Wired Productionsは、Storm in a Teacupが開発するスチームパンクホラーゲーム『Close to the Sun』のPC版を5月2日に発売する。日本語にも対応し、価格は3080円。Epic Games Store専売となり、予約購入者には限定となるデジタルアートブックも付属する。Playstation 4とXbox One版は2019年後半発売予定だ。
『Close to the Sun』の舞台は1897年、ニコラテスラの構想から生まれた豪華客船「ヘリオス」が舞台となる。公海上に停泊し、あらゆる国家から独立し、社会の目を受けることなく科学的研究に打ち込むことができる科学者たちのユートピアとして建造された。
プレイヤーはジャーナリストのローズアーチャーとして、姉妹であるエイダを探すためにこのヘリオスへと赴く。しかし、研究者たちのユートピアであったはずの場所は静寂が支配し、死臭が漂っていた。誰も居ない船内への入り口には、ただ一言「隔離!」(QUARANTINE)とだけ書かれていた。
『Close to the Sun』は一人称視点のサバイバルホラーゲームだ。プレイヤーは死と静寂が支配する豪華客船で生き残り、何が起きたのかを調査し、エイダを見つけなければならない。アートスタイルは『Bioshock』シリーズの影響が強く見て取れる。国家から独立した科学者のユートピアという設定も、『Bioshock』をプレイしたことがある方にはよく見知ったものだろう。
しかし、ゲームプレイでの影響は『Outlast』や『SOMA』の影響が強い。ローズは単なるジャーナリストのため、戦闘能力を持っていない。『Bioshock』の様な様々な武器やスキルを使った戦闘はできない。ローズであるプレイヤーができるのは逃げ、隠れ、考えることだけだ。
発売まで一ヶ月を切っているということもあり、Storm in a Teacupはさまざまなイベントでプレイアブルデモを出展している。反響は高く、特にホラーとしてはかなり怖いようで「ジャンプスケアシーンは文字通り飛び上がるほど怖い」、「他の記者がたくさんいる中で思わず大声を上げて恥をかいた」といった意見が寄せられている。
公式サイトのギャラリーでゲームのスクリーンショットも確認できるが、いったいどの様な敵が待ち構えているのかは描かれていない。ゴシック調で華美な内装やむき出しのパイプが伸びる船内、損壊した死体といったものだけが収められているのみだ。
さまざまなオカルトの題材として引用されるニコラテスラだが、エジソンだけでなくほかのしがらみから逃れたもしもを描く『Close to the Sun』では、いったいどの様な姿として描かれるのだろうか。スチームパンクや恐ろしいホラーゲームが大好きだというファンは、本作が発売される5月2日を心待ちにしてほしい。
ライター/古嶋誉幸