いま読まれている記事

Steam、北米地域で販売中のゲームの数が「5万作品」超える。2020年は1万本以上の作品がリリース

article-thumbnail-210216e

 海外メディアPCGamesNが、Valveの運営するゲームダウンロード販売プラットフォーム「Steam」で販売されているゲームの数が5万を超えたことを報じた。北米地域の数字で、2月12日の時点で5万46本、2月16日の時点で5万97作品となっている。

 日本からもSteamで売られているゲームの本数が確認できるが、2月16日現在で総勢は4万9773作品となっている。これはリージョンロックがかかっているゲームがカウントされていないためだと考えられる。

Steam、北米地域で販売中のゲームの数が「5万作品」超える。2020年は1万本以上の作品がリリース_001
(画像は北米Steamより)

 SteamはもとはValveの作品をプレイするためのサービスとして2003年に開始され、2005年にインディーゲーム『Ragdoll Kung Fu』『Darwinia』の販売を開始した。この2本がSteamで販売される初めてValve以外のゲームとなった。

 2006年からは大手パブリッシャー、デベロッパーとの販売契約にも力を入れ始めた。2007年には『DOOM』シリーズのid Softwareや『HITMAN』シリーズのEidos Interactive、カプコンのゲームも販売。市場調査会社Statistaによると、2007年にSteamでリリースされたゲームは100本を超えている。

Steam、北米地域で販売中のゲームの数が「5万作品」超える。2020年は1万本以上の作品がリリース_002
統計データベース「Statista」によるSteamで新たに発売うされたタイトルの数
(画像はStatistaより)

 そこから2012年までは年間200本から300本と、ほぼ一定数のゲームがリリースされ続けていた。しかし、2013年には500本を超え、2014年には3倍となる1700本を超えた。一気に本数を増やした理由は、ユーザー投票によってSteamでリリースするゲームを決定する「Steam Greenlight」がサービスを開始したことによる。

 2012年にスタートしたSteam Greenlight以前は、Valveが社内でSteamにて販売するゲームを決めていた。しかし、ユーザーが本当に求めているゲームを判断することが難しいと感じた同社は、このシステムで本当にユーザーが欲しがるゲームを選び出すことにした。
 2017年まで続いたこの試みは、大手開発会社だけでなく少人数の開発チームにもSteamでゲームを販売する機会を与え、結果としてSteamに並ぶゲームの本数は一気に増えた。

 Steam Greenlightの後釜となったのが、2017年に始まった「Steam Direct」だ。Steamでゲームを販売するためにユーザー投票を経る必要がなくなり、100ドル支払えば誰もがSteamにゲームを並べられるようになった。ただしValveによる管理は行われるので、著作権違反や荒らしを目的にしたものなど悪質なゲームは削除されることもある。
 Steam Directが始まった2017年は、2016年の2倍近い7000本のゲームがリリースされた。Steam Directは2021年現在も続いており、2020年にはついに大台の年間1万本のゲームがリリースされることとなった。

 誰もがSteamでゲームをリリースできるようになった一方、作品が埋もれやすくなり、Valveが何の警告もなくゲームを削除するなど、問題も報告されている。Valveも現状を打破するため、表示したゲームと似たゲームをオススメするシステムや、ユーザーがゲームをオススメする「Steamキュレーター」、新しい検索システムなどでなんとか検索性を上げようとしている。
 一方、開発者同士もどうすればSteamで目立つページを作れるかなど、さまざまな方法を研究・共有している(参考リンク:gameindustry.biz)。

Steam、北米地域で販売中のゲームの数が「5万作品」超える。2020年は1万本以上の作品がリリース_003
(画像はSteamより)

 さまざまな理由により、Steamではこれまで無数のゲームの販売が中止されているが、今回の数値はいままでに発売されたゲームの累計が5万本ではなく、現時点でSteamで販売されるゲームが5万本となる。さらにSteamではこのほかにも、DLCやソフトウェア、動画も販売されているが、ゲームのみの数値であり、驚かされる数字だ。

 販売されるゲームの本数と比例するように、Steamのユーザー数も伸び続けている。2021年2月には、同時接続ユーザー数が初めて2600万人を超えた(参考記事)。2021年は果たして何本のゲームがリリースされることになるだろうか。

ライター/古嶋誉幸

ライター
Steam、北米地域で販売中のゲームの数が「5万作品」超える。2020年は1万本以上の作品がリリース_004
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

この記事に関するタグ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

Amazon売上ランキング

集計期間:2024年4月24日13時~2024年4月24日14時

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ