブラッドボーン』の「血晶石」を彷彿とさせる「遺物」システムなど、無限に遊べそうな雰囲気が漂っている。筆者も、気づいたら4時間ほどぶっ続けでプレイしてしまうほど夢中で遊んでしまっていた。

本記事では『エルデンリング』の戦闘をさらに進化させた『ナイトレイン』をプレイした感想をお伝えする。なお、今回遊んだゲームデータは2月に予定しているネットワークテスト時と同様のものでプレイしている。

また、記事後半にはフロム・ソフトウェアの宣伝・制作を担当する北尾泰大氏への本作の質疑応答を掲載しているので、そちらもあわせてチェックしていただきたい。

取材・文/fab
編集/竹中プレジデント

※今回遊んだデータは開発中のものです。製品版では仕様や名称、各種パラメータなどが変更される可能性があります。


夜、来たれり。『エルデンリング ナイトレイン』は“夜”との戦いを描く

『ナイトレイン』は、2022年に発売された『エルデンリング』のスピンオフタイトルとして展開されるアクションRPGだ。

『エルデンリング』は本格ダークファンタジーの世界を舞台に、広大なフィールド探索や歯ごたえのあるアクションが全世界で話題を呼んだタイトル。2022年の「GOTY」に選ばれるなどさまざまな賞を受賞しており、2024年9月時点で全世界2860万本もの売り上げを突破する大人気作だ。

『ナイトレイン』では、ダンジョン探索やキャラクターの成長、手に汗握る強敵の戦闘などのRPGが持つ本質的なおもしろさが1プレイの中でハイペースに展開される。

1プレイは最長でも35~40分ほどなので、その中に本作の魅力がギュッと詰まった密度の高い体験を味わうことができた。

本作の目的はいたってシンプルで、3人1組でリムグレイブとは異なる“リムベルド”という地で「3日間生き残る」こと。昼と夜のフェーズを繰り返し、3日目に訪れる「夜の王」を討伐することでゲームクリアだ。1日の夜ごとに強敵が現れるので、夜に備えてどれだけ自身を強化できるかが攻略のカギとなる。

ちなみに、「REIGN」には「支配」という意味がある。つまり、「NIGHTREIGN」は「夜の支配」となる。

詳細は後述するが、ゲーム内には夜が迫ってくるとたちまちフィールドに当たるとダメージを受ける“雨”が降り始め、探索可能な範囲が狭まってくる仕様が存在する。夜の支配を発音が同じ「レイン」で表現している点も、フロム・ソフトウェアらしいオシャレなデザインと言えるだろう。

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“円卓”から始まる冒険のサイクル。“夜の王”との戦いは既に始まっている

本作でも、『エルデンリング』と同じように“円卓”が登場する。基本的には構造は同じだが、ところどころ微妙に違う今作の円卓が冒険の拠点となる。本編をプレイしたことがある方なら、その些細な違いや円卓の散策も楽しめると思う。

円卓では、キャラクターの変更や訓練場での練習、リムベルドへの出撃などを行うことができる。本作はステージ攻略型のゲームデザインとなっており、出撃する際に討伐する夜の王を選んでいくようだ。

出撃すると自動でマッチングが開始され、本作の操作キャラ「夜渡り」から一人を選ぶ。夜渡りは『エルデンリング』に登場する褪せ人とは異なる存在で、キャラクターごとにちょっとしたシナリオが設けられている。

なお、本作の世界観にまつわる話は『エルデンリング』で展開した壮大なストーリーに干渉する可能性があるとのことで、あまり語らないようにしているという。

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マッチングが成立すると、かっこいいミニムービーとともに鳥につかまり、リムベルドの上空からスタートする。そのままフィールドに降り立ち、夜に備えて準備をすることになる。

フィールドには雑魚敵から名前持ちの中ボス、ダンジョンや魔術塔などまでさまざまに点在しており、好きなように探索して自身を強化していく。

強化する方法としては、敵を倒すともらえるルーンから祝福でレベルアップする従来の『エルデンリング』での方法と、探索していると見つかる宝箱や強敵を倒したときにもらえる武器やアイテムなどを獲得する2種類がある。

そうして探索を続けていると、当たるとダメージを受けてしまう「夜の雨」がフィールドを覆い囲むので、生存可能エリアに移動する必要がある。イメージとしては、「バトルロワイヤル」系のゲームの安置収縮と同じようなものだ。

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夜の雨に追い立てられながら夜を迎えると、その日のボスとの戦闘に入る。夜のボスは昼間の敵とは比べ物にならないほどに強力なものばかりなので、これまで積み上げたすべてをぶつけよう。

なお、夜ボスには『ダークソウル』シリーズに登場したボスや、『エルデンリング』にも登場したボスなどがランダムで選出される。懐かしのモンスターと高グラフィックで戦えるだけで、筆者も気分が高まっていた。

無事撃破するとそのまま2日目へ突入し、同じサイクルを繰り返す。1日目には行けなかった場所の探索やさらなるレベリングなどを済ませて、より強い2日目のボスに挑んでいこう。2日目も突破するとそのまま特殊なフィールドに移動し、運命の3日目「夜の王」との戦闘に投入する

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夜の王はかなり強めに設定されているようで、今回挑んだ三つ首のケルベロスのようなボスは『エルデンリング』本編ボスにも劣らない強さだった。

装備集めやレベリングを十分に行ったつもりの状態で挑んでも普通に負けてしまい、攻略は一筋縄ではいかなさそうな雰囲気を感じた。

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3日目を突破するか、惜しくも途中で敗北してしまうと、報酬としてキャラクターに装備できるアイテム「遺物」と、円卓で使える通貨「マーク」を受け取ることができる。

リムベルドで取得したアイテムがすべてリセットされた状態で円卓に戻るので、準備してまた出撃して……、といった流れが本作の大まかなゲームサイクルとなる。

各夜ボスの討伐時間にも左右されるが、1サイクルは大体35分から40分くらいを想定して制作されているという。筆者も長すぎず短すぎない絶妙なプレイ時間に夢中になり、気づけばぶっ続けで4時間ほどプレイし続けてしまった。

また、挑むごとにフィールドの拠点や敵、手に入る武器やアイテムが毎回異なるので、獲得アイテムによってセッションのビルド構築が変化する。さらに、いきなり火山が出現したり、隕石が降ってきたり、“毒沼”地帯が出現したりするという大掛かりな変化もみられることもあるという。

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『エルデンリング』本編ではある程度決まった武器や魔術しか使用していなかった筆者であったが、初期武器以外手に入るものは毎回ランダムなので、普段使わないような武器を使ったり、その場で戦略を立てたりするシステムが新鮮だった。もしかしたら、“運命の武器”との出会いもあるかもしれない。

つまり本作は、『エルデンリング』に「ハクスラ」要素をくわえ、短いサイクルで周回を繰り返していく作品なのだ。

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ライター
気になったゲームは古今問わず遊ばずにはいられない性格。シリーズ物も大好き。 中学生の時に東方Projectに触れてからゲーム音楽へ目覚め、アトリエシリーズと出会い覚醒。普段聴く音楽が9割ゲーム関連となってしまった。 幅広いジャンルのゲームを遊びながら、まだ見ぬゲーム音楽との出会いを求めて日夜探求し続けている。
サブデスク
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
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