Epic GamesはiOS向けアクションゲーム『Infinity Blade』三部作について、現地時間2018年12月10日をもってゲーム内購入の停止と作品自体の配信を終了したことを発表した。
2010年12月9日にリリースされた第1作から約8年の間に無料の拡張版や続編、小説などがリリースされたEpic Gamesのモバイルゲーム看板タイトルは、今後は購入者のみ再ダウンロード可能な作品となる。
ただし最新作である『Infinity Blade III』のサポートはこれから1ヶ月に渡って続き、新しいゲームモード「Clash Mobs」や、サポートしてくれたファンへ特別なサプライズも用意しているという。また、本作をテーマにしたiMessage向けのステッカーアプリが無料でダウンロードできる。
Epic GamesとChair Entertainmentが開発した『Infinity Blade』は、名もなき一族が世代を重ねながら「ゴッドキング」を倒すことを目指すRPG要素を含んだアクションゲームだ。ゴッドキングを倒すための道中にはさまざまな敵が現れ、彼らと1対1で戦うことになる。
初代は2010年にリリースされ大ヒットを記録、その後『III』まで続編が開発され、小説版まで展開された。
タップとスワイプで構成されたスマートフォン向けに最適化された操作は、シンプルながら手に汗握る戦闘を演出。また、当時はPCとコンソールゲームが主流だったUnreal EngineがiOS上で初めて動作することや、モバイル上でも美しい3Dグラフィックが描写可能であったことで注目を集めた。現在ではスマートフォン向けゲームでも3Dグラフィックはもはや当たり前となっているが、そんなモバイルゲームの未来を8年も前から世に示したタイトルだったと言えるだろう。
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『Infinity Blade』のゲーム自体は終わりを告げるが、それはシリーズが完全に歩みを止めることを意味しない。Epic Gamesの『フォートナイト』では、新たな持ち主を探す王のための剣が現れるようで、新コンテンツの到来が予告されている。
それだけでなく、2015年には「Infinity Blade Collection」として全7600種、総額300万ドルを超えるアセットが無料で公開されて話題となった。未発売に終わった『Infinity Blade:Dungeons』のアセットは、全7種類のパッケージとして現在もUnreal Engineのマーケットプレイスで公開されている。
モバイルゲームでも一線級のゲームがプレイできることを示した『Infinity Blade』シリーズ。ゲームとしての歴史は、一旦幕を閉じることになる。本作の開発を担当したChair Entertainmentは、現在新作『SPYJINX』の開発に取り組んでいる。
文/古嶋誉幸