サヤマDに状況を聞く
はしやん:
「サヤマD、ここがこんなふうになって来たあらましを説明して欲しいのだけれども」(高橋)
内山:
「実はキエロウさん、どうしても都合がつかなくて、今日いらっしゃらなかったんですよ。お披露目会だって言うのに。ただ、『曲を流す手配だけはしといてくれ』という風な感じで言われて。
音リハで流してみたんですが、その途端、そのときは何もなかったんですが、1人のスタッフがちょっと用を足すために外に出ようとしたとき、突然強い風が吹いて……」(サヤマD)
はしやん:
「さっき話を聞いた状況になったと」(高橋)
内山:
「そして、そこに転がっているスタッフが7人」(サヤマD)
はしやん:
「なるほど」(高橋)
内山:
「そういえばさっき、うーぴゃーさんが言っていましたね。9人の演者がどうのとか」(サヤマD)
ろうえなぴゃそみつ:
「9人の演者が讃えろって聴こえたわ」(うーぴゃー)
はしやん:
「まさかね。この7人と9人なんて、関係ないっすよね。って言うか、歌詞教えて。そう言えば歌詞教えて。歌詞聴きました?」(高橋)
コウノスケ:
「歌詞は渡しておきます」(桃園)
はしやん:
そういう歌詞だったのか。確かにここのクネクネしてる7人、音楽に合わせて踊ってるように見えなくもないな。
コウノスケ:
「この状況は、やはりキエロウさんが企んでやったんじゃないかしら」(桃園)――加瀬さんに聞こえないように2人言いながら。
はしやん:
「そうと考えざるを得ない」(高橋)
コウノスケ:
「そうよね」(桃園)
はしやん:
「この音楽を流して、9人をクネクネさせて、何かをしようと考えている。本人がいないところも怪しいしな」(高橋)
内山:
そうですね。では、3人全員「知識ロール」を振ってください。これは手元で振っちゃってください。
コウノスケ:
65%で(ダイスを振って)14、成功です。
はしやん:
85の(ダイスを振って)32です。
内山:
3人成功。
3人とも実はキエロウのTwitterをよくチェックしています。そういえば最近、ここ数日、けっこうこの人よくつぶやくんですよ。作品がどうだとか、昼飯何食ったとか。意外と気さくなところあったんですけど。ここ数日の間、彼のつぶやきがぷっつりと途絶えて、ファンの中ではちょっと心配されていた。
君たちは新曲の披露があるから、情報をつぶやかないように黙ってるのかな、なんて思ってたかもしれないけど、若干不自然ですね。
ここ数日、彼のつぶやきはなかったという。
そういう情報を知っております。
コウノスケ:
「今日キエロウさんと会えると思って来たのに、来てなかったのね、そもそも」(桃園)
はしやん:
「最近Twitterも更新されてないしな。このイベントの告知もまったくしていないし」(高橋)
内山:
サヤマDが口を挟みます。「そうなんですよ。全部メールでやり取りしてたんで、キエロウさんとも直打ち合わせ1つもなかったんですよ」(サヤマD)
はしやん:
「メールは返って来ている」(高橋)
内山:
「メールは返って来ています」(サヤマD)
はしやん:
「なるほど」(高橋)
コウノスケ:
「ちょっと聞きたいんですけど、先ほど細工の方がコンピューターにされているっていう風に言われていましたが、これはキエロウさんご自身の手だけで可能な細工ですか?」(桃園)
内山:
「コンピューターにそれなりに精通していないと無理でしょうね。あと、現地に来てやらないといけないので、キエロウが来れば気づいたはず」(サヤマD)
はしやん:
「……つまりキエロウはやってないよね」(高橋)
コウノスケ:
「そうよね。キエロウさんだけのせいにするのはよくないわ。もしかしたら、ここにいる人の誰かが犯人なのかもしれない」(桃園)
はしやん:
「確かに。キエロウさんになりすましている可能性もあるし、Twitterに反応がないってことは、本人が関係ないっていう可能性もあるし、またはキエロウさんの協力者がいる」(高橋)
コウノスケ:
「そうね。キエロウさんの協力者……」と言いながら、加瀬の方を見ますよね(笑)。
はしやん:
見る。「あいつしかいないだろ」(高橋)
内山:
「彼女は無害なゲームデザイナーですよ」(サヤマD)
コウノスケ:
「果たしてそうかしら」(桃園)
はしやん:
「サヤマさんは、加瀬さんが、例えば機材室の方に入っているのを見たりはしていない?」(高橋)
内山:
では、この中でイチバン「幸運」が低い人は誰ですか。
はしやん:
55です。
コウノスケ:
ボクも55です。
ろうえなぴゃそみつ:
65です。
内山:
せっかくですから、今アイデアを出した高橋さん。幸運にもサヤマが“加瀬が何かしていたのかどうか見てるか”どうか、「幸運ロール」をお願いします。
はしやん:
55か。頼む。頼まれてる……(ダイスを振って)17です。
内山:
幸運にも、サヤマは今日仕事があんまりなくて、加瀬さんの後ろばっかり、こう……。
はしやん:
よそ見していた。
サヤマDから新情報が!
内山:
そうすると、「そう言えば。高橋さん、ちょっと来てください」(サヤマD)
はしやん:
「何すか? 何すか?」(高橋)
内山:
「加瀬さん、操作室でごちょごちょやってましたよ、確かに。隠れるようにして」(サヤマD)
はしやん:
「って言うか、何でそこに入れてんだよ」(高橋)
内山:
「すいません。美人には弱いんです」(サヤマD)
はしやん:
「クソが」(高橋)
内山:
「申し訳ない。しかし、間違いなく、あれ……」(サヤマD)
はしやん:
「何か細工をしてた。」(高橋)
内山:
「……と言われたらそうかもしれませんけど、ボクはニコニコ生放送に出るような方に悪意ある人がいるとは思ってませんから」(サヤマD)
はしやん:
「サヤマさんは、加瀬さんが機材の方に行ってるのは見てる、と」(高橋)
内山:
「間違いなく見ました」(サヤマD)
はしやん:
それは本当かな。サヤマDは俺に嘘をついていないだろうか。
内山:
「心理学」をしたいんですな。
はしやん:
はい。「心理学」したいっす。
内山:
(内山がダイスを振り)不審な点はなかったですね。失敗しているかもしれませんが。
はしやん:
「2人とも。さっきサヤマさんが言ってたんだけど、やっぱり加瀬さんが、始まる前に機材の方でゴチョゴチョやってたんだって」(高橋)
ろうえなぴゃそみつ:
「怪しい」(うーぴゃー)
コウノスケ:
「怪しいわね」(桃園)
はしやん:
「もう黒じゃん」(高橋)
コウノスケ:
「黒よね(笑)」(桃園)
はしやん:
「加瀬さんから何か情報を聞き出せないだろうか」(高橋)
ろうえなぴゃそみつ:
「私、もう1回話して来るわ」(うーぴゃー)
コウノスケ:
「そうね。あなたはイチバン信用されているみたいだし」(桃園)
はしやん:
「今、うーぴゃーにしか心を開いてないからな」(高橋)
内山:
いいですね。せっかくだからうーぴゃーさんの活躍シーンっていうのは。
はしやん:
「俺と桃園さんは遠巻きに見てよう」(高橋)
コウノスケ:
「そうね」(桃園)
加瀬から情報を聞き出そうとするうーぴゃー
内山:
「うーぴゃー、そんな男たちと絡んでないで、こっち来なさい」(加瀬)
ろうえなぴゃそみつ:
「はいはい」(うーぴゃー)
内山:
可愛い(笑)。
はしやん:
軽い。
ろうえなぴゃそみつ:
「本当は隠してることあるでしょ?」(うーぴゃー)
はしやん:
どストレート。
内山:
ド直球が来て、思わずのけぞってしまいました(笑)。「何のこと?」(加瀬)
ろうえなぴゃそみつ:
「ちょっと悪かったわ。あなただけ普通よね? あなた美人だからって調子乗ってんじゃないわよ」(うーぴゃー)
内山:
どこに行きたいんだ?
ろうえなぴゃそみつ:
「私の方が美人よ」(うーぴゃー)
内山:
これはお姉さま的なロールプレイなんですかね(笑)。まあいい。分かった。じゃあ君の、お姉さま威圧感がどのぐらいのものか、「APP(外見)」の5倍ロールを振ってもらいましょうか。APPを5倍にするといくつですか?
ろうえなぴゃそみつ:
70です。
内山:
意外に高い(笑)。お願いします。
ろうえなぴゃそみつ:
(ダイスを振って)よかった、38!
はしやん:
威圧される。
内山:
そうすると、君の美貌は確かに、加瀬を圧倒するだけのものがあったらしくて、「おおう」っていう感じで、ちょっと引け目を感じた感じがします。
お姉さまチャンスとして、1つ彼女はうっかり、あなたの質問に答えてしまう。何を聞きたいですか? これは君の美貌に動揺してしまって、うっかり本音がポロッと出ちゃうと思ってください。
ろうえなぴゃそみつ:
本音? 何聞こう。
はしやん:
俺ら後ろに、遠巻きに見てるけど。
内山:
でもこれ、探索者がアドバイスしていいですよ。他のプレイヤー2人がアドバイスしてもいいですよ。
はしやん:
「桃園、聞こえたか。どっちが可愛いかみたいなケンカしてたぞ、あいつらは」(高橋)
コウノスケ:
「強気に出るわね、あの子」(桃園)
はしやん:
「ぶっ飛び過ぎだろ、あいつら。何か聞いてもらおうぜ、うーぴゃーに」(高橋)
コウノスケ:
「とにかく、協力してるのかどうかは、聞いて損はないんじゃないかしら」(桃園)
ろうえなぴゃそみつ:
「誰かと協力してるか聞くの?」(うーぴゃー)
コウノスケ:
「キエロウに何か言われてやったことがあるんじゃないの?」(桃園)
ろうえなぴゃそみつ:
「キエロウさんと最後に話したのはいつ?」(うーぴゃー)
内山:
なるほど。
そうすると、彼女は回想モードに入ります。うっとりした目でホヤホヤーンと。
「キエロウに私はいつもアドバイスをしていた。インスピレーションの根源たるものをね」(加瀬)
彼の溢れ出すあの狂気に満ちた、または退廃的なイメージは、どうも加瀬さん由来で、いろいろと加瀬さんが入れ知恵をしていたっぽいのです。
しかし当然キエロウも音楽的才能はあって、それを形にするだけある。その才能に加瀬は惚れていたようです。
「ただし」――彼女は少し眉を曇らせます。
「そう、私は彼のインスピレーションの元になると思って、『黄衣の王』という戯曲を捧げたの。呪われた戯曲と呼ばれているけれど、きっと彼のインスピレーションの源泉になるはずだったわ」と彼女は語ります。
ここで高橋さん。「黄衣の王」という名の戯曲について「オカルトロール」が振れます。
はしやん:
なるほど。オカルトの戯曲に聴き覚えがあるのか。
内山:
ええ。何%?
はしやん:
85です。(ダイスを振って)で、38です。ガチオカルト好きです。
内山:
「黄衣の王」というのは、黄色いボロをまとった王位を讃える戯曲であるという噂を聞いたことがあるのですが、もっと有名なのは、この戯曲を演じようとしたものは、必ず死ぬという、呪われた曲なんです。
そしてその戯曲は一般には出回ってないんですが、加瀬はどうにかしてそれを手に入れたということでしょうね。
はしやん:
割と都市伝説的な。
高橋が「黄衣の王」と口にした途端、変化が起こった!?
内山:
そうですね。そういった恐ろしいものを彼女は手に入れたのではないか。そんな探索者たちが3人で、「黄衣の王?」とか語っていると、また強制イベントの時間がやって来ました。今度は3人のアンケートです。
あなたたちが3人で「黄衣の王」という言葉を口にした途端、スタジオの天井に、黄色いモヤのようなものがグルグルグルグルと渦を巻いていくんです。
まるで不遜にも王の名を口にした者たちに、何かが見下ろして、怒りを振りかざすような気配とも感じ取れます。
が、誰が怒られるのかは、やっぱり……。
はしやん:
アンケで。
内山:
画面の向こうの皆さんに、決めていただきたいと思います。今のうちに、視聴者の方々に、「私はいい人よ」とアピールして、視聴者の方々の投票を入れてもらわない作戦もあります。
はしやん:
好きに入れたらええ。
内山:
天井から「黄衣の王」が、自分の名が呼ばれたことに気づき、近づこうとしています。いったい、最も不遜な者は誰なのか、決めていただきたいと思います。高橋さんなのか、うーぴゃーなのか、桃園なのか。
はしやん:
今、うーぴゃーが加瀬さんに聞いて、それを言われて、「黄衣の王」って言った直後ですよね?
内山:
そうですね。彼女はけっこう大声でしゃべっているので、皆は聞こえている。それでオカルト好きの作家が「黄衣の王といえば」みたいなことを言ったら、上空から何か、
はしやん:
「黄衣の王」に関しては俺、説明しても?
内山:
していいです。
はしやん:
「『黄衣の王』といえば、こんなことなんだよ」(高橋)と、説明し済み。
内山:
では皆さん、投票終わった頃でしょうか。答えをドンとお願いいたします。
はしやん:
俺がイチバン知ってっからな。
内山:
活躍してたからね。
はしやん:
「『黄衣の王』といったら都市伝説的な戯曲で、黄色いボロを着た王様がうんぬん、という話で、演じたら死ぬんだよ」(高橋)