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新作格闘ゲーム『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』の圧倒的なコンボ火力に魅了されて、初心者が“自分なりの10割コンボ”を繰り出すまでの記録

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ボタン連打コンボから、卒業の時。即死コンボ習得の鍵は「コンボトライアル」

無事ストーリーモードをSランクでクリアし、チュートリアルが終わったころには、ゲーム性もなんとなく理解できた。

だが一つここで問題が現れる。だんだんボタン連打によるコンボ、「ラッシュコンボ」がもの足りなくなってきたのだ。

もっともっと高火力のコンボをやってみたい。いや、そもそも「ラッシュコンボ」のワザはどんなワザを使っているんだ?

そんなときに見つけたのが「シングルモード」内の「コンボトライアル」だ。

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』先行プレイレポート、評価、感想。高火力コンボが魅力_013

「コンボトライアル」では各キャラクター毎にコンボのお題があり、そのお題に沿ってコンボ練習ができるモードだ。お題と聞いて、

「はいはい座学ね。めんどくさ。」

そう思ったそこのアナタ。いや、待ってほしい。確かに私も最初、ここに入るのはちょっとめんどくさかった。

かつて、ある格闘ゲームに触れた当初、コンボの練習をしようとすると、目の前にものすごく長いコンボのリストが現れたのだ。

初心者の私は「まさかこれを全部覚えなければ勝てないのか…?」と勘違いしてしまい、そのコンボの多さに練習する前から心が折れ、コントローラーをそっとおいてしまったという苦い思い出がある。

だが、『NEN×IMPACT』のコンボトライアルは、一味違う。なんとコンボの始動ワザが指定されているだけで、あとのルートはなんでもありなのだ。

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』先行プレイレポート、評価、感想。高火力コンボが魅力_014

「1人で400ダメージ」
「アシストアタック始動・400ダメージ」
「3人で500ダメージ」

といったお題が並んでいる。お題の数も8項目と少ない。これを見て私は目から鱗が落ちた。

「コンボ」とはあくまで相手を倒すための手段。コンボルートを全部覚えようとするのではなく、「始動技から〇〇ダメージ与える」という目的を達成するためのコンボルートさえ覚えればそれでよかったのだ。

そんなわけで意気揚々と挑んだコンボトライアルは、はじめのうちこそ「ラッシュコンボ」でボタン連打していればクリアできたが、すぐにそれだけでは達成できなくなった。

いままでの私であれば、「ここからコンボの丸暗記をしなきゃいけないんだ」と思って嫌になっていたかもしれない。

だが、「コンボは目的ではなく手段だ」と気付いたことによって、私はここからの試行錯誤を心底楽しむことができた。

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』先行プレイレポート、評価、感想。高火力コンボが魅力_015

あ、弱攻撃は中攻撃で、中攻撃は強攻撃でキャンセルできるのか。じゃあ□→△→〇の順番でボタンを押せば大体コンボになるな。

ふむふむ。下段にもコンボ派生ができるのか。

「ネンパクト攻撃」を当てるとめちゃくちゃコンボ延長できるからこれで一旦コンボを〆て次に派生させよう。

今まで覚えた技を組み合わせることで、目の前に選択肢が広がっていく。素晴らしいコンボのアイディアが次々と洪水みたいに沸いてくる。

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ここに至って、ついに私は「ラッシュコンボ」という補助輪なしで自転車をこぐことができた、と感じた。

また、コンボのアイディアが煮詰まっても問題ない。お手本を見ることもできるし、お手本通りにやってもクリアは可能だ。

だが、自分だけのオリジナルのルートを見つけ、お手本にないコンボでお題を達成したときには何とも言えない気持ちよさがあった。この通りにやれ、と言われてその通りにやるなんてつまらない。私は、開拓の喜びを知った。

そんな私に待ち構えていた最終お題「ワンタッチK.O.」。私の求めていた即死コンボそのものだ。

クイックギア×オーバーギア×アリッタケ=即死。即死コンボへのルートも無限大

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』先行プレイレポート、評価、感想。高火力コンボが魅力_017

さあ、ついに即死コンボを実践するときが来た。ここまで学んだことをおさらいしつつ、3体のチームメイトをフルに活用してコンボを重ねていこう。

念能力の基本の四大行「纏 テン」「絶 ゼツ」「錬 レン」「発 ハツ」になぞらえるなら、『NEN×IMPACT』の基本コンボ火力の四大行は「通常技(弱/中/強攻撃)」「ネンパクト攻撃」「固有技(得意技/アーツ)」「オーラアーツ」だろう。

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』先行プレイレポート、評価、感想。高火力コンボが魅力_018
(画像は公式サイトより引用)

通常技の組み合わせからネンパクト攻撃に派生し相手をひるませ、固有技を駆使してコンボを継続し、最後にオーラアーツで締める。そのワンセットを簡単に繰り出せるのが「ラッシュコンボ」だ。

これらを駆使しつつ、「アシストアタック」「スイッチアーツ」によって自分のキャラクターだけでは手が届かないかゆいところをチームメイトがサポートしてくれる。そしてキャラクターにバフをかけつつ攻めに転じられる「クイックギア/オーバーギア」で火力を底上げして〆る形だ。

振り返りもできたところでどれどれ、そういえば「クイックギア」と「オーバーギア」は重ねがけができる=二重で強化が入るみたいだな。両方使って最強になったゴンくんで3ゲージオーラアーツを当てたらどのくらいダメージを与えられるのか、試してみよう。

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あ。

一撃でレオリオが終わってしまった。即死コンボ(?)達成。お題クリアである。
いやいやいやいやいやまさか一発でK.O.なんて…体力ゲージがまっかっかじゃん…。

でもさすがに「クイックギア」だけでなく、切り札の「オーバーギア」まで使ってのバフの重ねがけはやりすぎた。ここまでリソースがある状況なんてそうそうあるものでもあるまい。

そこで「クイックギア」だけで試行錯誤を繰り返し……。

無事、即死コンボ成功!

気持ちイイ!!

ということで、今回は「初心者がどうやって格闘ゲームの“コンボ”への苦手意識を払拭し、難関コンボを成功させたか」、といった観点から『NEN×IMPACT』の先行プレイをレポートさせていただいた。

他にも今回語り切れなかった様々な要素が、このゲームには溢れている。

例えばオンライン対戦。「ロールバックネットコード」の実装によりほぼ遅延なしでオンライン対戦が可能なことが発表されている。1Fを争う格闘ゲームにおいて、遅延が少ないのはありがたい。

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ただし、ロールバックネットコードはPlayStation®5/Steam版のみ対応な点に注意。(画像は【PV】2D対戦格闘ゲーム『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』発売日告知PVより)

また、逆にゲーム内の入力に遅延をつける面白い設定もある。オンライン大会を想定した練習がオフライン環境でできそうだし、一風変わったハンデ戦などでも活躍するかもしれない。

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0F~60Fまで入力遅延が設定可能。60Fの遅延を掛けて戦うのは、もはや未来視レベルの実力が必要そうだ。

あとは「投げ」がなく、代わりにガードに対しては「貫通攻撃」を使うためゲームのテンポがいいとか。ネンパクトの使い方が深いとか、まだまだ本作について色々語りたいことは多いのだが、ひとまずは締めさせてもらおう。

初心者の私をコンボ火力の高さで魅了し、見事に格ゲーへとハマらせてくれたゴンと制作陣に感謝したい。次はどのキャラクターで即死コンボをしようかと今日も私はコンボトライアルにのめりこんでいく。天空闘技場の先、バトルオリンピアを目指して。

記事の執筆時点では対人戦を経験することができなかったが、CPU戦をしているだけでもとにかくコンボが面白い、そしてコンボの練習も楽しい。

格闘ゲームの一番の魅力であるコンボ。それを体験できるスピードが非常に早く、対戦の土俵に立たせてくれた『NEN×IMPACT』には、心から感謝したい。

これだけコンボ火力が高いゲームで対人戦をやると、一体どのようなプレイが飛び出すのか、今からとても楽しみだ。

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』は2025年7月17日より、PC(Steam)、Nintendo Switch、PS5にて発売予定。

私のように格ゲーに苦手意識を持っている方も、ぜひ初めての格ゲーとして本作に手を出してみよう。ゴンも強制成長の準備を整え、あなたの挑戦を待っている。

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ライター
2001年発売のゲームキューブ版『大乱闘スマッシュブラザーズDX』にて、赤いヨッシーを使い続ける現役プロゲーマー。趣味は筋トレと『Dance Dance Revolution』。プロゲーマー歴は10年を越え、レッドブルプレイヤーとしても活動。競技者として世界に挑み続けるほか、大会運営、コーチング、実況・解説、講演活動、ゲーム開発の協力などの活動を通して様々な知見を得る。これらプロゲーマーとして得たものを活かし、ゲームへの熱い想いを記事にぶつける。
Twitter:@aMSaRedYoshi
編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

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