かつて、友人と一緒にゲームで遊ぶ場合、誰かの家に集まるのが定番だった。
お菓子やジュースを片手に大盛り上がりしたり、徹夜を謡いつつ寝落ちしてしまったり、ときには友情崩壊しかけたり……ゲーマーなら誰しも、そんなノスタルジックな思い出があるのではないだろうか。
しかし、ネットワーク技術が整備された現代、友人とゲームを楽しむ場は、オフラインに限らずオンラインにも広がっている。その時代の変化があってなのか、家族や友人とワイワイとゲームを楽しむ、いわゆるパーティゲームの形も変容しているようだ。
今から23年前、ステージを傾けておサルの入ったボールを転がしてゴールを目指すというシンプルなシステムで人気を集めた『スーパーモンキーボール』シリーズも、最新作でパーティゲームとしての方向性を大きく舵を切っている。
もともと、パーティゲームとして愛される「表の顔」を持ちながら、難易度が高すぎるゲームとしての「裏の顔」を持つ本シリーズ。
12年ぶりのシリーズ完全新作となる『スーパーモンキーボール バナナランブル』においては、最大16人によるオンライン対戦を新たに実装。加えて、大幅に難易度を調整。より多くのユーザーがカジュアルに楽しめるゲームの色合いが強くなっている。開発に際して定められたゲームのコンセプトは「みんなでわちゃわちゃ楽しめる」。
今回は、そんな本作のプロデューサーを務める鈴木信宏氏と、ディレクターを務める髙畑大輔氏にインタビューを実施。
現代のパーティゲームとしてより多くのユーザーに楽しんでもらうため、23年の歴史を持つ『スーパーモンキーボール』シリーズをどう作り変えたのか。スーパープレイやRTAなど本作の「裏の顔」に惹かれて、やりこんでくれているガチ勢にも満足してもらうため、どうゲームの難易度を設計していったのか。ゲーム開発の舞台裏に迫った。
※この記事は『スーパーモンキーボール バナナランブル』の魅力をもっと知ってもらいたいセガさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
過去シリーズの狂気の難易度設計を「絶対に変える」と最初から決めていた
── 今回の取材前に前作の『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』をプレイさせていただいたんですが、見た目に反してものすごく難しくて……。序盤の序盤で失敗が続いて、ワールド4もクリアできませんでした。お恥ずかしい。
鈴木信宏氏(以下、鈴木氏):
これまでの『スーパーモンキーボール』シリーズが難しいと感じる理由はすごくシンプルで、難易度の上がりかたが急すぎるんです。それはもう……狂気の難易度設計と言えるくらいに。
髙畑大輔氏(以下、髙畑氏):
そうなんです。じつは、今作の難易度調整を行うにあたって、『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』における各ワールドのクリア人数の推移を調査したんです。
その結果、ワールド4をクリアできた方は、ワールド1をクリアした方の2割くらいしかいませんでした。ワールドは全部で10もあるのに……この下がりかたは問題だと思いました。
──過去作において難易度が急激に上がる設定なのは、『スーパーモンキーボール』シリーズの原点がアーケードゲームの名残があるからなのでしょうか? アーケードゲームの場合、簡単にクリアできてしまうとお金を使ってもらえないわけじゃないですか。
鈴木氏:
それもあるかとは思いますが、2001年当時はデザイナー主導で「ひらめきが重要な遊んでいてワクワクするような凄く楽しいステージ」を作っていたんです。
難易度設計よりもステージとしてのおもしろさを重視していたことが、『スーパーモンキーボール』シリーズが高難易度になってしまった理由のひとつなんじゃないかなと。
髙畑氏:
そのグラフを開発メンバーに見せたところ「あ、やっぱり難しいね」「いや、『スーパーモンキーボール』ってそういうもんでしょう」という反応だったんです。
この難しさが当たり前になっていて、理想的な難易度設計をイメージできていないことが一番の問題でした。その後、チーム内で難易度に対する意識合わせをしていったのですが、かなり苦戦しました。実際のゲーム内の難易度調整より大変だったかもしれません。
──というと今作の難易度はかなり緩和されていると?
鈴木氏:
そうですね。「難易度については絶対に変える」と最初から決めていました。
『スーパーモンキーボール』が発売された2001年と比べると、現在では難易度の高いゲームが受け入れられにくい環境になっていると感じていましたし、難易度の上昇を緩やかにすることで、もっと広い層が楽しめるようになると考えていました。
ただ、実際にその難易度を作るのがすごく難しくて……。髙畑さんはもともとスマホタイトルのディレクターをされていたのもあり、そういう難易度調整やデータ分析が得意な方だったので、非常に助かりました。
──開発チームの中には、これまでの『スーパーモンキーボール』シリーズの開発に携わっている方もいるかと思うのですが、「もっと難しくしていいのではないか」という意見は出なかったんでしょうか。
髙畑氏:
いえ、そのような意見はありませんでした。逆に、「もう少し簡単でもいいんじゃないか」という意見が出て、開発当初に設定していた難易度よりも下がったくらいです。
製品版のステージ「3-10」が、当初はステージ「1-7」だったんですが、プレイテストを実施した際にワールド1で失敗する割合があまりに高くて……。
鈴木氏:
プレイテストを重ねていく中で、徐々に徐々に難易度が下がっていきましたよね。
デザイナーの小田さんという『スーパーモンキーボール』シリーズにおける「秘伝のタレ」のような存在
──とはいえ、『スーパーモンキーボール』シリーズの難しさに魅力を感じているユーザーも多いのかなと思います。『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』発売に際しても、公式YouTubeチャンネルでRTAプレイ動画が公開されていましたよね。
鈴木氏:
ゆとりんさんによるプレイ動画ですよね。
──はい。RTA in Japan 2019走者なだけあって、すごいスピードでクリアしていって……プロデューサーの方の表情がどんどん曇っていったのが印象に残っています(笑)。
鈴木氏:
ゆとりんさんはちょっと上手すぎです(笑)。
──ゆとりんさんに限らず、やりこみ勢の方の中には、難易度が簡単になりすぎると「物足りない」と感じる方もいるのではないでしょうか。
髙畑氏:
それについては、ゲームの難易度に深みを持たせることで対応しました。
──深み、と言いますと?
髙畑氏:
各ステージには、「クリア時間」や「手に入れるバナナの数」など、クリアとは別でミッションが設けられています。このミッション表示はデフォルトでオフになっていますので、初心者の方は気にしなくていい目標という位置づけです。
加えて、ワールド1から正規ルート以外にショートカットできるポイントを用意しているので、初心者から熟練者の方まで楽しんでいただけるステージになっていると思います。
──初心者が心が折れず楽しめて、かつ熟練者も退屈しない、それを両立する設計というのは難しそうですね。
髙畑氏:
そういった意味では、ワールド1を作るのがとくに苦労しました。ワールド1は、初めてこのゲームを触るプレイヤーも熟練プレイヤーも、誰しもが必ずプレイする最初のステージになっていますから。
初めて『スーパーモンキーボール』シリーズをプレイする方が問題なくクリアできるようにしつつ、熟練者の方に向けても楽しめる要素を入れ込まないといけないわけです。
──確かにそうですね。
髙畑氏:
本作ではワールド10まであり、その後にエクストラステージとして10ワールドあるので、全200ステージ遊べるようになっています。
ワールド8、9、10になると、昔ながらの『スーパーモンキーボール』の難易度が帰ってきますので、熟練者の方も満足いただけると思います。
鈴木氏:
「ステージを傾けてボールを転がす」というシンプルなシステムの中で、ドキドキするようなステージを緊張感をもってクリアした時の達成感が『スーパーモンキーボール』シリーズのよさです。
そのおもしろさの根源は『スーパーモンキーボール バナナランブル』でも体験できるようになっているので、ぜひ楽しんでいただきたいです。
──『スーパーモンキーボール』シリーズは20年以上の歴史を持つ作品ですが、そのおもしろさの根幹にあたる、いわゆる“秘伝のタレ” を守る職人のような方はいらっしゃるのでしょうか。
鈴木氏:
デザイナーの小田幸雄さんでしょうか。小田さんは初代からずっと『スーパーモンキーボール』を作ってくれていて、今作でもかなり多くのステージを手がけてくれました。
前作の『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』では新ステージを作っていなかったため、今作でで久しぶりに新ステージを作る際に、「どうやってステージを作るのか」「どういうレベル感で作るのか」という部分で悩んだ際も、小田さんがいてくださったことで、スムーズに作業が進んだと思います。
髙畑氏::
秘伝のタレを守る職人というより、小田さん自身が秘伝のタレというところがあるかもしれません。
──ふむふむ。 小田さんの仕事をご覧になっていて、小田さんがステージを作る際に大切にしているものを感じることはありますか?
髙畑氏:
インスピレーションを大事にされる方ですね。たとえば、「山」という題材をひとつ決めてから、それをモチーフにいろいろなステージを作っていく、というアプローチが多いように思います。
鈴木氏:
「閃くのは席にいるときではない」と仰られていたのが印象に残っていますね。そのせいなのか、よく群馬に行っては自転車のレースに参加されているようです。
髙畑氏:
恐らく、そういうときにアイデアが閃くんじゃないかなと思います。
コンセプトは「みんなでわちゃわちゃ楽しめる」パーティゲーム
──お話を聞いていると、今作は新規ユーザーやカジュアルなプレイヤーの獲得を意識されているような印象を受けます。開発にあたってコンセプトのようなものはあったのでしょうか。
鈴木氏:
「みんなでわちゃわちゃ楽しめる」というのが今作のコンセプトになっています。
じつは、前任者が構想していた新作は違う方向性のコンセプトを持ったゲームだったんです。でも、僕が『スーパーモンキーボール』をプレイしたときに感じたのは「大人数で遊んだらもっとおもしろくなりそう」という感覚でした。
その感覚をもとに「みんなでわちゃわちゃ楽しめる」構想を周りに話したところ、「おもしろそう」という意見が多くもらえたのもあって、僕が担当を引き継いだときにコンセプトも変えて、大人数で楽しめるゲームを目指すよう舵取りを行いました。
──なるほど。今作の新要素である「最大16人で楽しめるオンライン対戦」は、「大人数で楽しんでもらいたい」というコンセプトからきたものなんですね。
鈴木氏:
もちろん、RTAを含むやりこみプレイをとことん追及して遊んでくださるのは非常に光栄です。ただ、我々としては「新規のお客さんにもっと遊んで欲しい」という思いもあり、これまでと同じだけでは、間口としてはちょっと狭いのかなと感じていました。
より間口を広げて、多くの方にパッと見て「おもしろそう」と興味を持ってもらえるよう、今作では新しく、16人でのオンライン対戦を入れることにしたんです。
──確かに。新規ユーザーに向けての「楽しそう」「始めやすそう」というイメージは大事ですよね。
髙畑氏:
『スーパーモンキーボール』シリーズは23年続いている作品ですので、ゲームキューブ版が発売された当時に学生だったプレイヤーの中には、お父さんやお母さんとして、お子さんと一緒に家族でプレイされる方もいらっしゃると思います。
もし、昔ながらの『スーパーモンキーボール』の難易度だったら、お子さんはおもしろさを感じる前に「難しい」と思って、プレイをやめてしまう可能性が高いと思うんです。そういった意味でも、ライト層でも楽しく遊べるということはかなり意識しました。
鈴木氏:
わちゃわちゃ遊べるオンライン対戦から興味を持っていただいて、ひとりでも遊んでみたら「あれ、ひとりモードもおもしろいじゃん」となって、『スーパーモンキーボール』シリーズの沼にハマっていただけると、我々としてもうれしいです。
──そのあたりのコンセプトについては、どのように開発チーム全体で意識統一を図ったのでしょうか。
鈴木氏:
言葉だけでは伝わらない部分もあるので、たくさんのおサルのボールが乱戦している感じの……パッと見ただけでどんなゲームなのかわかるイメージ画像をまず作りました。
そのうえで「こういうゲームを作りたい」という話をしていきました。製品版も最初に作ったイメージ画像にかなり近いものができていると思います。
髙畑氏:
ひとつ大きく変わった点といえば、イメージ画像では「バトルロイヤル」という言葉が使われていたのですが、「ひとりだけが生き残って他全員が脱落する」イメージが連想されやすいため、その言葉は使わないようにしました。
あと、細かい話になるのですが、複数人で遊ぶアドベンチャーモードを「対戦ゲーム」のように感じてほしくなかったため、ワールドクリア時の結果画面 では「誰が先頭だったのか」「誰がバナナをたくさんとったのか」はボタンを押さないと表示されないようにしています。
鈴木氏:
意図としては、初心者の方に「難しさ」や「劣等感」を感じてほしくなかったんです。ゲームをもっと深く遊びたい、追及したい方は、ボタンを押して詳細を確認してもらえればいいわけですから。
パッと見てマイナスになり得る要素を出さずに、どんな腕前のプレイヤーでも「協力プレイがしっかりとできている」と楽しんでもらえる環境を大事にしました。
──大きく変わった点でいうと、先ほどお話していただいた難易度調整についても今作の大きな変化のひとつかと思います。『スーパーモンキーボール バナナランブル』では、どのようにして難易度調整を行っていったのでしょうか。
髙畑氏:
難易度を示すスコアを10点満点で数値として明文化しました。そのうえで「8点相当のステージを作ってください」と依頼する形でステージ制作を進めていきました。これにより、ステージの難易度が大きくブレることはなくなりました。
──これまでは「ステージとしてのおもしろさを重視」していたのを、今作では難易度がまずあって、それに合わせてステージを作る体制になったわけですね。
髙畑氏:
そうですね。あと、社内にプレイテストをしてくれるチームがあるのですが、そのチームからのフィードバックも大きな助けになりました。
鈴木氏:
『スーパーモンキーボール バナナランブル』開発においても半年に1回くらいのペースでプレイテストに協力していただきました。
髙畑氏:
難易度や操作性といった項目について、テスターさんたちがそれぞれスコアを出してくれるんです。1回目のテストではこのスコアがあまりよいものでなくて……。その結果を受けて、難易度やカメラ速度の調整を重ねて、製品版に至っています。
リメイク作品の評判がシリーズ完全新作開発のきっかけに
──『スーパーモンキーボール バナナランブル』は、シリーズ12年ぶりの完全新作となる作品ですが、開発プロジェクト発足の経緯についてお伺いできないでしょうか。
鈴木氏:
ありがたいことに、リメイク2作品【※】のお客さんからの評判と売れ行きがよかったんです。とくにアメリカでの評判がよくて、それが完全新作を出すきっかけになりました。
時期としては、『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』発売から半年後、今から2年くらい前から開発がスタートしました。
※2019年に発売された『たべごろ!スーパーモンキーボール』と2021年に発売された『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』。
── リメイク作品の発売から新作開発開始までの動きがスピーディーですね。
鈴木氏:
もともと我々の事業部としても、「新作を作りたい」という気持ちはずっとあったんです。リメイクの評判がよかったことで、会社的にも「新作を作りましょう」となったので、素早く動けました。
──鈴木さんが『バナナランブル』のプロデューサー、髙畑さんがディレクターを担当するようになったのは、どのような経緯があったのでしょうか。
鈴木氏:
じつは、前任のプロデューサーは私の組織上の部下でもあって、『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』の際にもいろいろ相談を受けていたんです。
ですので、会社として完全新作を作る動きが決まった時点で「(担当してほしいという話が)来そうだな」と思っていたところに、ちょうど打診がきた、という感じでした。
それで言うと、髙畑さんは自分がディレクターになるとは予想できなかったですよね。
髙畑氏:
そうですね。そもそも、私がこの事業部(第1事業部)に異動してきたのが、2021年9月なんです。
ですので、異動してからすぐに『スーパーモンキーボール』開発のチームに入って、前任のディレクターから業務を引き継ぐ形になりました。
鈴木氏:
僕から髙畑さんに声をかけて入っていただいたんです。
『スーパーモンキーボール』シリーズの完全新作を作るにあたって、企画に強い人が必要だなと考えていました。髙畑さんは『MJ』【※】のディレクターを担当されていて、優秀であることを知っていましたから。
※MJ:『セガNET麻雀 MJ』。セガが運営するネットワーク対戦麻雀ゲーム。PC、iOS、Android版がある。リアルな画面と熱い演出が特徴。
── 鈴木さんからお声をかけられた際、髙畑さんとしてはどういった心境でしたか?
髙畑氏:
もう、楽しみでしかなかったですね。
先ほど鈴木さんから話があったように、私は『NET麻雀 MJモバイル』というスマートフォンゲームのディレクターや、アーケードゲームの『StarHorse2』の立ち上げ、『頭文字D』に携わっていました。
コンシューマーゲームの開発に携わるのは今作の『バナナランブル』が初なので、自分自身としても新たなチャレンジではありましたが、今作はオンラインプレイがあるので、『MJ』で何年もオンラインを運営してきた経験や強みを活かせるのではないかと。
──というと、『スーパーモンキーボール』シリーズとの関わりじたい、今作が初だったわけですか?
髙畑氏:
いえ、開発そのものには携わっていないのですが、『モンキーボール』シリーズに初めて触れたのは23年前の2001年なんです。
当時、京都ジョイポリス【※】でアルバイトをしていまして、アーケードゲームの『モンキーボール』の筐体をセッティングしたのが、初めての関わりでした。
当時はNAOMI【※】という基盤があって、その基盤は上を外してGD-ROM【※】だけ交換すれば、割と短時間でゲームの中身を変えることができたんです。
でも、『モンキーボール』はバナナ型の専用レバーがついていて……真ん中のレバーやボタンがあるところを丸ごと外さないといけなくて、「こんな面倒くさいゲームを作ったのは誰なんだぁ!!」って思いながら作業をしていました(笑)。
※京都ジョイポリス:セガが運営したアミューズメント施設。京都駅そば「ジェイアール京都伊勢丹10F」にて、1997年~2002年に営業。当時は京都の他に、横浜、新宿、福岡などにもジョイポリスがあった。
※NAOMI:セガが開発したアーケードゲーム基盤。New Arcade Operation Machine Ideaの頭文字から命名。『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2』『クレイジータクシー』など。
※GD-ROM:セガとヤマハが共同開発した光学ディスク。NAOMI以外にも、セガの開発した家庭用ゲーム機、ドリームキャストなどで使われていた。
──そんな第一印象だったのにまさかご自身が作る立場になるとは(笑)。
髙畑氏:
はい。まさかその23年後に、自分自身がそのゲームを作っているとは夢にも思いませんでしたね。
──ちなみに、当時はゲームセンターで『モンキーボール』をプレイされたりはしたんですか?
髙畑氏:
はい。プレイテストもしましたし、実際にもプレイして遊んでいました。ただ、やはりアーケードゲームなので、すごく難しかったですね。何回か挑戦してみたんですが、クリアを諦めてしまいました(笑)。