ゲーミング家具って、黒多くないですか?
いや、分かるんですよ、パソコン周りの機器は黒が多いから、家具も黒にすれば雰囲気がまとまるっていうのは。汚れも目立ちにくいし、大体の物には黒がカラバリとして含まれているから、なんだかんだ無難なチョイスなんだよなあ。
ここ最近は「ゲーミング家具といえば黒」という認識が家具業界にも広まり、一般向けの家具メーカーも続々と黒いゲーミング家具を世に送り出している。スウェーデン発の家具ブランド「IKEA」もその例に漏れず、黒をベースにしたゲーミングチェアなどを発売してきた。
IKEAは2021年から「東京ゲームショウ」に出展しており、今年9月26日から9月29日まで開された「東京ゲームショウ2024」にもブース出展を行った。その様子がこちら。
カラフルやんけぇ……。
一見してとてもゲーマー向けとは思えないカラフルさに一瞬心の中のオタクがビビってしまったが、写真に写っている家具はすべてゲーミング家具としてデザインされたもの。9月に発売された「BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングコレクション」(以下「ブレンボール」)シリーズの家具だったのだ。
「ブレンボール」シリーズの家具は、昨今増え続けているカジュアルゲーマーの生活に焦点を当て、日常生活とゲーミング環境の切り替えに適した機能性をもって作られた「新しいゲーミング家具」だ。実際に触れてみるとゲーマーの欲しい機能がてんこ盛りで、しっかりとゲーマー向けの商品であることが感じられた。
本記事では、「東京ゲームショウ2024」にて展示された「ブレンボール」シリーズの家具の一部を実際の使用感と合わせて紹介していく。
変形もあるぞ!
※使用感については個人の感想です。
「ゲーマーが欲しかったやつ」を実現した、かゆいところに手が届く家具
まずはゲーミング家具の主役、ゲーミングチェアから始めよう。今回ご紹介するのはこちらの「ゲーミングイージーチェア」!
お値段は1万4990円と、ゲーミングチェアと考えるとかなりお手ごろ。一見普通の椅子のように見えるが、この椅子、実は座面が脚部に固定されていない。代わりに、ベルトによって吊るされる構造になっているのだ。
この「ゲーミングイージーチェア」はロッキングチェアから着想を得ており、そこに前後左右の3D的な動きを取り入れることで、レースゲームなどのコントローラーを激しく動かすゲームプレイを阻害しない椅子になっている。ホラーゲーム中に激しくのけぞっても大丈夫!
実際に座ってみると、ほどよく揺れを吸収しつつもしっかりと体重を支えてくれる。ゆらゆら揺れるというよりは「全方向に弾力がある」といった感触で、ゲーム中だけでなく、普通に座るのにも快適そうだと感じた。本体がすごく軽いので、持ち運びにも便利だ。
次に紹介するのはこちらの「シェルフユニット キャスター付き」!見たら分かる、これはオタクが好きなやつです。お値段は9990円で、本体はスチール製となっている。
用途は見ての通り、上段はサイドテーブル。中は物置棚、サイドはコントローラーやコードを収納するラックとして使用できるマルチな棚だ。サイドは両側とも収納に対応しており、これだけでもかなり多くのものがまとめられる。
多種多様な充電コード類も、ぐるぐるまとめて突っ込んでおけばOK。ベルトのホールド力は高く、重めのコントローラーでも伸びずに保持してくれる。
中の棚にはPS5の本体がちょうど入るとのことで、棚部分は両側が空いているためアクセスも通気性も良い。また、なんといってもすごいのがこの絶妙なサイズ感。座椅子・ソファ・肘掛け付きのゲーミングチェアのどれに座っていても、手すりやサイドテーブルに手が届くいい感じの高さを実現しているのだ。
オタクのロマン・変形家具をご自宅に。実用性もバッチリです
続いては、我々オタクが大好きな「変形」ギミックを搭載した家具を紹介していこう。まず紹介するのはこちらの「ゲーミングラウンジチェア」!お値段は2万4990円と、こちらもゲーミングチェアとしてはお手頃な価格。
こちらの椅子、普段は上記の通りのソファとして使用可能。クッションはやや固めで、安定感のある座り心地だ。しかし、ソファモードはこの椅子の仮の姿。背もたれのクッションを持ち上げ、座面のクッションを引っ張り出すと……
座椅子だーーー!!!!
なんとソファが座椅子に早変わり。実際に座ってみたが、固めのクッションのおかげで床やフレームを感じることはなく、お尻が痛くなる心配もなさそうだった。据え置き機と携帯機でプレイ時の姿勢を変えたい人や、1つの椅子を多用途に使いたい人におすすめだ。キャスター付きなので移動もラクラクである。
次に紹介するのは、こちらの「バスケット」。お値段は3999円となっている。
こちらは足と蓋が付いた収納ボックスで、ボックス部分は頑丈でありつつ、表面は柔らかいフェルト素材になっている。Nintendo Switchがすっぽり入る大きさで、周辺機器を放り込んでいくのにちょうどいい容量だ。こちらは足を繋いでいる固定を外すことができ……。
手持ちバスケットに変身!留め具のおかげで持ち手が広くなるので、思っていたよりも持ち上げた時の負担は少なかった。これ、ゲームに限らず普通に便利じゃない?
最後に紹介する大型商品は、こちらの「ゲーミングステーション」!お値段は3万4990円(本体のみの価格)となっている。
足元のラックには大きめのゲーミングPCを設置可能で、内部の幅はウルトラワイドモニターにも対応。壁に接する背面は通気性の良い素材でできているほか、内面はバスケットと同じフェルト素材なので遮音効果もあるという、ここまででも結構なハイスペックなのですが……ここまで来たら、皆さんもお分かりですね?
変形!!!
秘密基地!!!!!
このゲーミングステーション、デスク部分を折りたたんで椅子を中にしまい、ブースの扉を閉じることができる。完全に閉まった状態はどう見てもただのクローゼット。これだけライトアップされた内部の光が外に漏れることもなく、多少のノイズはフェルト素材が吸収するので隠蔽効果は抜群ですよ奥さん。
閉じた時の奥行きは約72cmなので、狭い部屋にも設置可能。掃除や筋トレの時だけしまっておいて、スペースを確保することもできる。うーん、ロマンだ……。
本シリーズの名前になっている「ブレンボール」は、スウェーデンにある「野球の簡単版」なのだそう。気軽に遊べて誰でもできる、地元の球技なのだそうだ。日本でいうところの、草野球やキックベースみたいな感じだろうか。
IKEAは「ブレンボール」シリーズの家具を制作するにあたり、実際にゲーマーの家を訪れて調査を行い、ゲーマーが家具に求める機能の意見を集めたという。その中には、日本のゲーマーも含まれていたそうだ。
今や多くの人にとってゲームは生活の一部であり、ゲーム体験を快適にすることは生活を快適にすることに繋がる。日常生活に溶け込むカラフルな色合いや、軽さや移動しやすさを重視したコンパクトなデザインは「家での暮らしを快適に」というIKEAのこだわりのもとに成り立っていたのだ。
……と、結構面倒くさいオタクのノリで本文を書いてしまったので、すこしだけ真面目な話をして中和を試みてみた。「ブレンボール」の商品はどれも真剣にゲーマーに向き合い、カジュアルゲーマーから上級ゲーマーまで使えるように考えられたものばかりだ。そしてなにより、IKEAの家具ってやっぱりオシャレなんだよな!
「ブレンボール」シリーズの家具はIKEAオンラインストアなどで販売中だ。興味が湧いた人は、是非使ってみてほしい。