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これは、歴代で一番嫌な気持ちになる最高傑作。『FF』ナンバリング全作をプレイした男が40000字で考える『FF16』のすべて

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ファイナルファンタジーって、難しくない?

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 ここから「レビューポイント」です。
 「レビューポイント」って名前、自分で作っといて全然しっくり来てません。

 ここでひとつ、読者のみなさまに聞いてみたいことがあります。

 そもそも、「ファイナルファンタジー」って……難しいですよね?

 もちろん、国民的RPGの一角ですから、そのほとんどが「クリアできる」ようには作られています。だけど、かなり手応えがある。相当頑張って、やっとクリアできる。システムを把握し、敵の攻撃パターンを記憶し、こちらの戦力を磨き上げ、ようやくクリアできる。そんな印象があります。

 この「絶妙な難易度と、クリアした時の達成感」のバランスこそが、連綿と受け継がれてきたFFの魅力でもあると思います。だけど、それにしたって難しい。FFを遊ぶ時は、ただひたすらにFFと向き合い続けなければならない。それくらい、FFは「手応えがあって、難しいRPG」という印象があるのです。

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 小学生の時、私は『FF3』を遊びました。ファミコン版ではなく、DSで発売されたリメイク版の『FF3』です。たしか、親が買ってきたものを遊んでいました。それが、私が人生で初めて遊んだファイナルファンタジーでした。その時に率直に感じたこと……それが、「このゲーム、あまりに難しい」ということです。

 小学生の私にとっての『FF3』は、同じDSで出ていた『ドラクエ9』よりも、『ポケットモンスター ダイヤモンド』よりも、はるかに難しいRPGでした。やたらと強い敵。行き先がほとんど説明されないストーリー。よくわからないジョブシステム。ちょっと不気味な空気感……どれもこれもが衝撃的なゲーム体験でしたが、それと同時に「難しいし、怖い」という印象を受けました。

 そこから数年が経ち、私は高校生になって『FF7R』を遊びました。
 ここからなぜか気が狂ったようにFFを遊び続け、今に至ります。

 そのFFを遊び続ける過程の中で、やっぱり印象に残っているのが……「FFは難しい」ということなのです。敵が強い。システムが難しい。だけど、その分クリアできた時の達成感は……他のRPGよりも圧倒的。難しいがゆえに、楽しい。難しさがあるがゆえに、大人な感じがする。それがFF。大人でカッコいいRPG。

 もしかしたら、多くのRPGをプレイしている方は「いや、FFってそんな難しくないでしょ」とツッコミたいかもしれません。

 ですが……そもそもRPGをあまり遊ばなかった私にとって、FFはもう十分すぎるくらい難しいRPGでした。『FF4』のゼロムス戦、『FF8』のジャンクション、『FFX』のブラスカの究極召喚戦、『FF12』のガンビット……どいつもこいつも曲者揃いで、忘れられない。

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 ところが、『FF16』は「誰でも1周目はクリアできるように」作られている。

 ここが、私にとって衝撃的でした。オートスローの指輪を装備すれば、敵の攻撃はラクラクと避けられる。オートアタックの指輪を装備すれば、もはやボタンを連打しているだけで爽快に敵を倒すことができる。FFが、誰でもクリアできるようにRPGを作ってきた。

 この「誰でもクリアできるFF」が出てきたことが、結構新しい気がするのです。もちろん、「他のFFがクリアさせる気がない」とかそういう話ではありません。良いか悪いかは一旦置いといて、「とうとうここに目をつけたのか」という驚きがありました。

 FFは、いつも新しいことをする。換骨奪胎のRPG。だから今回の「新しいこと」のひとつは、「誰でもクリアできるように作る」ことだった。

 そもそも、「どうして私がFFを難しいと感じたか」を考えてみると……多分「私がゲームを遊び始めた時には、“優しいゲーム”が多かった」のだと思います。私が人生で初めて触れたハードは、Nintendo DSでした。そして初めて遊んだRPGは、『ポケットモンスター ダイヤモンド』でした。私が小さい頃から遊んできたゲームは、おおかた「遊びやすく、クリアできるように」作られていた印象がありました。

 だから、FFを遊んだ時に驚きました。ある意味、「ほら、コイツをクリアできるかな?」という挑戦的な姿勢を感じました。かなり新鮮な体験だったので、逆に燃えました。「これは遊びなんじゃない。ゲームとの戦いなんだ」という感覚を、強烈に覚えました。そこがFFの好きなところです。

 だけどそれと同時に、「楽しいゲームなのだから、もうちょっと優しくしてちょうだい!?」という本音も漏れかかっていました。人間って、難しい生き物! でも、私……ぶっちゃけゲームは「ちょっと優しい」くらいが嬉しい!!

 つまり、私にとって『FF16』は、そこの本音に応えてきたゲームでした。

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 というか、そもそも私、ゲームがそんなに得意じゃないのです。

 まず、反射神経が悪くてFPSや格闘ゲームをマトモにプレイできません。
 友達とマルチプレイをした時、いつも私は足を引っ張ってしまいます。そして勘も悪いです。直感的な判断があまり得意ではありません。さらに頭も悪いのです。ゲームの謎解きが全般的に苦手です。ゼルダとか地獄を見ました。最後に関してはこれまでの文章を見ていればよく分かるでしょう。

 とにかく、ゲームに求められるスキルを全然持っていません。だからもう、難しいゲームには愚直に立ち向かうしかないのです。負けて、覚えて、負けて、覚えて……。泥臭くやらざるを得ません。

 だけどアクションゲームなら、私だって華麗に戦ってみたい! もう『エルデンリング』とか全然上手く遊べなかったけど、私だってカッコよく戦ってみたい気持ちはある!!

 だけどそれと同時に、「私に合わせて敵を弱くされるとちょっと悔しい」という気持ちもあります。

 人間って……本当にめんどくさい!

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 でも『FF16』はその人間のめんどくささにも頑張って応えようとしている。つまり、『FF16』の「誰でも1周目はクリアできる」作りのミソは、「敵は弱くならない」ということにあるのです。

 基本的に「クライヴに指輪を装備する」形で難易度を調節するので、どんな状態で遊んでも敵の強さは大体同じ。自分が強くなるだけだから、「相手に合わせてもらっている」あの気持ちを味わわなくて済む。

 真面目か!?

 このゲーム……真面目か!?!?

 真面目で、優しい。『FF16』ってそういうゲームな気がします。
 「FFの難しさ」に向き合ったこの姿勢、私は結構好きなのです。

クライヴすぐ脱ぐ

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 このゲーム、とにかく脱いでいるシーンが印象に残る。半ば暴走状態のままガルーダを撃破したクライヴは……シドのアジトで全裸になっていた。

 なんでここ脱がせたの???????????

 このゲーム……とにかく成人男性の裸体にかける情熱がすごい気がする。ファイナル裸体ファンタジーだ。ファイナル裸体ファンタジーシックスティーンだ。吉田Pがどこかで「今作はPS5に徹底的に最適化を施しました」と言っていた気がするけれど、たしかにこれはPS5の圧倒的な描画力でしか描けない男性の裸体かもしれない。

 「裸を見る趣味はない」とか言ってるけど裸のまま牢屋に入れたのはお前なんじゃないのか。

 見ろ、この令和最新ハードの圧倒的パワー。圧倒的裸体グラフィックパワー。このゲームを遊んでて一番PS5の性能を実感した瞬間は「召喚獣合戦」と「クライヴの裸体」でした。これが令和最新ゲーム機の力か。早いロード。性能のいいコントローラー。そしてすごく綺麗なバキバキのクライヴの肉体。そうか、これがやりたかったんだな。PS5の性能を活かすために、こうしたかったんだな!!!

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 『FF16』って……すごい悲惨な展開が続くゲームなのです。節目の召喚獣合戦で貯めたストレスを一気に爆発させてはくれるけど、にしたって悲惨な展開が続きすぎるゲームだと思います。だけどその中に「全裸」が入ってくることで、なんか急に面白くなる。たしかこのゲーム3~4回は全裸になってましたよね?

 だからこう……悲惨な展開の合間合間に全裸を挟むことによって、独特なグルーヴ感を生み出していますよね。「悲惨→悲惨→召喚獣合戦→悲惨→全裸」みたいな。おい何をクスクス笑っている! 私は真剣にレビューしているでしょう!? 私が真剣にこのゲームのことを考えている最中でしょう!?

 と言うか、なんだ……キミ、エロスは程々にしときなさい。

 まぁでも、とにかく男性の裸体の描写はすごいです。やっぱりFFと言えば、「綺麗なグラフィック」もウリのひとつですからね。高精細かつ美麗な裸体。PS5パワーで描かれる、それはそれは美しい肉体。もしかしたら今年度で最も男性の裸体描写にこだわったゲームかもしれない。

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 そして脱がされたりしながらも、クライヴはシドのアジトから旅立つことになる。ジルとふたりっきりで。これまで曇天や夜間の多かった『FF16』の中、とうとう広大なフィールドと青空が映し出される。美男美女、広大なファンタジーフィールド、どこまでも広がる青空……。

 おい、なんかFFみたいじゃないか!?

 いや、逆にこれまでが陰鬱すぎたのでしょう。ここからが本当の『FF16』。このジルが復活してきたあたり、本当に「クライヴ……良かったね……」としか思えなかった。クライヴはいつも酷い目に遭っているから、クライヴに良いことがあると本当に心から「良かったね……」と思える。

 そうだ、せっかくだからフォトモードでも使ってみよう。せっかくFFみたいなフィールドを用意してくれたんだから、存分にFFみたいな写真を撮ってやろうじゃないか。おふたりさん熱いね! こっち向いてピースピース!!

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 なぜだ、全然上手く撮れない。

 『FF15』ではあんなに良い写真がたくさん撮れたのに。プロンプトがいないだけでこんなにも変わるものか。俺はプロンプトの足元にすら及ばないとでも言うのか。なぜだ。何がダメなんだ。どう頑張ってもシュールコントみたいな絵しか撮れない。東京03のコントの導入みたいな絵ばかり量産している気がする。

 そうか、わかった。多分エビの死体の前で撮っているのがよくないのだ。冷静に考えたらなぜこのダボカスはエビの死体の前で写真を撮ろうとしたのだろうか。場所を変えてみよう。そうだ、近くにチョコボがいた気がする。やっぱりFFと言えばチョコボ。チョコボの前ならFFみたいな写真を撮れるはず。

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 なんか悪化した気がする。

 女子中学生が天地魔闘の構えしながら犬が逃げ出してる写真ってこんな感じじゃなかったっけ?

 もう写真の話は一旦切り上げて、クライヴとジルの話をしましょう。

 このふたり、『FF16』の主人公とメインヒロイン。
 青年期の時、クライヴとジルは生きる意味を見失っている。自身がフェニックスゲートの惨劇を起こしたことを知ってしまったクライヴ。そして鉄王国のドミナントとして、たくさんの戦いで誰かを殺してきたジル。ジルは、冒頭のダルメキアとの戦いが終わったら死のうと思っていたらしい。……暗い、暗すぎる。

 いつもよりおふざけ4割増しくらいでお届けしている今回の記事ですが、なぜならこんな風に気を抜くとすぐ暗くなってしまうからです。希望を失ったふたりの男女が、「生きる理由」を見つけるために……旅に出る。それこそが青年期の物語。本当に落ち込む。遊んでて落ち込むんすよこのゲーム。普通のゲームの2倍くらい疲れてくる。山頂の見えない険しい山道を、私は延々と登り続けている。

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 その上、ヴァリスゼアには「ベアラー」というものが存在している。クリスタルを介さずに魔法を使える人種。そしてベアラーは……あまり人間とは思えない扱いを受けている。道端を歩くと、すぐにベアラーがひどい目に遭っている。もう世界の全員がアルガスみたいなゲームなのではないかと錯覚するくらい。

 酷使されたベアラーは、身体が石化していく。クライヴの目の前で、何人ものベアラーが石になっていった。彼らの人生は、幸せだったのだろうか。あまり、そういうことを考えすぎてはいけないような気がした。目をそむけざるを得なかった。

 人には必ず、「容量」がある。

 たとえば、ニュースでふと流れていた戦争のニュースを見た時……その戦地で死んだ人のひとりひとりに思いを馳せるのはとても立派なことだと思う。けれど、そんなことをずっと続けていたら……いつか壊れてしまう。だからもう、私はあまりベアラーのことを考えたくなかった。この世界の無辜のベアラーひとりひとりに祈りを捧げられるのは……それはもう……本物の聖人君子だと思う。

 だからせめて、自分のことくらいは自分で救ってやらなきゃいけない。私が操作するクライヴ・ロズフィールドという男くらいは、どうにかしてやらなきゃいけない気がした。目の前にいるこの人くらい、どうかこの世界から助かってほしい。ほら、クライヴもジルも笑って! ハッピーが一番だから!!

「キングダムハーツの重力」じゃん

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 そして続いての召喚獣合戦は……まさかの「イフリートvsイフリート」

 ここ、『FF16』のシナリオで一番驚いたところです。だってみなさん……「最後に獲得する召喚獣はイフリート」だと思っていませんでしたか?

 私は勝手にそう思い込んでいました。きっとラスボス戦でイフリートがクライヴに力を貸してくれて、「召喚獣イフリートの力」を手に入れるのではないかと。あまりにコテコテな妄想だけど、あながち間違ってはいないのではないかと。

 ところが、「イフリート」を受け入れるのは、序盤も序盤だった。これは、「復讐劇」の終わり。これは、「復讐鬼」との惜別の戦い。そして、「許せない自分」を受け入れるための戦い。このバトルで、クライヴは「リミットブレイク」を獲得する。己を受け入れることで、初めて限界を破壊する。

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 「だから、自分くらいは救ってやれ。
 お前を救えるのは、お前だけなんだから。」

 クライヴとの別れ際、シドが言い放った一言。このゲームで一番好きなセリフです。人は、誰かに助けられるんじゃない。人はひとりで、勝手に助かるだけ━━━みたいなことを、誰かが言っていた気がする。

 まず真っ先にクライヴが救うべきなのは、自分自身だと思っていた。弟を殺してしまった自分。ロザリア公国の崩壊を招いた一端の自分。結果として、多くの人の命を奪ってしまった自分。確かにイフリート<炎影>がやったことだけれど、そのどれも、クライヴ<イフリート>のせいじゃない。

 だから、せめてアナタは……自分のことを救ってほしい。

 この世界の無辜のベアラーひとりひとりの幸せを願えるほど、私は聖人君子じゃない。けれど、目の前で操作しているこの人の幸せを願わないほど、冷たく生きてるわけじゃない。一番身近な人の幸せを願うことくらい、人として当然のことなんだぜ? だから、クライヴが救われて、嬉しかった。率直に、そういう気持ちになった。

 クライヴが自分自身を救う方法は、「自分を受け入れる」ことだった。それだけ。たったそれだけなのだけれど……いちばん、大切なこと。人は、自分を受け入れなきゃ生きていけない。まず大切にするべきなのは、自分。そこから、誰でもない誰かを救えばいい。自分を大切にすることに、誰も文句なんか言えない。

 ……でも、わかる。自分を否定したくなる気持ちも、わかる。

 この「共感する」こと自体が無責任かもしれないけれど、「自分を否定すること」にだって、誰も文句は言えない。いや、言わせない。そんな世界、私は認めたくない。クライヴの傷は、クライヴだけの傷なのだから。他人が無責任に手を差し伸べたり、無遠慮に救っていいものじゃない。だからせめて、私は……「クライヴが幸せであること」くらいは、祈ることにしました。アナタは、幸せであってほしい。

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 ……やっぱり気がついたら話が暗くなってしまう。

 いや、『FF16』ってこういうゲームなんすよ! 『FF16』に向き合えば向き合うほど暗くならざるを得ないんすよ! だからもうちょっと明るくする! 次は「ティフォン戦」!

 これまた……イフリートの操作感が全く変わっているのです。
 先ほどのガルーダ戦ではどちらかというと怪獣チックな重厚感のあるアクションだったのですが、クライヴがイフリートを受け入れたからなのか凄まじいスピード感のアクションが展開されます。基本的な人間態での操作を受け継ぐ形で、攻撃と火球によるコンボや、ワイルドファイアによる滑走移動等々……もう全ッ然操作感が違う。

 私はFFの魅力として「いつもいつもバトルシステムを変えてくる」ところがあると思うのですが……召喚獣合戦のバリエーションの多さはミニマムにそれを再現していると言っても過言ではないかもしれません。召喚獣合戦ごとに、そもそもの戦闘システムすら違うような感覚がある。

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 このワイルドファイアによる高速移動……無重力的なアクション……触っていて、「この操作感、どこかで味わったことがある」とモヤモヤしていました。

 そして、気がついた。

 「これ、キングダムハーツの重力だ」と。

 ふわふわ感とスピード感が両立しているこの感覚。重力があるのかないのかよくわからない動きの激しさとスタイリッシュさの同居。これ……『キングダムハーツ』でしか味わったことのない感覚だ! 『キングダムハーツ』にしか存在しない重力じゃなかったのか、これは!?  

 もはやキーブレードを振っていないことに違和感すら覚える。とにかく、召喚獣合戦の「シチュエーション」だけでなく「操作感」すらどんどん変わっていくのが楽しかったです。

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ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog
編集
新聞配達中にトラックに跳ね飛ばされたことがきっかけで編集者になる。過去に「ロックマンエグゼ 15周年特別スタッフ座談会」「マフィア梶田がフリーライターになるまでの軌跡」などを担当し、2017年4月より電ファミニコゲーマー編集部のメンバーに。ゲームと同じぐらいアニメや漫画も好き。
Twitter:@ed_koudai

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