4月30日(水)、BloombergとIGNはElectronic Arts Inc.(エレクトロニックアーツ、以下EA)で大規模なレイオフがあったことを報じた。Bloombergの取材によると、EAは300から400人の従業員を解雇しており、さらにIGNの報道では、その子会社であるRespawn Entertainmentでも約100名の従業員が影響を受けたことが明らかとなった。
このレイオフにより、開発中のタイトル『R7』の開発も中止になったという。このタイトルは、『タイタンフォール』の世界設定をベースにした脱出シューティングゲームだった。
— Respawn (@Respawn) April 29, 2025
また、Respawn Entertainmentは公式SNSにて、「2つのインキュベーションプロジェクトから撤退した」とコメント。『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』および『Star Wars Jedi(スターウォーズ ジェダイ)』の開発において、チームの調整を行う決断をしたと発表した。
Respawn Entertainmentは公式SNSで、『エーペックスレジェンズ』の今後について新シーズンを提供するだけではなく、作品自体の可能性を広げるためにチームが動き、新たなアイデアの導入に取り組む一方で、フランチャイズの未来への投資も行っているとコメント。『スターウォーズ ジェダイ』シリーズの次章では、ストーリーとゲームプレイの両面で再び品質の向上を目指すという。
Respawn Entertainmentは、これまで『タイタンフォール』、『タイタンフォール2』、『エーペックスレジェンズ』、『スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー 』、『 スター・ウォーズ ジェダイ:サバイバー』など、さまざまなタイトルを手がけてきた。
Bloombergの報道によると、EAの広報担当者であるJustin Higgs氏は「長期戦略的な重点に注力する一環として、組織内で選択的な変更を行い、チームの効果的な整合性と将来の成長を促進するためのリソースの配分を行いました」とコメント。
今年、EAはサッカーゲーム『EA Sports FC 25』の不振により、今後の予約数見通しを引き下げ。第3四半期に発表されたEAの暫定業績では、子会社のBioWare(バイオウェア)が手がけるRPG『ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者』の売上が予想を50%下回ったこともBloombergで報道されていた。
また、IGNの取材によると、今回のレイオフの影響を受けた従業員の中には、『エーペックスレジェンズ』の開発者、パブリッシング部門、QA(品質保証)チームのメンバー、そして『ジェダイ』シリーズのチームや、前述したインキュベーションプロジェクトに関わっていた少数のグループが含まれているという。
EAは影響を受けた人数については海外メディアに対して詳細なコメントを控えたが、対象となった従業員には社内での新たなポジションを探すための30日間の猶予を設けており、内部での再配置の機会を提供するとしている。