【今日は何の日?】『マインクラフト』が発売された日(11月18日)。圧倒的な自由度とクリエイティビティが特徴の「世界で一番売れたビデオゲーム」

 11月18日は『マインクラフト』が正式リリースされた日だ。

 『マインクラフト』はスウェーデンに拠点をおくMojang Studios(設立時はMojang Specifications)によって、2011年11月18日に正式リリースを果たしたサンドボックスゲーム。2009年ごろから開発段階の映像などが公開され、アルファ版、ベータ版と複数回のテストや拡張を経て正式リリースへといたった経緯がある。

 その後、家庭用ゲーム機やPS Vita、ニンテンドー3DSなどの携帯型ゲーム機、スマートフォンをはじめとするiOS、Android端末など幅広く展開が行われてきた。英語圏向けWikipediaの「もっとも売れたビデオゲームのリスト」に掲載された情報によれば、本作は2億3800万本を売り上げた「世界で一番売れたゲームソフト」である。

 そんな『マインクラフト』は、立方体状の「ブロック」で描かれた世界を舞台に建築や探索、農業などを楽しむことができる作品である。ゲームは体力や資源に制限があり探索や生活を楽しめるサバイバルモードと、ほとんどの資源やブロックを無限に使用でき自由に製作や建築を楽しめるクリエイティブモードなど、複数のモードに分けられている。

マインクラフト
(画像はMicrosoft Store『マインクラフト』販売ページより)

 本作の最大の特徴はその自由度の高さにある。ゲーム中の世界はほぼ無限に広がっており、進むべきルートのようなものも用意されていないため、プレイヤーは心のおもむくまま自由に探索を進めることができる。森林や砂漠、氷原、海、砂浜など多彩な環境(バイオーム)で世界は満ちており、世界を歩いている内に風景も変化していく。

 各バイオームには固有のアイテムや動物、モンスターなどが用意されている場合もあり、サバイバルモードにおいて複雑なアイテムをクラフトするには探索が欠かせない。時に海の中へ、時に地中へ、時には別世界「ネザー」にまで訪れることとなる。なお、ワールドの生成時には世界のおおまかな構造を設定することも可能だ。

 登場するアイテムの種類も非常に豊富であり、剣や弓といった武器、ツルハシやシャベルのような素材収集のための道具、満腹度を回復するための食糧、ボートのような移動手段などその種類は多岐にわたる。プレイヤーのアイデア次第でさまざまな作品が生まれる多彩なアイテムの土壌は、本作のコミュニティが大きく発展した一因と言えるだろう。

 その代表的なものが「レッドストーン」と呼ばれる素材を用いて電子回路のような仕組みをゲーム中で再現するレッドストーン回路だ。スイッチやセンサーの信号由来で稼働するメカニズムを構築したり、論理ゲートを構成したりと回路設計をゲームを遊びながら体験できる。

マインクラフト
(画像はMicrosoft Store『マインクラフト』販売ページより)

 もちろんギミックだけではなく、豊富なブロックを組み合わせることで作り出せる建築の幅も無限大。ディズニーとコラボしたDLCではアメリカの「ウォルト・ディズニー・ワールド」の一角を本物そっくりに再現したり、「マインクラフトジャパン」公式が主催する創作コンテストが開催されたりと、さまざまな形でゲーム内におけるクリエイターたちの活躍の場が築かれている。

 一部のクリエイターはマイクロソフト社からパートナー認定を受け「プロマインクラフター」として活動している。2021年にはMBS・TBS系列のドキュメンタリー番組「情熱大陸」にて、プロマインクラフターのひとりであるタツナミシュウイチ氏へスポットを当てた回も放送された。

 こうした多彩なクリエイティビティを活かし、本作を教育に取り入れるべくMojangから正式に展開されているのが『Minecraft: Education Edition』だ。こちらは2016年に正式リリースされたもので、プログラミングや数学、歴史など多様な分野にわたって500以上のレッスンが用意されている。

 2022年にも教育版に向けた新たなコンテンツは増え続けており、サイバーセキュリティを学ぶ「Cyber​​Safe:Home Sweet Hmm」、ノーベル平和賞受賞者の軌跡を知る「Active Citizen」などがリリースされてきた。2020年には新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも子どもたちがオンラインで友達と過ごしながら遊びを通じて学びを得られるよう、教育プログラム「Education Collection」の無料公開も行われた。

 世界的な人気を獲得してきた『マインクラフト』、そのゲームプレイは現在も拡張を続けているため続編に位置する作品はいまだ存在しないが、異なるゲーム性へと舵を切ったスピンオフ作品は複数生まれてきている。

 2015年にリリースされた『マインクラフト ストーリーモード』はそのひとつで、名前の通りストーリーベースのアドベンチャーゲームとしてデザインされた作品だ。原作の特徴である自由度こそ失われてしまったが、魅力的なキャラクターと原作にないストーリー性を特徴としていた。残念ながら2019年には発売元の閉鎖により、サービスとサポートが終了している。

 2019年には位置情報ゲーム『マインクラフト アース』がサービスを開始。AR(拡張現実)の技術を用い、制作した建築物を実際の空間上に配置したり、ほかのプレイヤーと協力プレイが楽しめるといった要素を特色としていた。しかし「移動」と「協力」をゲームプレイの主軸に置いたため、新型コロナウイルスの影響を強く受けてしまい、2021年6月をもってサービスを終了した。

 記事執筆時点でもサービスを継続している作品のひとつが、2020年に配信を開始した『マインクラフト ダンジョンズ』である。同作はクラシックなダンジョンアドベンチャーゲームに『マインクラフト』のキャラクターを取り入れた作品で、最大4人までのマルチプレイに対応している。

 ユニークなアイテムや武器の「エンチャント」が数多く登場し、プレイスタイルに応じてキャラクターをカスタマイズしていくことができる。追加ダウンロードコンテンツも豊富にラインナップされ、深海や凍りついた大地、ジャングル、そして原作の「ネザー」などを舞台とした冒険に挑むことが可能だ。

マインクラフト ダンジョンズ
(画像はMicrosoft Store『マインクラフト ダンジョンズ』販売ページより)

 そして2023年には新たなアクションストラテジーゲーム『マインクラフト レジェンズ』が控えている。本作ではどこか原作を彷彿とさせつつも、新たな姿となった世界を三人称視点で探索し、攻め込んでくる「ピグリン」の大群から平和な集落を守り抜きネザーの侵略を阻んでいく。

 同作はバンクーバーを拠点とするスタジオ「Blackbird Interactive」がMojang Studiosと共同で開発にあたっており、ストラテジーゲームのジャンルにおける経験を活かして取り組んでいるそうだ。記事執筆時点では公開されている情報は多くないが、独特の個性を持った『マインクラフト』のスピンオフ作品になると謳われている。

 またスピンオフではなくコラボという形ではあるが、任天堂から発売されている『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の追加コンテンツとして『マインクラフト』から「スティーブ」をはじめとするキャラクターたちが参戦したことも大きな話題となった。

 『マインクラフト』キャラクターらしいビジュアルだけでなく、道具を作成する「クラフト」やブロックを配置する「ブロック生成」など原作を再現したワザを多数有している。非常にユニークな性能を持ったキャラクターとなっており、国内外の大会においても強豪プレイヤーたちが目立った結果を残している。

 このように豊富な展開が見られる『マインクラフト』だが、本家『マインクラフト』も継続してアップデートを行う姿勢を示しており、2022年10月16日(日)には記事執筆時点で最新となる大型アップデート「1.20」に関する情報が公開された。

 「1.20」では従来の「アレックス」と「スティーブ」にくわわるかたちで、7種のデフォルトスキンが追加。さらに新たなフレンドリーモブ「ラクダ」や大きな鼻が特徴の生物「Sniffer」もゲーム中に登場する予定である。さらなる発展が予想される『マインクラフト』の今後にも注目していきたい。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。
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